マニラで見た貧困・格差の現実




ホテルに戻ろうと思い、ケソン通りを歩いていた時のこと。

夕方頃だったのだが、5歳ぐらいの2人の女の子がいた。

見る限り、ホームレスなのだろう。


そこに通りかかった母子がいた。

娘は同じぐらいの年頃で、
ホームレスの子たちが遊んでいたオモチャに
興味を示したらしく、
近くに寄って行こうとした。

母親がさり気なく腕を引っ張って制止するが、
それでも近づいていくのを止めない。

母親もはっきり拒絶するわけではないが、
できるだけ露骨にならないように
遠ざけようとしているのが分かる。

それはそうだろう。

差別はいけないという建前はあるにしても、
どうみても清潔とは言えない子供たちに
自分の娘が近づいていくのは母親として放っておけない。

衛生上の問題もある。



結局、少しだけ子供同士で話はしていたものの、
母親の苦労が功を奏して
触れるほど接近することはなかった。

娘は母親に抱えられてジプニーに乗って行ったのだが、
子供たちはお互いに手を降っていた。

ホームレスの子供たちも、
友達にそうするように笑顔で手を降っていた。



なんだか切なくなった。

どちらに非があるわけでもない。

その母親が悪いわけでもない。

しかし、彼女たちは友達にはなれない。

生まれが違うという理由で。


あの一瞬で仲良くなったのか、
以前から知っていたのかはわからない。

ただ、最後の別れの時の様子を見ていたら、
こうした背景さえなければ
いい友達になれたのだろうと思う。


ホームレスの子たちは、
これから物心がついていくことで、
ますます自分達の置かれた状況を意識していくことになる。

そこから抜け出すのは容易ではない。


自分でビジネスをしようにも、
そもそも情報すら手に入れるのが困難。

「パソコン1台でビジネスを始められる」という言葉さえ、
彼女たちの前では虚しく響く。

そのパソコンを買うことができないのだから。



アジアを旅していると、
ストリーチチルドレンを見かけることが少なくない。

本当の貧困は抜け出すことさえ難しい。

本人の努力不足とかそういうレベルではなく、
圧倒的な泥沼がそこにある。


そして、格差は人間関係にも影響を及ぼす。

今回の子供達のように。

こうした現実がフィリピンには、そしてアジアには存在する。



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執筆者、伊田武蔵
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