フィリピンの永住権を30代で取ることにしたが、落とし穴も




フィリピンの永住権であるクオータービザを
取得することに、32歳になってから決めた。

別にこの年齢に深い意味があったわけではないが、
今後の戦略上関係してくるので、
年齢についても言及しておく。



私はリタイアメント世代ではないし、
かと言ってフィリピンで仕事に従事しているわけでもない。

マニラに1年間住んではいるものの、
それはベストな居住地を探す活動の一環。

その前にはマレーシアで暮らしてみたし、
今後も同じ国に固定した住まいを持つ予定はない。


フィリピンだとセブにコンドミニアムは購入したが、
これも自宅用の持ち家ではなく投資のため。

自分が住むことを前提にはしていない。



そんな私が永住権を取ることにしたのは、
未来に向かって安心を得るためだった。

日本の場合、3.11でも露呈したように
カントリーリスクが決して小さい国ではない。

もし、あの時原発の問題がもっと悪化していたら、
国外避難者がいっそう増えたはず。

しかも、経済的にも立ち直れないダメージを負う可能性もあった。

そうなれば国際信用力が落ち、
現在のようにパスポートだけで気軽に入国できる国は
激減する可能性だってある。

実際、このようなシナリオが
3.11の時にも一部でささやかれていた。



そんな時でも、
永住権があれば自分の身を守ることができる。

単なるパスポートの力だけでは不安定でも、
明確な権利を特定の国で保有することで立場は変わる。

そして、フィリピンは永住権を簡単に取ることができ、
なおかつ住みやすい国であるというメリットがある。



実際、移住先としての人気ランキングの上位を見ても、
永住権を低いハードルで取れるのはフィリピンぐらい。


私は同様の理由で
マレーシアのMM2Hというリタイアメントビザを2013年に取ったが、
こちらは権利として弱いことがすぐに露呈した。

10年更新のビザとなっているのだが、
マレーシアの大臣が私の取得から数カ月後に
MM2Hビザの要件である定期預金の額を、
現在の6倍以上に引き上げることを検討していると発言した。

これが実現すれば、
次の更新はできなくなるおそれがある。

リタイアメントビザの効力の強さを考えると、
長期的に使えるかどうかはあやしい。


32歳という年齢を考えると、
とても一生持ち続けられる気がしない。



その点、フィリピンの永住権は更新という概念がないので、
基本的に一度取れば剥奪されることがない。

もちろん、国の法律等を変えられる可能性はあるが、
少なくてもマレーシアのMM2Hビザよりは強固な権利と言える。

そして、他の住みやすそうな国を見ても、
永住権をたやすく取れるような仕組みはない。



こうなってくると、
フィリピンの永住権を取らない理由はなくなった。

実はSRRVというリタイアメントビザを
マニラに移住してから取ることも検討していたが、
こちらは毎年3万円以上の維持費がかかる上、
権利としてやはり永住権の方が確実。


その他いくつか考えるところもあって、
クオータービザ(永住権)を取得することにした。



ただし、ここで問題が生じた。

どこかの業者にサポートを依頼することになるが、
かなり黒い噂も耳にするということ。

結局、ネットやマニラの現地で情報収集をしていたら、
数ヶ月が過ぎてしまった。


結果的にちゃんとした会社を見つけることもできたし、
逆に任せてはいけない会社・個人もいくつか発見した。

ここは大きな落とし穴と言える。



フィリピンの永住権は年間50人という枠もあるし、
実質的に個人が自力で申請するのは困難。

これは役所とのコネも必要になってくるため。

そのため、申請のサポートの会社が必要だが、
最後までうまくやってくれるところばかりではなく、
途中で投げ出してしまうことも。


特にフィリピンは役所の方針が二転三転する国なので、
細々としか経営していない会社は対応しきれない。

顧客の絶対数が少ないのに、
新ルールへの対応の手間は同じだし、
役所から親切に通達が来たりもしないため、
常に情報を集めなければいけないのだから。


そんなわけで、当初は悪意がなかったものの、
自分の手に余って投げ出す個人業者もいると聞く。


後は業界の古株であっても、
かなり悪い噂があちらこちらから聞こえてくる会社も。



こういった会社に任せてしまえば、
永住権取得が危うくなる上に、
取れた後のアフターフォローも不安視される。

どれだけ強固な権利を得ることができても、
使い方が分からなければ意味がない。

まして、取れなければ論外。



フィリピンで永住権を取る場合には、
ここが落とし穴になってくる。

リタイアメントビザのSRRVを勧める会社も、
その方がサポートが楽だからというだけの理由であることも。


流されずに調べた結果として、
正しい選択ができてよかった。

今はすでに申請を開始して、
健康診断や入国管理局との面談も無事に終了。

あとは取得手続きの最後にフィリピン入りして、
永住権を受け取るだけになった。



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執筆者、伊田武蔵
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