フィリピンの不動産管理には住む時も、投資家としても要注意




始めてフィリピンの不動産管理に問題を感じたのは、マカティに移住して、コンドミニアムを借りて、住み始めてからだった。

まだ新築だったので、建物そのものの汚れは目立たないし、共有施設の部分の掃除については、きっちりとやっているように見えた。

入口のところには、24時間2人以上のガードマンがいるし、そこら辺の管理体制にも問題は感じない一方で、アドミンと呼ばれる部分に大きな問題があった。

フィリピンで言うアドミンとは、日本で言う管理人室のようなもので、私が住んでいたコンドミニアムの場合には、3人のスタッフが働いていた。

日本では管理人がセキュリティを兼ねている場合もあるが、フィリピンにおいてセキュリティガードは、別の独立した存在なので、アドミンは事務系の作業を主に担当していることになる。

日本の場合、管理人室に用が合って行くことはあまりないかもしれないが、マカティ在住時には、水道代の支払いであるとか、その他諸々の用事で、月に1回のペースで足を運ぶことになっていた。

例えば水道代は、アドミンで小切手を使って支払うか、メトロバンクで一旦支払った後、その証書をアドミンに提出するかの2択になるので、どちらにしても月に1回は行かなければいけない。

ここら辺は面倒なところだが、フィリピンの仕組みなので仕方がない。

それ自体は月に1回程度なので仕方ないとしても、問題なのはアドミンがフィリピンの不動産管理のいい加減さを、まさに体現していたということ。

事務作業専門のスタッフであるにも関わらず、とにかくミスが多く、その日のうちに、もしくは日が変わってから、何か問題があったということで呼び出されることも多く、その度にわざわざ部屋の電話が鳴り、出向かなければいけないことになる。

同じ建物の中にあるとはいえ、駐車場の隅の中途半端なところにあるので、行くのは若干面倒だった。

これは退去の手続きまで永遠と続き、出発の時にも時間を遅らされるハメになったし、これだけ不動産の管理がいい加減だと、そのコンドミニアムに住むこと自体が嫌になってしまった。

こうなってくると、住人としては、もっとまともに事務作業をしてくれるようなコンドミニアムに移ろうという気になるし、12ヶ月の賃貸期間が終了したら、もうここに2度と住む気はなくなった。

オーナーは水道代を今後は自分が支払うので、アドミンとの接点は減るし、契約を延長してほしいと言ってくれたが、私の方ではもうアドミンにうんざりしていたので、マカティに今後住むとしても、そのコンドミニアムについては、検討対象から外すことに決めていた。

これを投資家の視点から見てみると、購入したコンドミニアムに、せっかく賃貸付けをしても、早々に出ていってしまうことになり、家賃収入が不安定ということになる。

私自身も、セブにはコンドミニアムを購入したが、インカムゲインというのは、重要な要素の1つなので、出来ることであれば入居者には、長く住んでもらいたい。

しかしながら、いい加減な不動産管理をしていると、それが理由で他のコンドミニアムに引っ越されてしまうので、その度に家賃収入が途絶えることになる。

仲介業者に払う手数料もかかるし、入居者がいない期間に関しては、家賃も入ってこない。

そうなってくると、フィリピンにおいてしっかりとした事務作業ができるスタッフがいて、ちゃんと不動産を管理しているかどうかということは、入居者への顧客サービスの一環として、非常に重要な要素となる。

更に言えば、こういった部分がいい加減な管理会社は、メンテナンスについても、しっかりとしているのかどうか怪しい。

フィリピンにおいては、日本よりも建物の劣化のスピードが速いと言われるが、投資家として考えた時に、経年劣化の速度が速いということは、それだけ資産価値が急激に減少していくということになってしまうので、要注意事項となる。



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執筆者、伊田武蔵
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