チェコとスロバキアの治安をそれぞれの首都で調査してきた

オロモウツの教会

スロバキアのブラティスラヴァとチェコのプラハで治安や
今後の滞在先としての価値を見てきた。

そういう目で東欧を見に行くのは初めてで、
今回はポーランドを先に訪れてから両国の視察となった。

2つの首都を約3週間かけて調べてみたが、
特に危険を感じることはなかった。

このへんは予想通りである一方で、
そこまで無条件に安全と言えるわけでもない。

スロバキアもチェコも首都はそれなりに大きな街なので、
当然治安が悪い場所もあるはず。

ただ、わざわざそういった場所に足を運ばなければ、
他の街と同じ程度のリスクしかないのだと思う。

少なくても観光客が訪れるような場所であれば、
海外で求められる標準的な注意を払っている限り、
問題なく見て周れるはず。

むしろこの両国が危険なのであれば、
ほとんど行ける国がないのではないかと思う。


ただし、プラハの場合には集団でのスリが多く、
しかも観光客がターゲットにされる傾向にある。

強盗と違い、裏道よりも人混みが狙われるため、
観光客が訪れる旧市街広場、カレル橋、
ヴァーツラフ広場、プラハ城等が危険。

旧市街広場
プラハの旧市街広場

ヴァーツラフ広場
プラハのヴァーツラフ広場

プラハ城
プラハ城

特に旧市街広場でストリートパフォーマンスを見ていると、
どうしても持ち物への意識は散漫になってしまう。

しかも近くの人との距離が近くなるため、
知らず知らずのうちに距離を詰められ、
いつの間にか財布やスマホをスリに盗まれていることも。

このあたりは典型的なパターンなので、
注意しておきたいところ。


他にも、路上で1人が注意をひきつけ、
共犯者が後ろからかばんの中身を物色する手口も。

2015年の統計では、
チェコ国内のスリは13,060件にのぼり、
1日毎の平均では35件を越える。

特に被害が集中するのはプラハなので、
この点は心しておいた方がいいだろう。

なお、2015年の犯罪件数はおよそ24万8,000件となっている。


イギリスのエコノミストが発表した世界平和度指数では、
チェコが15位、スロバキアが35位となっており、
特にチェコは世界的にも安全という評価を得ている。

ちなみに、日本は6位、
ドイツは16位、
オランダは23位、
フランスは55位にランクインしている。

ヨーロッパの中では2位のデンマークや
4位のオーストリアには負けるものの、
かなり上位にチェコが入り、
スロバキアも悪くない順位に位置づけていることがうかがえる。


なお、チェコで万が一トラブルに巻き込まれた場合は、
警察・消防・救急の共通の緊急電話番号が112、
通常時は警察が158、救急車が155、
在チェコ日本国大使館が+420-257-533546となる。

