高金利のカンボジア定期預金(米ドル建て)はひとまず見送り




カンボジアで銀行の口座開設をして、
米ドル建てで高金利の定期預金を組むという手法が
最近は投資仲間の間でも話題になっている。

たとえば年利7%という
日本では考えられない利率だったりもするので、
比較的リスク耐性が高いと言われる銀行預金としては
高すぎるリターンにも一見見える。



もっとも、市場の合理性を信じるのであれば、
これだけ利率が高い定期預金というのは、
それに見合うソブリンリスクがあるということ。

それは事実だろう。

カンボジアという信用力の低い国であることも
少なからず関係している。


一方で、注目されているのは高利率だけではない。

カンボジアはまず日本人が口座開設できることと、
米ドルで定期預金を組めることがある。


まず最初の口座開設が可能ということだが、
実は外国人、特にビザを持たない非居住者が
銀行に口座を持てる国は限られている。

この点は一部の人には誤解があるようで、
パスポート等の身分証明書があれば
当たり前に認められるものではない。

たとえばマレーシアの場合、
会社が発行した現地で就労している証明書がないと
原則として口座開設は不可。

あえて原則としてと書いたのは、
新興国ならではの適当な部分があり、
コネクション次第では例外が会ったりするため。


フィリピンも同様で、
非居住者で不動産投資等もしないと
基本的に口座開設は不可。

行員によってはなぜか認めているケースもあるようだが。


カンボジアの銀行はオープンで、
まず口座開設のハードルは比較的容易に越えやすい。

ホテルの宿泊証明書が必要だったり、
手続きがまちまちだったりといった問題はあるようだが、
複数の銀行(または支店)を最初から周る予定で行けば
そこまでのストレスではないだろう。

なお、ホテルに寄っては宿泊証明書を出していないこともあるため、
この点は要注意。


また、銀行によってもハードルは異なり、
アクレダ銀行のようにマイクロファイナンスで始まったところは
リスクに対して敏感な傾向にある。

そのためホテルの宿泊証明書等を厳格に要求する傾向に。


米ドルで定期預金を組めるのはおいしい

カンボジアの通貨であるリエル建てで定期預金を組めば、
為替リスクを伴うことになる。

経済の弱い国の通貨なので、
激しい値動きを伴う可能性もある。

特別リエルにこだわる理由があれば別だが、
大半の投資家はそんなこだわりとは無縁だろう。


そこで朗報なのは米ドル建ての定期預金を組めること。

カンボジアは自国通貨の信用力がない国のため、
歴史的にも米ドルでの支払いが認められてきた。

周辺諸国はその傾向がなくなってきているが、
この国はまだ別。

そのため、最初から米ドル建てにしておけば、
リエルの相場が変動しても影響を受けない。

世界の基軸通貨なら安心というわけではないが、
リエルよりはずっと安定感があるのは事実。

為替リスクを考えると、この点は大きい。


日本からの出資

実はカンボジアの銀行には
日本企業からの出資を受けているところが少なくない。

たとえば、マルハンジャパン銀行は
マルハンが85%の出資を行っている。


プノンペン商業銀行は
SBIホールディングズが40%を出資。

韓国の現代スイスグループと共同出資の形になっている。


またカンボジア最大手であるアクレダ銀行には
日本の三井住友銀行が100億円以上を出資し、
発行済み株式の12.25%を取得した。


このように日本とは少なからず縁が深かったりするので、
無関係なようで実は関係があったりも。



ただし、カンボジアにペイオフの制度はないため、
定期預金であっても銀行の倒産の際には保護されない。

その点は投資家としての自己責任となる。


カンボジアの株式市場の惨状

銀行での米ドル建てでの定期預金の話とは別に、
数年前にこの国の投資について話題になったのが
株式市場が新規でオープンするという話。

歴史的に見て、新規にオープンした株式市場は
初期段階で大きな伸びを見せることが多い。


私も注目していたのだが、
相次ぐ期限の延期で期待が薄れていった。

では、その後はどうなったのか?

遅れに遅れたのはオープンだけではなかった。

当初の予定に比べ、
上場する会社が全く増えず、いまだにわずか3社。

最初に上場したのがプノンペン上水道公社で、
こちらが2012年4月18日だった。


2社目がなかなか現れず、
当初上場目前とされていた十数社も不備が見つかったりして
思うように手続きが進まなかった。

2014年6月16日にようやく2社目となる
グランドツイン・インターナショナル社が登場。

実に2年以上かかったことになる。


2015年12月9日にはプノンペン港湾公社(PPAP)が
カンボジア証券取引所において3社目となる上場。

こちらもグランドツイン・インターナショナル社から
1年半遅れとなる。


このスローペースでの上場と選択肢のなさで
市場の流動性が確保されるはずもない。

取引が0という日もあると聞くが、
それも当然だろう。


このようにカンボジアの株式市場は
当初の期待を大きく裏切る結果となった。

こういったずさんさにも、
ソブリンリスクの一端を垣間見る思いがする。

米ドル建てということで
リエルの為替リスクを抜きにした定期預金でも
7%程度の高利率が設定されている理由。

それは理解しておく必要がある。


分散先の1つとして

個人的には、カンボジアで銀行口座の開設はまだしていない。

しかし、選択肢の1つとしては残している。

最近では新興国の不動産が高騰し、
タイやマレーシア、フィリピンばかりではなく
ベトナムやカンボジア、ミャンマー、スリランカまで
適正水準を離れてしまった印象がある。

そんな状態で現金を遊ばせておくよりは、
資金の一部を定期預金に入れてしまうというのは
資産運用として悪くない。

利率も付かないお金を持っていれば、
インフレによって実質的には目減りしてしまうのだから。


現状、カンボジアに行かないとお金を引き出せず、
海外送金も現地に行く必要があるが、
その点は大した問題ではない。

よく行くタイの隣国なので、
エアアジアを使えば1時間ほどのフライト。

費用も片道数千円。

そう考えると足を運ぶ機会がなかっただけで身近な国だし、
リスクを考えても面白い選択肢だと思う。



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執筆者、伊田武蔵
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