感情に左右されない読解力は必須能力


日本で生まれ育った日本人であれば、一通りの日本語能力は備わっているのが通常だと思われがちだが、実際問題として文章をまともに読めているのかというと、かなり疑問が残る。

これは難解な専門書や学術書を読めないとか、哲学書の理解ができないといったことではなくて、一見変異に見える文章であっても、感情を乱された場合に、簡単に正確な読み取りができなくなるという意味。

小学校から高校まで、国語という授業はあるし、テストにて作者の心情やあれやそれといった指示語が何を示しているか、といったことが出題されることはあり、極端に偏差値が高いわけではなくても、一般的な文章であれば、そこそこまともに読み取る力が大部分の日本人にはあるはず。

しかしながら、学校で出題されるような文章の大部分は、大きく感情を揺さぶられるようなものではなく、比較的冷静に読むことができ、むしろ飽き飽きして興味が持てないようなものだったりすることが、標準となっている。

しかしながら、現実世界においては、自分の感情を揺さぶられるバイヤスというものが多々あり、それによって冷静な読解力が失われてしまい、脳みそがヒートアップした状態で、ヒステリックに結論に飛びつくということが、少なからず見受けられる。

例えば先日私がドイツ在住の人からもらったメールでは、日本がマレーシアに対して、優っているとでも思っているのか、という感想をもらったが、そもそも私がその文章で書いていたのは、マレーシアのビザについて大臣が提唱した引き上げ額が、周囲のタイやフィリピンに比べて、異常であるということを言っていただけで、そもそも日本とマレーシアの比較自体をしていない。

おそらくこのドイツ在住の人は、日本人があるいは先進国の人間が途上国を見下すことに普段から怒りを感じていて、それらしい文脈を見つけると、闇雲に噛みつき、憤怒をぶちまける傾向にあるのだと思う。

わざわざ丁寧にこちらの文章を引用してまで反論してきていたが、その引用している文章の中で、すでにマレーシアと日本が比較されていないということ自体が、読み取れるはずなのだが、こうなってくると、こちらが正確な意図を指摘したところで、相手がヒステリックになって水掛け論になりそうだし、さっさと関わりを絶つことにした。

これ以外にも、Facebookでお金を数字としてとらえることができると、見えてくるものがあるという主旨の投稿している人を見たが、予想通り汗水垂らしたお金の方が価値があるとか、マネーゲームで作り上げたお金は汚いとか、そもそもの論旨とずれた話をしている人が多々いたが、こういった人も冷静な状態であれば、著しく日本語の読解力がないというわけではなく、感情のトリガーを引かれた段階で通常の認識力を失っているものと思われる。

こういった言動によって、周囲が迷惑を被る場合もあれば、感情を簡単にコントロールされる人というのは、騙されたり、悪質なセールスに引っかかったりすることも多い。

というのも、感情をコントロールするには、ある程度定型的なトリガーというものがあるわけで、それらを刺激して冷静な判断ができない状態で、特定の方向に誘導するというのは、ある意味心理学であるとか、セールスを学んでいる人であれば、珍しくないテクニック。

これは所謂情報弱者と言われる人達の特長の一つで、感情をコントロールして、相手の意見を聞くとか、文脈を理解するということができないと、本人の為にも周囲の為にもならず、害を垂れ流すことになる。

そう考えると、感情を脇に置いておいて、文章の真意を素直に理解するというのは、適切な聞き方をする上で、必須の能力であると思う。



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執筆者、伊田武蔵
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