スロバキアの場合も緊急時は112、
大使館の電話番号が02-5980-0100。


プラハではブダペストと同様に
ニセ警官の被害も報告されている。

職務質問の体で近づいてきて、
パスポートや財布を見せている間に
現金やカードを抜き取られる手口。

こうした時に警察の連絡先を知っているだけでも、
交渉のカードとなる。

身元確認のために警察に連絡すると伝えたら、
ニセ警官が去っていったという話も。

緊急用の番号ぐらいは、
頭に入れておいて損はないだろう。

治安とは違うが、チェコで身の危険を感じたのは
人間相手ではなく犬。

この国では大型犬でも公園で放し飼いにされている。

プラハを歩いていると、人間よりも体の大きな犬が
飼い主から遠く離れて走り回っていて、
横を駆け抜けていったりする。

飼い主も噛み付いたりしないことが分かっているから、
リードもつけずに放置しているのは分かる。

プラハは地下鉄で5駅も行けば
自然豊かな場所になるので、
犬と飼い主にとって良好な環境。

カンパ公園
とは言え、
万が一の時は素手の男に襲われるよりも
よほど大きなリスクになるのも事実。

小型犬ではなく、大型犬となれば人間が止めようにも
簡単にどうにかできるものではない。

ただし、基本的にこうした犬は吠えてくることもない。

それだけしつけは行き届いているらしい。

そんなわけで、チェコもスロバキアも治安は問題なかった。

ただし、ロングステイ先として見た場合、
ブラティスラヴァはこれと言って特筆すべき魅力がなかった。

旅先としては十分魅力的だったのだが・・・。

ブラティスラバのメイン広場
グラサルコビッチ伯爵宮殿
ブラティスラバ駅前

プラハは室内での喫煙が許されているレストランが多くて
うんざりしたという問題があった。

チェコについてはうまく活用したいという気持ちがあるものの、
この問題は決して根が浅いものではない。

新興国なら数年で状況が変わる可能性があるのに対し、
歴史があってこうした措置を取っている以上、
プラハにおいて劇的な変化が起こる可能性は低い。

ホテルのロビーでの喫煙が許されている街は、
インドネシアのジャカルタ以来だった。

東南アジアでもマニラやクアラルンプールでは
まったく見なかった光景を東欧で目にするとは・・・。

決定的に残念なポイントだった。

ちなみに、チェコにいる間は偶然なのか分からないが、
スカイプを使うことができなかった。

そもそもログインができなくなってしまった。

チェコがスカイプを規制しているわけではないと思うが、
ホテルが変わっても状況が変わることはなく、
結局一度もアカウントに入ることすらできなかった。

ポーランドにいた時は普通に使えたし、
スロバキアでは立ち上げなかったので何とも言えない。

さすがに海外で通信手段の制約を受けるのは困るので、
この点も考えもの。

スロバキアは実質的に今後の長期滞在先としては
候補から外れている状態。

近隣諸国から立ち寄るぐらいならいいが、
メインとして選ぶ国ではない気がしている。

そしてチェコもこのような問題を抱えているので、
使いどころの判断が難しい。

ポーランドのように分かりやすく可能性を提示してくれるわけではなく、
かなり大きな悪条件も付随してくることになる。


チェコへの移動で困ったこと

プラハ
ブダペストからチェコのブルノという街にバスで移動したが、
途中でスロバキアの首都ブラティスラヴァに休憩で立ち寄った。

今回はチェコを飛ばし、
ハンガリーからスロバキアのバンスカーピストリツァか
ヴルコリネツ、コシツェ当たりを経由して
ポーランドのクラクフに北上しようかとも思っていたが、
あまり良い移動手段が見つからなかった。


ということで、
ブダペストから最初にブラティスラヴァに行き、
そこで30分ほどのトイレ休憩があった。

しかし、ここで問題が起こった。

バスターミナルのトイレは有料。

ブダペストはフォリントという通貨で、
スロバキアはユーロ、
チェコはコルナとすべて異なる。


そして、フォリントは手持ちがあったが、
ユーロはなかった。

キャッシュカードでおろした場合には、
それなりの額になる。

今回の旅の中でユーロを使える国はなく、
トイレに行くためだけにお金をおろしたくはないし、
(キャッシュを無駄に持ちたくない)
もちろんトイレ代をクレジットカードでは払えない。



30分と時間があったので周囲を歩いたが、
日曜だったので閉まっている店が多く、
オフィス街は閑散としていた。

ようやく大きめのバーを見つけ、
昼間だったがビールを一杯クレジットカードで支払い、
時間がなかったので一気に飲み干してから
トイレを済ませて戻った。

ブラティスラバのバー

こんなに忙しなく
黒ビールを飲んだのは初めてだった(苦笑)。

そして、トイレに行きながら思ったが、
このビールが再びトイレに行きたくなる原因になりかねない。

結果として、チェコ到着までそんなことはなかったが、
通貨の違う国を通る際は要注意。

クレジットカードが使えなければ、
まだまだ現金が必要なこともあるので。


ブラティスラヴァにいる時に
治安面で不安を感じることはなかったが、
移動中に意外なところで不便な事態に陥ることになった。


チェコの地方は治安が悪い?

ブルノ
プラハに続く人口規模を誇るブルノだが、
決して大都市という感じはしない。

街の中心部に当たる旧市街は雰囲気がよく、
レストランやカフェ、その他様々なショップが並んでいる。

ブルノ旧市街

私は中心部の東側に宿を取っていたが、
ホテルそのものの設備や雰囲気は悪くなかったものの、
周辺エリアの治安には不安を覚えた。

まず、このエリアには経済的に貧しいと思われる
移民系の住人が多い。

街並みも汚い場所が所々あり、
歩いていると建物の上階から火のついたタバコが落ちてきたりする。

住民同士が罵り合い、
一触即発という場面にも遭遇した。


チェコといえばビールが美味しい国なので、
夕食帰りにもう1杯バーでビールを飲んでから
ホテルに戻ろうとしたことがあった。

すでに街の中心部を離れていたので、
ホテルの近くで。

バーの入り口に立ち、即座に引き返した。

外国人旅行者が気軽に入れる雰囲気ではなく、
中はガラの悪い酔客ばかりだった。


別にブルノが治安の悪い街だと指摘するつもりはない。

街の北側のエリアには高級戸建てエリアもあり、
そこはまったく違う雰囲気。

私がホテルを予約した地区が、
たまたま外れだったのだろう。

ただ、あのエリアに何かの間違いで済むことになったら、
半年もたたずに何かのトラブルに見舞われる予感がする。

そう思える程度には危機センサーが働いた。


チェコもスロバキアも、
特別に治安が悪い国ではない。

ただ、危険なエリアもある点には注意が必要だし、
用がなければ極力近づかないのが無難だろう。


ブルノそのものは気に入ったので、
次に訪れるときには中心部のホテルに泊まろうと思う。


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