海外移住後の年金生活の実態




海外移住をして優雅な年金生活を送ろうという人が、
実際にどのような暮らしをしているのか、
実態について書いてみようと思う。

マレーシアやフィリピンで暮らしている関係で、
そうした人に会ったり、
話を聞いたりする機会もあるので。



まず、大前提として海外でも年金の受け取りは可能。

どの国で生活していても、
受け取りの権利が消滅したりはしない。

そのため、たとえば日本の銀行口座に振り込んでもらい、
それを海外に送金すれば問題ない。

希望するのなら、
直接海外の口座に送金してもらうこともできる。


逆に、海外移住をすれば国民年金の支払い義務はなくなる。

義務がないからといって、
払わなければ受け取る権利がなくなったり、
得られる金額は減ることになる。



では、実際に年金を受給できる年齡になって、
海外移住をするとどんな生活を送れるのか?

その実態について。



たとえば、夫婦の年金受給額が月20万円の場合。

フィリピンに住めばその金額で一等地に住み、
プールが付いたコンドミニアムで暮らしながら、
メイドを雇うことができる。

家事はメイドがすべて行なってくれるし、
場所を選んで住めば本格的な和食だって食べられる。


実際、私はマニラのマカティに住んでいるが、
ここにはリトルトーキョーというエリアがある。

リトルトーキョーには日本食レストランが密集し、
日本と変わらないレベルの和食が楽しめる。

海外移住をしたのを忘れるぐらい、
食の面でも不自由しない。



気候も年中温暖だし、
日本の夏のような過酷な暑さもない。

朝晩はエアコンを消して眠れるレベルなので、
体にも優しい。

プールで軽く泳いだり歩いたりすれば、
関節に負担をかけずに運動もできる。

フィリピンやマレーシアではコンドミニアムに
プールが付いているのは当たり前。

しかも、土日以外はろくに使う人もいないので、
平日でも自由がきく年金生活者ならプールを独り占めできる。

私も平日によく泳ぐが、たいてい誰もいない。

多くても3人程度。

ガラガラなので、気兼ねせずに使える。



実際問題として言えば、
フィリピンやマレーシアなら月に20万円もかけずに
生活することは十分に可能。

日本で暮らすには不安な年金の受給額であっても、
海外に移住すれば現地の人にとってお金持ちだったりする。

当然、その国の中でも高い生活レベルを実現できる。


日本の中で必死に節約しながら暮らすのか、
海外に移住して立派なコンドミニアムに住み、
家事も人に任せて悠々自適に暮らすのか、
どちらがいいのだろう?

片言の英語しか話せない私でも問題なく暮らせているし、
実際問題として言語の心配もそれほど要らない。

老後に生活する場所を考える時、
海外を視野に入れないのはもったいないと思う。



もちろん、海外移住したリタイアメント層の実態として、
満足している人ばかりではない。

年金生活で懐にやさしいとは言っても、
生理的にその国に合わない人もいる。


精神的に余裕があるのであれば、
「とりあえず」という気持ちで住んでみればいいと思う。

いきなり終の棲家として移住するのではなくて、
あくまで暫定的な判断というか、お試し感覚で。

本格的に足腰が弱ってきたり、
体調が悪くなってきた段階で日本に戻ることもできるし、
しばらく住んで合わなければ他の国に移ることも可能。


年金生活をする年齢であれば、
リタイアメントビザを取れる国も多いので、
移住先の選択肢はそれなりに存在するはず。

たしかに最初に住んだ国が気にいる人もいるものの、
そうではない人もいる。

単純に飽きてしまうこともある。


そのような実態を踏まえて考えると、
あまり固定的に住所を決めないほうがいいのではないかと。


もちろん、頻繁に引っ越せない事情がある場合は別。

実際、90歳を越える母親と移住して来たために、
母親を看取るまでマレーシアからは動かないという人もいた。

すでに飛行機での移動が体力的につらいため、
ご本人も年金生活をしながら
介護をしているということだった。



こうした事情に応じて色々考える必要はあるが、
基本は柔軟に対応する方向で考えたほうが
うまくいくのではないかと思う。

住んでみないと分からないこともあるし、
下見だけですべてを決めるのはリスクが大きいので。



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執筆者、伊田武蔵
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