香港に7年間滞在して永住権を取るのは駐在員にとってメリットだが・・・



日本から香港に派遣されている駐在員は多いが、彼らの一部は永住権を取得することができる。

といっても最初はビジネスビザで入るだけなので、もし会社をやめてしまったり、あるいは日本や他の国に転勤ということになれば当然その権利は消滅する。

ビジネスビザというのは一時的なものなので、永住権のようにずっと効力が続くわけではないし、その人自身の身に従属するものではなく一定の条件を整えたことを条件として発給されるに過ぎない。

それに対して正規のビザを取って7年間香港に滞在した場合に得られる永住権は、その後にビジネスビザの要件を満たさなくなったとしても失うことがない。

そうなってくると、サラリーマンとして香港に派遣され、現地で駐在員として7年間を務め上げた場合、会社をやめようとリストラされようとあるいは他の国に行くことになろうとその権利が消滅するわけではないのである意味で言うと役得とも言える。

これは永久居民と呼ばれる制度で、無条件査証と呼ばれることもある。

ただし、全くの無条件というわけでもなく、一年に一回香港に入ることによって更新され、3年以上ずっと香港を離れていると、永住権を失うことになってしまうということなので時々香港入りする必要がある。

しかしながら仮に香港の駐在員が7年間務め上げて、永住権を取得した後日本に戻されたとしても、香港であれば4時間ほどでやって来ることができるので、たとえば土日を利用して渡航してパスポートに履歴を残しておくとか、そういったちょっとした気遣いをしておくだけでも権利を維持することができる。

カナダ等の国のように一年のうち183日以上つまり、半分以上の日数を香港ですごさなければならないという面倒なルールは無いため、この辺りはゆるめな印象。

ただし香港が移住先として人気かというとイマイチなところはあるし、しかも富裕層以外ということになればなおさら。

香港に移住している人のかなりの部分というのは駐在員を除くと、個人事業主や経営者、あるいは投資家で、それなりに上手く行っている人たちで一番の目的が節税となっている。

何しろ香港というのはタックスヘイブンの金融都市なため、日本に比べると圧倒的に税金が安い。

この租税コストの低さを魅力と感じて移住する人たちが多い中で、たまたま駐在員として7年間務め上げることができただけの人が、将来的に例えばリタイアメントしたあとに、永住権があるという理由で香港に移住するメリットがどれだけあるかということになると、少なからず疑問が残るところではある。

香港というのはもはや物価が安い国ではなく、特に面積が狭いこともあって住居費は高い。

東京の中でも港区とか渋谷区とか、その辺りの一等地と大差ないくらいの金額がしたりするので、居住コストを抑えたいというニーズには全く向かない。

食事等はそれなりに安いものの、もはや日本と比べて特筆すべき安さというわけでもないので、税金以外の面で言うと生活費は特に安くはない。

そのため一般的なサラリーマンとしては、香港に永住権を持ったからといって大きなメリットはないのかもしれない。

とは言え、例えば5年間駐在員として香港でビジネスをしていれば、あと2年で棚ぼた的に権利をもらえるわけなので、その期間に転勤がないようにと祈る気持ちは理解できる。

将来的に香港に住むという確信がなかったとしても、一応永住権を取っておくということは選択肢を広げるためには有効だし、そのために預託金として、定期預金を組まされたりあるいは数百万円、数千万円と言ったお金を支払うようなことがないとなればなおさら。

ただし私の知人にも香港に転勤して数年間住んでいたいものの、7年の要件を満たす前に中国本土に異動になってしまい、ほぞを噛んだという例がある。

やはりここは会社の意向次第となってしまうので、なかなか難しいところではある。

わざわざ香港に7年も住まなくても


海外に移住したくて、その先に香港という選択肢を考えている場合であれば、環境が似ていて、もっと条件がゆるい場所がある。それが台湾。

台湾の場合、ビザなしで渡航しても1回90日滞在できる。しかもいったん日本でもどこでもいいので、台湾から出て戻ってくればカウントはリセットされる。つまり、90日を何度も繰り返すことが可能。

将来的にこの制度がどのように変わるかは分からないが、とりあえず1年ほど住むことは可能。ならば、香港に7年も住まなくても、いきなり台湾に移住して当面の生活をするのも1つの手。

私もマレーシアとフィリピンで生活してみたが、やはり同じ街だと飽きるもの。香港の場合は狭いので、永住権を取っても色々な住環境を楽しむことはできない。むしろ、7年の間に飽きてしまわないかも課題になる。

ひとまず小さなテストとして台湾に1年住んでみて、中国文化圏での生活への耐性や適性を試してみるのもありだと思う。

必死に7年耐えて香港の永住権を取っても、もう住みたくないと思って権利を放棄するようなことになっては笑えないので。手近なところで実験をしておくというのは、致命的な失敗を避けるためには欠かせない。



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執筆者、伊田武蔵
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