血尿の原因が分かっても対処できなかった人の話


たとえ血尿の原因が分かったとしても、
そしてどうするべきか医師に言われても
簡単に実行できるとは限らない。

たとえば過労やストレスによるものの場合、
現在の生活環境を変えない限りは根本的な解決は不可能。

今日はそんな人の話。



私が運営している世界4大自由倶楽部のメンバーの中に、
まさにそうした事情を抱えた過去を持つ人がいた。

本名を出すわけにいかないので、
仮に藤井さんとする。

営業職として過酷なノルマとプレッシャーにさらされ、
上司からも圧力をかけながら営業先を周り、
睡眠不足による疲労とストレスが原因で血尿が出てしまった。

それを初めてみた時には背筋が寒くなったものの、
迷いながらもぼんやりとした足取りで
次の営業先に向かってしまう自分が嫌になったという。



血尿が出たことを上司に告げて
仕事を調整してもらうことも可能だったのかもしれない。

ただ、その時はノルマを達成できない自分の不甲斐なさを
言い訳にしてしまうのは情けなくて、
上司にそこを突っ込まれたら何も言えないので黙ってしまった。

その心理が原因で、改善のチャンスを一度逃したことになる。


もっとも、実際はその人が無能だったというより、
職場の7割以上の人がノルマ未達成だったらしいので、
設定に無理があったという可能性が高い。

会社としては営業の社員に無理をさせて
足で仕事を取ってこさせるのが常態化していたのだろう。

うまく仕組みを作れていない会社にはありがちな話。



血尿の原因は明らかだったので、
藤井さんも今後の身の振り方については迷ったらしい。

ストレスや過労から抜け出すためには、
必然的に今の仕事を辞めることになる。

職を失えば給料もなくなるわけで、
急に心もとなくなってしまう。


ただ、今のまま働いて体を壊さずにいられる自信はないし、
そもそも20代で血尿が出ている時点でおかしなこと。

幸い、その後はしばらく出なくなっていたものの、
不穏な状態が続いていることに変わりはない。



定年までどころか、
このままでは30代になる前に倒れかねない。

法律上はどうであれ、
そうなったら会社は療養期間に給料を払ってくれる気がしない。

絶好のチャンスとばかりに使い捨てるのだろう。



結局、藤井さんは退職届を提出することにした。

それは2度目の血尿が原因で、
もうこのままではまずいと危険信号を感じたらしい。

上司は意外にも冷静というか、
予定調和という雰囲気で退職届を受け取ったが、
数日後には役員から引き止められて他部署に異動になった。



この頃には見た目にも体調が悪いのが目に見え、
目の下には慢性的にクマができ、頬もこけていた。

その会社に就職する前とは人相が変わってきていたという。



元々望んでいなかった営業職に配属されたこと、
そして職場での圧力が原因でストレスや過労にさらされたことで
20代で血尿を経験することになった後、
結局総務への配置転換から2年もたずに藤井さんは転職した。

一度ダメになった社員を温かく見守ってくれる風土は
その会社にはなかった。

納得の話だ。

そんな暖かいバックボーンがある会社だったら、
そもそも20代の社員が血尿に悩まされるまで酷使しないだろう。




その後は別の会社に就職して、
仕事上の過剰なストレスや毎日フラフラになるような残業はなくなり、
給料も少しだけ上がったという。

以前の会社も残業代は出ていなかったので、
労働時間は減ったのに手取りベースで収入が増えたのが
最初は不思議だったらしい。




こうして藤井さんは初めて勤めた会社で社会の怖さを知ったが、
私も似たような経歴があるのでどうも他人事と思えなかった。

藤井さんは今の会社にはなじんでいるし、
給料は安いにしても、
以前の記憶が残っているうちはありがたかったという。

ただ、その環境に慣れて将来についても考えるようになったら、
やはり明るい未来が約束されているわけではなく、
むしろ先輩社員を見るとくすんだ未来しか
用意されていないことに焦りを感じた。

そのため、仕事はしつつも新しい道を模索することになった。

その時に私を見つけたらしい。



血便の原因が仕事という辛酸をなめ、
まだ20代で今後の人生についても考えるようになったのは、
10年後に振り返った時にはいい転機だったと思えるのかもしれない。

自力で生きていける力を身につけられれば、
そのきっかけになった出来事に
複雑な気持ちながらも感謝できるのかもしれないのだから。

素直によかったと思えるかは疑問が残るが、
少なくとも過去を乗り越えていってほしいと思う。



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執筆者、伊田武蔵
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