ブカレストへの移住はビザのハードルが低くても魅力が薄い




ルーマニアの首都、ブカレストに移住するということを考えた場合、東欧好きの私としては充分な価値を感じそうなものだが、実際にはそんなことはなく、近隣諸国のハンガリーであるとか、チェコやポーランドと比べて、圧倒的にルーマニアというのは魅力が薄いと感じている。



この国には、移住に関してプラスの面とマイナスの面が存在するので、まずはプラスの面から見ていこうかと思う。

まず実際に現地に住むということに関して言うと、ビザというのが最大のハードになるわけだが、ルーマニアという国の場合、この点が非常にハードルが低い。

特別な専門職や実績、あるいは現地でのコネクション等がなくても、起業ビザが取ることができ、そのための費用としても大体日本円にすると30万円から35万円程度が相場となっているようなので、このコストというのも一般的なビザの費用ということを考えれば決して高くないし、これといった手に職のない人にとっても、雇われるという以外の方法で住めるというのは大きい。

特にライター業等で生計を立てている場合、別に移住先の国で働くというわけではなくて、遠隔地での仕事ということになるので、多くの国では起業ビザやSOHOビザを取りづらいが、ルーマニアに関してはこの点をクリアすることができる。

さらに言うと、起業家本人だけではなくて奥さんだったり、子供だったり、家族も一緒に住むことができるので、この点はメリット。

また、ブカレストをはじめとして、シギショアラやシビウ、ブラショフ等の他のルーマニアの都市も回ってみたが、東欧の中でも比較的経済力が弱いだけあって、物価は安い。

そのため、日本にいるのと同じ生活をしているのであれば、基本的に生活費は下がる。

ヨーロッパは特に食料品は安いので、野菜や果物は非常に安価で売られており、自炊するのであれば、月20万円もかけずに暮らすということも可能だろう。

しかしそうしたことを考えても、ブカレストに移住したいと思わないのには、それ相応の理由がある。


ブカレストが抱える大きなマイナス面

まず、1つ目に挙げられるブカレストの弱点として、治安の問題がある。

日本人旅行者にとっても、ノルド駅の評判の悪さというのは、現地に行った人であれば目にした、もしくは耳にした人が多いと思う。

このノルド駅というのは北駅のことで、他の街への長距離鉄道も走っていることから、やむを得ず私も利用したのだが、この辺りはできるだけ地元の人も近付かないようにしているレベルの治安だという。

実際にその場にいた限りでは、特別荒れ果てているというわけではないし、スラム化しているわけでもなかったが、あそこまで評判が悪いというのはそれなりの裏付けがあるということなのだろう。

もちろん、ブカレスト全体の治安が悪いわけではなくて、所々ということだろうが、経済の弱さということを考えてみると、あながち危険という情報が嘘と言うことでもなさそう。

実際、シギショアラ等では異常な物乞いの遭遇頻度であったりとか、この国の貧しさというのは感じる。



そして移住をする場合に、ブカレストをはじめとしたルーマニアの貧しさがもたらすマイナスの側面の2つ目として、食事がまずいということがある。

東欧は何カ国も訪れているし、ルーマニアを訪れた時はブルガリアから北上して、ハンガリー、チェコ、ポーランドと抜けて行ったのだが、同じ東欧の中でもダントツで外食をした場合のレストランの食事がまずかった。

その中でもブカレストはまだ比較的良くて、シンプルなピザ、特にマルゲリータのようなものだったら、他の国のレベルと大差なかった。

しかしながら、肉料理等を頼むと、同じ内容にも関わらず明らかにまずい。

味のクオリティーが隣国のブルガリアと比べても落ちる。

一人当たりのGDPだけを見ればブルガリアの方が低いし、なぜここまでルーマニアだけが突出して料理のクオリティーが低いのかは謎だが、別にルーマニア料理特有の味に馴染めないとかではなくて、周りの国と同じメニューを頼んでいるのに、なぜかまずい。

味付けがひどいし、ケバブ等を食べに行くとヨーグルトソースじゃなくてマヨネーズを使っていたりとか、手抜きもひどい。

かといって東欧の中で特別物価が安いわけではなく、それ以外と同水準なので、この辺りもメリットを感じない。



そして3つ目の点だが、ヨーロッパでありながら、未だにシェンゲン圏に加入していないということ。

正確に言うと、既に参加はしているものの、シェンゲン協定を実施していないため他の国にパスポートなしで入れるというわけではなく、あくまでもルーマニアのビザを取ったところで、ルーマニアにしか住めないという問題がある。

これはシェンゲン圏に住んでいなければ当たり前のように思うだろうし、1つの国でビザを取ったからといって、他の国に自由に出入りしたり移住したりできないというのは国際標準から見ても常識。

例えば私はマレーシアのリタイアメントビザを持っているが、地続きの隣国であるタイやシンガポールに入るのに、何か便宜を図ってもらえるわけではない。

しかしヨーロッパの大部分が加盟しているシェンゲン圏というのは非常に特殊で、域内のパスポートチェックがないので、実質的にはどこにでも住むことができてしまう。

ルーマニアはまだそれを実施していないため、別の国扱いになり、この点は大きなデメリット。

というのも、例えばルーマニアで起業ビザを取っておいて、実質的には他の国に住んだり、あるいは無期限でヨーロッパを旅行したりといった形で、悪く言えばルーマニアを踏み台にするような形でやって行くことも想定できるため。

ただし、ルーマニア自身もシェンゲン圏に加盟はしているため、そのうち実施する時期が来るはず。

とはいえ、やはりブカレストへ移住するかどうか、ということに関して言うと、あまり魅力を感じないというのが正直なところ。



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執筆者、伊田武蔵
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