アメリカの永住権、グリーンカードの恐るべきデメリット



アメリカの永住権(グリーンカード)は現実的に取得できるチャンスがあるし、
先進国の中では運がよければ低いハードルで
調達できるというメリットがある。

そのため、気軽に永住権であるグリーンカードを
欲しがる人がいるのも事実で、
抽選で取得できることが話題にのぼることもある。


ただし、ここには大きなデメリットがあるのを忘れてはいけない。

世界中どこにいても追い回してくる
厄介な荷物を背負って生きていくことになってしまうので。

ある意味、呪縛にすら近い。



アメリカの永住権、グリーンカードを取得した場合のデメリットは、
なんといってもアメリカから常に課税されること。

これには世界の大まかな税制について理解しておく必要がある。

ざっくり分ければ、世界の税制は2種類存在する。

通常は住んでいる国で税金を納めるのが一般的。

たとえば、マレーシアが居住国の日本人なら
マレーシアに納税することになる。

国籍に関わらず、
住んでいる場所が基準となるのが属地主義の考え方で、
世界中のほとんどの国はこの基準を採用している。

もちろん日本の課税方針もこの属地主義方式にのっとっている。

海外居住者が原則として日本からは非課税になり、
住んでいる国に税金を支払うことになるのは
この属地主義の考え方で運営されているから。

この場合、税金の高い国に住むのはデメリットの1つになる。



こうした属地主義が世界の大勢を占める中、
アメリカは例外的に属人主義を取っている。

これはアメリカ人なら世界のどこに住んでいようと関係なく、
常に課税するという考え方。

他の国からすると、
自国の居住者からの税金が減るので風当たりは強い。

それでも超大国のやり方は揺らがない。


ついでに言えば、
アメリカ人は国外での銀行の口座開設を断れることが多いが、
それもこの点が原因になっている。

アメリカ政府としては国民の所得を補足する必要があり、
入金や残高と言った口座の内容の照会を求める。

それが負担になり、
各国の銀行の少なからぬ部分が
アメリカ人の口座開設を拒否している。


しかも、この課税対象は永住権、グリーンカード取得者にも向けられる。

つまり日本人がアメリカの永住権を取った場合、
国籍は変わることなく日本のまま。

ただし、課税に関しては世界中どこにいても
常にアメリカから対象とされることになる。

これがグリーンカードの恐怖。

大いなるデメリットとなる。



アメリカが永住権を発行しているのは、
これが目的ではないかとさえ感じてしまう。

向こうとしては、税収が増えるというメリットがあるわけなので。

もちろん、それだけではないと思うが・・・。



このデメリットはあまりにも大きいので、
本当にアメリカに住み続けるとか、
そもそも税金が問題にならない程度の収入しかないとか、
そういう場合以外には下手にグリーンカードを取得することができない。

私もマレーシアとフィリピンにおいて
永住権を取得することにした。

これは日本に何かあった時の保険のようなもので、
いくつか持っておくにこしたことはないと思っている。

ただ、アメリカについてはだめ。

あまりにもコストが高くつきすぎる。


グリーンカード取得時の費用がどうであっても、
保有している間に課税され続けることを考えると
世界有数の高コストの永住権とすら言えてしまう。

したがって、何が何でも取る訳にはいかない。

別に向こうも無理に押し付けてきているわけではないので、
申請したりしなければ手に入ることはないのだが。



グリーンカードのこの課税権は世界的に見ても特殊要素なので、
気をつけておく必要がある。

先進国に住める権利なんて魅力的な感じがするが、
甘い話には罠があるという分かりやすい例。

自分が生まれ育った国でもなく、
住んでいるわけでもないアメリカに課税されるという
意味不明な事態を避けるためにも、
グリーンカードを取ることはできない。

永住権取得時にいくらかの費用がかかる国の方が、
トータルで見ると圧倒的に低コストで済むことになる。



たしかに永住権を取ればアメリカに住めるというメリットはあるが、
将来の権利として保有するだけにしてはデメリットがありすぎ。

別に長期的に住みつこうと思っていないのであれば、
あまりにも問題が大きすぎるのではないかと。



それよりは、旅行者として気が向いた時に訪れる方が
結局のところ安くつく。

暮らす場合に比べればホテル代がかかったりするが、
税金のことを考えれば小さな額。

もちろん所得の金額によっても話は変わるが、
ある程度の収入があるのであれば、
この点は注意しておく必要がある。



世界で統一された税制は存在しないので、
アメリカのように特殊なやり方を採用する国もある。

永住権の取得に際して、
メリットだけを見ていると足元をすくわれるし、
とんでもない被害額になることもありえる。



こんな例は他の国にもあって、
シンガポールだと子供の年齢によって兵役を課される場合も。

メリットがあったとしても、
それを上回るデメリットが存在しないかどうかも
永住権取得前にかならずチェックしておく必要がある。



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執筆者、伊田武蔵
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