インドネシアでの物価や生活費を現地で調べてきた




東南アジアの新興国の中でも、成長著しい国の1つとして、インドネシアがあるが、生活費や物価がどうなのかということを調べてきた。

空港で取得することができる観光ビザで、30日まで滞在できたので、その期間を目一杯使うことにした。

マレーシアやタイ、フィリピンに比べると、マイナーなイメージがあるし、まだまだ経済が弱いという感じがするので、一見すると生活費も安そうな感じがする。

しかしながら、ジャカルタに入って、コンビニやスーパー、市場、更には不動産視察などをしてみて、物価がその他の東南アジアの国と比べて、特に安いものではないということがわかった。

ジャカルタのスカルノハッタ空港を降りると、タクシーの客引きがやってくるが、これらの大部分は違法なタクシー。

というよりも、そもそも自家用車で勝手に営業しているだけで、いわゆるタクシー業者ですらない。

彼らがシルバータクシーとか、シルバーバードタクシーとか、ブルーバードタクシーとか、実在するタクシー会社の名前を連呼しながら寄ってくるが、実際にそこの社員もすぐ近くにいて、黙って眺めていたりするのが、インドネシアの不思議な光景。

正規のタクシー会社の運転手としては、既得権益を害されているようなものだが、この光景は2年ぶりに訪れたジャカルタでも全く変わっていなかった。

ここから市内までは、タクシー代が1000円ちょっと。

道が空いていれば、30分程度で着くし、渋滞がひどいと2時間以上かかったこともある。

そして交通渋滞は、2年の間に解消されるどころか、益々ひどくなっているという。

そして、ジャカルタの生活費を調べるために、まずはスーパーやコンビニ、ショッピングモールといった、普段も買物をするような場所に行ってみたが、タイやマレーシアのようなもっと住環境の整っている国と比べても、ほとんど価格は変りはない。

例えば、マクドナルドに行くと、ダブルチーズバーガーとポテトとコーラのセットで350円ぐらい。

スターバックスのカフェラテだと約400円。

100gのチョコレートが150円ぐらいで、屋台で食事をした場合は、安いメニューを選べば100円程度。

ちょっと野菜をつけたりとか、何品か頼むと300円程度になる。

ジャカルタの家賃は?

私の場合、海外移住先を常に探していて、これまではフィリピンやマレーシアに住んできた。

更に言えば、不動産投資もしているので、移住と投資の両面から、インドネシアの不動産事情というのを見ておきたかった。

ということで、ジャカルタに入る前に、いくつかの不動産会社にメールをし、その中から返信のあった会社に外国人向けのコンドミニアムを案内してもらうことになっていた。

家賃は生活費の中でも大きな割合を占めるので、重要な要素。

今回はあくまでも外国人がインドネシアに住むということを想定しているので、現地の人向けではなく、駐在員等が住むような物件を見せてもらった。

家賃に関して言うと、だいたい月に7万円程度から12万円程度が相場となっていた。

これは一人暮らしを想定したもので、もし奥さんや子供がいるのであれば、もっと大きな部屋に住まないと狭すぎて困ることになる。

東南アジアの通例のように、プールは当然あるし、それ以外にもテニスコートとか、スポーツジムとか、そういったものがついている物件も多かった。

この金額で、こういった施設が付いているということは、かなり豪華ではあるものの、単純に生活費を節約したくて、インドネシアに移住したところで、意味がないということは感じ取れる通り。

逆に言うと、外国人がそれ以下の物件に住むということになると、変に目立ってしまったりとか、治安の面を犠牲にしなければいけないといったことになり兼ねないので、それはそれでオススメできない。

ちなみに、テニスコート等があると言っても、インドネシアは当然1年中暑いわけなので、長時間屋外で運動をするというのは、かなり厳しい。

生活水準と物価のバランスが悪い

インドネシアは他の島にも行ってみたが、基本的にインフラが弱い。

これはジャカルタでも同じことで、とにかく交通インフラがボロボロなので、渋滞がひどくて仕方がない。

更に、電車も通ってはいるものの、日本人が乗るには少々治安の面で不安だった。

実際私も乗ってみたが、車両そのものは、以前日本で使っていたものをそのまま再利用していて、お世辞にも新しいとも綺麗とも言えず、更には、ラッシュ時にはもちろんのこと、それ以外であっても、なぜか電車の上に人が何人も乗っていて、かなりシュールな光景を見ることができる。

スリ等の問題もあるので、できることならジャカルタで電車は利用しない方がいいが、かといって車を使っても、渋滞がひどくて、移動時間の目安がなかなかつかない。

おかげで空港に行くのも30分で到着できるのか、2時間以上かかるのかわからず、必要以上に早く出て、3時間ぐらい空港で待つことになったりとか、かなり不便な思いを強いられた。

道路事情が悪いのは、車だけではなく、歩行者にも優しくない。

ただ道の向こう側に横切りたいだけでも、信号や横断歩道等が一切ない場所も多く、適当に車の合間を見つけたり、運転手を手で制止したりして渡っているのが、現地の人流のやり方だが、慣れないと危険を伴うので、灼熱の炎天下の中、10分以上待たされるような場合もある。

そして、歩道が未整備なので、ちょっと雨が降るだけで、道がドロドロになり、普通に歩いているだけでも泥が跳ねる。

そして、一部のホテルでは、海が近いわけでもないのに、水から海の潮のにおいがしたりとか、水道の部分でもインフラが弱いことが分かる。

更に言えば、ショッピングモールの中でも喫煙が可能だったりとか、ホテルのロビーでも煙草を吸うことが出来たりとか、禁煙文化が根付いていないというのも、かなり驚いた。

新興国なんてそんなものだと思う人もいるかもしれないが、実際のところ、タイでもフィリピンでもマレーシアでも、そんなことはまずなく、すでに国際標準のレベルに達している。

しかし、インドネシアというのは、明らかに遅れているということを感じた。

生活費に関して言えば、東南アジアのより進んでいるタイ等で、暮らすことができるだけのコストがかかるし、正直質が悪くて、物価は他の国と同レベルというのが、インドネシアの現状。

更に言うと、地理的にも不利で、東南アジアの中でも最も南に位置するので、他の国に旅行するにも距離があるし、そういった意味での国際的な移動の際の利便性も低い。

今後東南アジアの中でも、もっとも成長可能性があるとか、世界最大のイスラム国としての、ハラール食品等のマーケット需要が多きいとか、ビジネスの面では注目される部分があるが、生活環境として言うと、まだまだこの国は整っていないし、コストパフォーマンスということを考えれば、他の国を選んだ方がいいのではないかという風に感じざるを得ない。



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執筆者、伊田武蔵
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