アメリカとの国交正常化によりキューバの価値が下がる可能性も


一部報道にキューバとアメリカが国交正常化するのではないかということになっている。

一見するとこれは、好ましいことに思えるし、近隣の国が正常な関係に戻るということについては、国際関係としてはプラスの要因であることは間違いない。

私自身も数年前からキューバには一度行ってみたいとは思っていたが、今回の国交正常化というのは、プラスの側面とマイナスの側面と両方ある。

まずプラスの側面について語ると、これまでアメリカから直接キューバに行くことはできず、メキシコからとか、カナダからとか、そういったところからキューバに行くしかなかった。

当然カナダよりもアメリカの方がすぐ近くにあるわけなので、キューバに行くには交通の便がいい。

しかしながら、国交がない国である以上、そういったフライトというのは存在していなかった。

しかし国交正常化が実現すれば、こういった問題が解決するので、キューバに行くのは簡単になる。

ではどのようなマイナスのポイントがあるかというと、まず一つ目にはキューバという国の独自性がどんどん失われていくということ。

今現在キューバというのは、古き良きアメ車が数多く町を走っているということもあり、一種のどくとくな雰囲気が流れている。

しかしながら、アメリカとの関係が修復して、よりグローバルスタンダードに近づくことによって、そういったキューバの独自性がどんどん薄れていって、観光地としての魅力はなくなっていく可能性がある。

もちろん利便性が高まるわけなので、見る場所の魅力がなくなっても、総合力としては必ずしも下がるとは言えないものの、あまりプラスではない要因としても考えられる。

そしてもう一つは、最低取引ということを考えた時に、キューバという国の価値が急激に下落する可能性があるということ。

これは一見わかりづらいとは思うが、もともとキューバという国は、アメリカとの国交がなかったということもあって、かなり独特な路線を歩んでいた。

基本的には、社会主義体制を取っているので、国民に必要なものが分配されるという仕組みを取っているが、実際には地下経済が発達していて、それぞれの人が独自に仕事をして、+αの収入を得ているという状況があった。

その中では、非常に安価で絵画を描くとか、レプリカを作るといったものもあったが、アメリカとの国交が正常化することにより、そういった人件費の異常な安さであるとか、独特な商慣習というのが薄れていって、他の中中米、南米と変わらないような仕組みになっていく可能性がある。

そうなってくると、キューバの独自性というものは薄れていき、むしろコモディティ化してしまう。

こうなってくると、国際的なビジネスを展開する場合に、キューバを利用する価値というのはどんどんなくなっていき、むしろ未発達な国であるとか、後進国であるとか、そういった負の側面ばかりが目立つようになってくる。

いくら、アメリカとの国交が正常化したところで、所詮キューバがある程度発達している新興国のレベルに達するには時間がかかるわけだし、それこそビジネスの慣習であるとか、あるいは人々の習慣とか、そういったものがグローバルスタンダードに近づいてくるには時間がかかるわけなので、これまでは大きなメリットがあるために、そういったデメリットに目をつぶってきた人達も、他の国に流れていってしまうという恐れがある。

こうしてみると、一見してプラスに評価できるような要因であっても、よくよく考えてみるとマイナスに働くということは、決して珍しいことではない。



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執筆者、伊田武蔵
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