フィリピンで灰の水曜日を経験した


昨日は妙に額に汚れを付けている人が多いとは思っていたが、これが灰の水曜日、Ash Wednesdayと呼ばれるものだったことを翌日になってから知った。

最初に見かけた時には、額にやけどのあとが残っている人なのかと思っていたが、あまりにも人数が多いので、そういうことではないことを悟り、何かしらの汚れが付いていることはわかったが、その正体は理解できなかった。

さすがに、人の額をマジマジと見るわけにもいかないので、ちらっと見た限りでは、何かのデザインのようにも見える人もいれば、ただ単に汚れが付いているだけにしか見えない人もいた。

そして灰の水曜日の存在を知ることによって謎が解けたわけだが、これは前年の復活祭の際に使った、シュロの葉を燃やした灰にオリーブオイルを混ぜて、それを額に十字の形に塗るところから、このような人が町に溢れる結果になった。

フィリピンは人口の85%程度がカトリックと言われているので、こういったことを行っていても特に不思議はない。

とはいえ、実際マカティを歩いている人の内、額に灰を塗っていた人は、目算で5%からせいぜい10%程度だった。

各国で否応なしに宗教への信仰心がどんどん衰えているし、フィリピンもそういった傾向にあるのかもしれない。

もちろんもしかしたらビジネスマンは夜になって教会に行き、この灰の水曜日ならではの儀式を行っているのかもしれないが、圧倒的多数の人が額に灰を付けているというほどではなかった。

では、この灰はどうするかというと、どうやら自然に落ちるまではそのままにしておくということらしい。

ただし、翌日の木曜日には既に額に灰を付けている人を見かけることはなくなったので、おそらくシャワー等で流す分には問題がないのではないかと思う。

こういった行事があるのも、やはり各国に住んでみて気づくところだし、マレーシアであれば断食の習慣があったり、その時期は日系企業はマレーシア人が働かないことで困っていたりといったことを見かけることもあった。

こういった様々な国の文化事情や行事を生で体験するのは面白い。

1年を通して特定の国で生活することによって、だいたいの流れは理解することができるので、そういった意味で言うと、1年単位の移住は一つの国をある程度理解するために、ちょうどいいスパンではないだろうか。

そうは言っても、私はどこかの国とガッツリと関わるというよりは、自分が心地いいと感じる場所を探すことの方を重要視しているので、必要以上に現地の人と交わるわけではないし、現地事情に精通することによって、その国のマスターになろうとか、そういった意図もない。

あくまでもゆるい感覚でその国で暮らし、いかにして快適に生活をするか、ということを最優先に考えている。

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