アムステルダムの治安に不安を感じた出来事



オランダのアムステルダムの治安が
ヨーロッパの中ではそれほど良くないとは聞いていた。

とは言え、先進国の首都なわけだし
それほどイメージが悪い国でもない。

実際は特にどうということはないだろうと
若干油断してベルギーからやって来た。



ホテルに荷物を置いてから街に出て見かけた光景。

それがちょっと衝撃だった。

30代後半ぐらいの男が40代半ばの男の顔面をわしづかみにし、
何か詰問しているのか、あるいはののしっている。

何を言っているのかは分からないが、
英語ではないようだった。

周囲もそれを遠巻きにして眺めている。


アムステルダムに到着して2時間ほどで遭遇したのが、
この非日常な風景。

ひょっとした治安の悪い街ではないかと思わず身構えた。


周りを見ても呆れ顔で見物しているだけで
警察を呼んでいる風でもない。

人が集まっているということは、
それなりに珍しい出来事ではあるのだろう。

少なくても興味を引かれる程度には。



ただ、途中で攻撃されている側の様子が
どうも不審なことに気づいた。

言葉が分からないので何を言っているのかは分からないが、
どうも正常な精神状態ではないらしい。

薬か何かの影響なのか、
挙動不審で話し方がおかしい。

手を離されてもフラフラしている。


そう言えば、
尋問する側も荒っぽく引っ張り回したりはしていたものの、
それ以上のことはしていない。

殴る蹴るといった行為は一切なし。

周囲の反応から見ても、彼は私服警官なのではないかと。



そう考えると、だいぶ話が違ってくる。

とは言え、だからといってアムステルダムの治安のイメージが
急激に改善するわけでもないが(苦笑)。

昼間からあやしい事件を見かけた事には変わりないので。



その後1週間近く過ごした限り、
特にアムステルダムで危険な目にあったり、
前兆を感じたりしたことはなかった。

ウィーンで遭遇した不審者のように、
私を狙ってきている節がある人物もいなかった。

到着早々に事件を目撃したので治安が悪い感じはしたが、
トータルで考えれば特に問題ない印象。



アムステルダムの治安は世界的に見て
とりたてて悪いということはないと思う。

ただ、日本に比べて安全ではないのは確かなので、
その程度の注意はもちろん必要。



基本的にアムステルダムにいる間は、
街中をブラブラしていた。

時間があったので特に目的もなく散歩したり、
ゴッホ美術館に行く際に散々迷ったりして
人通りの多くない道も通ったものの、
不安を感じるようなことはなかった。


ヨーロッパの中では
若干ピリピリしていた気がしないでもないが、
基本的には安全な街だろう。



それにしても、アムステルダムの治安もそうだし、
先進国だからと言ってすっかり安全という国は少ない。

日本が例外なだけで、
たとえばニューヨークだって危険。

手放しに先進国と呼べるか微妙なところだが、
イタリアもうさんくさい人間が次々にすり寄ってくる。



その一方で、
いかにも危険そうな新興国であっても
治安がずいぶん改善されている場合がある。

たとえばジャカルタの場合には、
高級な腕時計をしていると腕ごと落とされるという話が
マレーシアでもまことしやかに囁かれていた。

ちなみに、同じ話をマレーシアのジョホールバルについて、
シンガポールのホテルマンが日本人旅行者に語っていたこともあるらしい。


しかし、実際はジャカルタもジョホールバルも、
この数年の間にだいぶ安全になっている。

もっとも、ジョホールバルでは身の回りで強盗事件が起きたり、
まだまだ改善の余地は残されている。

ジャカルタも同様なのだろう。



しかし、アムステルダムと比べて治安が著しく悪いとは
現地に入ってみた感覚として感じなかった。

むしろ、オランダ人の方が身体が大きい分だけ威圧感があるし、
暴れだしたら手に負えない。

その意味では、アジアの方が落ち着くところがある。


ヨーロッパにいる場合、
相手が素手でも筋力自体が凶器のようなところがある。

もちろん、人にはよるが、
一般的に体格がいいので怖いところはある。



こうして考えてみると、
いわゆる先進国と新興国の治安の格差というのは、
確実に狭まっている気がする。

中南米やアフリカのように
いまだに本気で危険な国が残るところもあるが、
東南アジアに関してはずいぶん安全になった。


少なくても、アムステルダムと比べても
見劣りしない程度には。


アムステルダムで危険なエリアは?

薄曇りの日のオランダの街並み
大雑把なエリアということで言えば、
西側の地区はあまり風紀が良くないという話がある。

その中でも、
落書きが多かったり、道行く人の身なりが汚かったり、
表情や態度が荒ぶっていたりといった分かりやすい特徴が
ヨーロッパでは意外にわかりやすく見られる。

そのため、雰囲気がおかしいと思ったら、
ずかずか踏み込まずに立ち去った方が無難。

これはオランダだけではなく、チェコやポーランド、
ロンドン、マドリッド等でも経験してきた。


オランダ人と言えば、
平均身長が世界一高いと言われる国。

たとえ素手であっても、
肉体だけで十分な脅威になりえるので
わざわざよそ者感丸出しの日本人が
危険な地域をウロウロするのが得策なわけはない。


また、ダム広場のあたりは
あまり治安が良くないとも言われるので、
足を運ぶ時には要注意。

そして、お決まりの中央駅。

多くの旅行者が集まってくる中央駅は
それを狙った犯罪者も群がってくる。

アムステルダムの中央駅付近では
ニセ警官の被害も報告されている。

制服らしきものを着ていても、
自動的に信用しないように注意が必要。

このニセ警官は他にも観光スポットに出没しているようで、
国立美術館やゴッホ美術館の近くで遭遇したという声も。


あとはアムステルダムの治安というより交通事情として、
日本人の感覚では考えられないほどに
自転車レーンがしっかり整備され、活用されているため、
うっかり歩かないように気をつけたい。

歩道と間違って歩いていると、
自転車との接触事故につながりかねない。

不注意でケガをしては旅行も台無しになってしまうので、
歩道と自転車用の道を区別しながら歩いておきたいところ。



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執筆者、伊田武蔵
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