ボラカイが移住先の候補に入っていない理由




昨年、フィリピンの永住権であるクオータービザを取得したので、その気になればすぐにでもボラカイに移住することができる。

しかしながら、今のところ私は、それを選択肢として入れてはいない。

これまでに、マニラの中にあるマカティ市には1年間住んだし、セブやパングラオには、1ヶ月程度の滞在を複数回したことがある。

そして今現在、住もうとしているのは、この2つの島であって、ボラカイに関しては移住の候補先として挙がっていない。

一時期はダバオもどうかということも考えてみたが、治安の問題等を考えて、とりあえずは見送ることにした。

もう一度フィリピンに住もうと思っているわけではなく、永住権を取ったからといって、別に永住するわけではなくて、どちらかというと気が向いた時に住むことができるとか、日本の天災があった時に、対応できるようにしておくとか、そういった保険的要素が強いので、ただちにフィリピンに住み着こうという意志があるわけではない。

その為、各国を見て回って、どこの国に住むかということを考えているし、それは常に永住を前提としているわけではなくて、1年とかそういう単位でとりあえず住んでみて、その後にはまた違う国に移動して、そこで暮らしてみるということを考えている。

不思議なのだが、どうして多くの移住者は、永住に近い前提で引っ越していくのかがわからない。

それはそうと、なぜセブやパングラオのようないわゆる常夏の島、南の島と言われるような場所が移住候補地でありながら、もっと有名なボラカイ、あるいはエルニドといったところが、除外されているのかということは、意外に単純な理由だったりする。

というのも、ボラカイにしろエルニドにしろ、世界的にも評価が高く、日本人にとってはそこまで馴染みがなくても、欧米系の旅行雑誌では非常に高い評価を受けていて、世界一行きたい島とか、そういったランキングで1位を取ったり、上位5位以内に入ったり、しかもこの二つの島が、両方とも上位10位内に入ったりすることも珍しくない。

つまり、そこまで欧米人へのアピールが成功している場所ということになり、観光客でごった返しているので、当然ながらフィリピンでありながら、物価が高い。

新興国に行くのに、物価が高いというのは、かなりのデメリット。

とは言っても、フィリピンでもマカティとか、グローバルシティとか、そういった都会の一等地に関しては、家賃ももうすでに安くもないし、日本と比較しても生活費が格段に下がるということはない。

パングラオ島であれば、月に1万円や2万円で部屋を借りられるという話も聞くので、こちらに関してはまだまだ物価の安さというのが続いている印象があるが、ボラカイやエルニドに関して言うと、ビーチリゾートとして、お金を使いに行くような旅行先であって、のんびりと生活をする移住先としては魅力はイマイチだと思う。

綺麗な海と共に生活したいというだけであれば、パングラオ島のアロナビーチ付近とか、そういった場所で十分だし、その場合の生活コストというのは、おそらくボラカイの1/3とか、そのくらいではないかと感じる。

アクセスの良さということで言うと、やはりボラカイがパングラオよりも勝っている部分もあるし、洗練度でも同じことが言える。

しかしながら、その島に暮らすのであれば、島に行くためのアクセスの良さというのは、最初の1回と出ていく時の1回を除けば、あまり関係がない。

もうすでに1年以上ホテルを転々としながら、各国を回っているので、どこかに一つの拠点を作って住むのであれば、おそらく1年ぐらいはあまり旅行にも出ずに、その場所に腰を据えて生活をするような気がしているので、国際空港があるかどうかとか、そこら辺は重要な問題ではないという風に感じるようになっている。

そう考えると、ボラカイには国際空港があって、パングラオにはそれがないとか、そこら辺もあまり関係なくなっている。

もっともパングラオに関しても、現在国際空港が建設されているので、ボホール島の国内空港や、フェリー乗り場を使わずに、移動できるようになる日も近い。

こういった諸々のことを考えると、ビーチリゾートであるボラカイに高いコストをかけて、移住するという選択肢には魅力を感じない。

そこまでするのであれば、もっと別の国、例えば先進国であるとか、東欧の国とか、そういったところで暮らすという選択肢も出てくるわけだし、私は極端に海が好きというわけでもないので、わざわざ外国人がどんちゃん騒ぎをしているビーチリゾートで、生活を送りたいとも思わない。

そう考えると、過剰に開発されすぎていないセブやパングラオの方が、同じフィリピンの南の島であっても、移住先として魅了を感じている。



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執筆者、伊田武蔵
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