ジョホールバルのロングステイが向いているのはこんな限られた人




2年以上にわたってジョホールバルにロングステイし、マレーシアのリタイアメントビザであるMM2Hも取得した。

その後は、フィリピンに移住してマニラやセブで暮らしてきた。

また、ホテル暮らしをしながら各国を周っていることも多く、コンドミニアムを引き払って1年半以上移動を続けていることも。


当初は東南アジアを中心に、最近はヨーロッパも1年のうち3ヶ月ほど滞在する場所になっているが、そんな経験を元にジョホールバルにロングステイするという選択肢が最適な人は、相当に限られていると感じるようになった。


マレーシア移住は人気だが、ビザや不動産を中心に利害関係のある業者が多く、彼らの宣伝(広告に限らず)によって過剰に褒め称えられている部分もあるというのが、現地に住んでみての率直な感想。

私自身は、ジョホールバルに移住するまでは海外旅行歴も1度のみで、東南アジアについては未体験の地だった。

だからこそ、この街を選ぶことができた部分があり、今ではロングステイ先の有力候補には入らないだろう。


もっとも、投資修行の側面があったので(結果的に投資対象としても不適格な街という結論に至ったが)、ジョホールバルに住んだことが失敗だったとは思わない。

ただ今になって振り返ると、経験値が少なく、他の選択肢が乏しい状態だったからこそ飛び込めたと感じざるを得ない。



ジョホールバルの優位性

これはジョホールバル特有というよりも、マレーシアが国全体で持っている特徴だが、ノービザでのロングステイに比較的寛容な傾向がある。

ビザを取得しなくても90日以内なら滞在でき、再入国も回数を重ねなければゆるい。


具体的には入出国を繰り返して1年程度になると、徐々にパスポートコントロールで質問される時間が長くなり、不穏な空気が流れだす。

私はMM2Hビザの取得手続きをしていたため、途中からは申請中であることを証明する書面を呈示することで通過できたが、完全にノービザで1年を暮らすとなると不安定な状態になっていくだろう。


とは言え、1年程度なら比較的問題が少なく、1回の滞在可能期間も90日と長い。

表面上は出国用の航空券を入国時に用意しておかなければいけない建前だが、実際には提示を要求されたことは一度もなかった。


マレーシアは東南アジアの航空のハブの1つであるクアラルンプールを要するが、ジョホールバルはシンガポールの隣町であるため、チャンギ空港の方が近い。

そのため、国境を超えるタクシー等を利用してチャンギ空港に向かい、そこからバンコク等に飛んでいた。

もちろんシンガポールまで行き、そこからジョホールバルに戻ってくるだけでも入出国の要件を満たすため、新しく90日の期間が始まる。


こういった事情があるため、ロングステイの期間が1年程度であれば、ジョホールバルやペナン、クアラルンプールといったマレーシアの各都市はハードルが低い。

タイで同じことをすれば、途中で入国拒否にあう可能性が高い。

フィリピンなら観光ビザの更新をすれば、1年程度なら問題なく住むことができる。



ビザは取得しやすいのか?

たとえばタイの制度と比較した場合、50歳未満ならマレーシアには優位性がある。

MM2Hは世界でも珍しい年齢制限のないリタイアメントビザであるため。

私は32歳の時に取得したが、通常はこの年齡でリタイアメントビザは取れない。


タイの場合も50歳以上であることが要件として列挙されており、50歳未満だとマレーシアの方が有利だった。

過去形になっているのは、タイでもタイランドエリートカードやイージーアクセスというシステムが復活し、年齡に関係なくそれぞれ20年と5年のロングステイが可能になったから。


また、フィリピンの場合は私も取得した永住権のクオータビザは年齢制限がないし、SRRVというリタイアメントビザも35歳から取得可能。

必要な金額を考えても、フィリピンはマレーシアの半分以下となっている。



生活環境はいいのか?

ジョホールバルで意外だったのは、日本人が1,000人程度しか住んでいない割には和食レストランがそれなりのレベルで、数もあるということ。

ペルマスジャヤ地区にはジャスコに入っているすし金や筑豊ラーメンは味に問題があるので無視するとしても、それなりに本格的な店がmori restaurant等3つあった。

タマンペランギには八起等の和食レストランがあるし、他にも各地に点在している。


以前は日本領事館もシティーセンターにあったが、こちらは撤退してしまい、今では各種の手続きが必要な時はジョホールバルからクアラルンプールまで移動しなくてはいけない。

この点は少々不便になってしまったことになる。

通常は領事館に行く用事はなかなかないが、私はMM2Hの必要書類である警察証明(無犯罪証明)を日本から取り寄せた時に領事館にお世話になった。


他にも日本人会や日本人学校もあり、一通りのインフラは整っている。

隣にシンガポールもあるため、そちらでより本格的な和食を楽しむことも可能。


しかしながら、ジョホールバルがロングステイに適した街であるのか、という点には疑問がある。

周辺の移住先人気国、あるいはマレーシア国内での他の街と比べた時に明確な優位性が見当たらない。

中途半端な都市化が進み、利便性はいまいち。

街が1つにまとまっていないため、ムダに移動距離が長くなる謎の都市設計。

マレーシア最悪と言われた時代よりは改善されたものの、まだまだ刃物を使った事件が多く、周囲の移住仲間も被害にあっているという現実。

東南アジアの中でもたちの悪いタクシーの運転手と、それ以外の交通インフラがほとんどない点。


こうしたことを考えていくと、あえてジョホールバルにロングステイするのなら、それなりの理由が必要になる。

たとえば、シンガポールへのあこがれが強いのにシンガポールのビザがおりないとか。

あるいはジョホールバルには欧米系の学校が増えているため、特定の学校に通わせたいとか。


逆に言えば、そういった特別な事情がなくジョホールバルに移住しようと思っているのなら、近隣諸国も選択肢に加えておいた方がいいのかもしれない。

もっとも、最初から最善の選択をする必要はないし、とりあえず住んでみるのもあり。

ジョホールバルに住みながら、タイやフィリピン等を見て回ることもできる。

いきなりビザを取得したり、車を買ったりしなければ身軽なままだし、家具はマレーシアも他の国も大抵はコンドミニアムに備え付けなので、日本で引っ越すよりもフットワーク軽く移動できる。


子供を抱えてのロングステイの場合や、現地で就職先を探すような場合は事前の下調べは念入りにしておきたいが、気楽に次を探せるのであれば、とりあえずの状態で移住するのはあり。

そのあたりは状況しだいなので、リスクが高ければ慎重に、ローリスクなら早めに行動してしまえばいいだろう。



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執筆者、伊田武蔵
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