フィリピンのリタイアメントビザのデメリットと取得を辞めた理由



当初はフィリピンのリタイアメントビザ(SRRV)を取得するつもりで、
マカティに移住した。

しかし、メリットやデメリットを検討した結果、
SRRVをやめて永住権のクオータービザを取ることにした。

すでに一昨年に無事取得が完了し、
マカティ以外だとセブ島でも
コンドミニアムを借りて生活してみた。

これで頻繁に観光ビザを更新しなくても、
思う存分フィリピンでの暮らしを堪能できる。

そして、将来への備えにもなった。



とは言え、この判断については質問を受けることもある。

なぜ、リタイアメントビザ、SRRVの取得をやめ、
永住権のクオータービザに切り替えたのか?

その理由についてまとめてみようと思う。


まず、そもそもの前提として、
私がなぜリタイアメントビザや永住権を取ったのか?

この点を明確にしておかないと、
シチュエーション自体が理解してもらえないので、
簡単に説明しておく。

私がクオータービザを取得したのは33歳のときで、
マニラにあるマカティ市で暮らしていた。

永住権取得レポート

当時は入国時に押される観光ビザを
何度か更新した後だった。


というのも、日本からマレーシアに移住後、
より暮らしやすい国であり、
かつ投資修行の場としてもふさわしいフィリピンに来たが、
その段階ではビザがなかった。

そのため、観光ビザを最初は更新していた。

と言っても自分でイミグレのオフィスに行くのではなく、
業者に代行してもらっていたため
マニラ大聖堂の近くにあるイミグレまで
渋滞に巻き込まれながらタクシーに乗る必要はなかった。


こう話すと、いかにも住むために必要で
ビザを取得しようとしていたように聞こえるかもしれないが、
私は海外に出てから、特定の国に永住しようと思ったことがない。

常に移動できる状態にしつつ、
色々な国に住むのが理想だと思っているし、
マカティとセブでの生活を終えて以降は
各国でホテル暮らしを送っている。

つまり、直近の話で言えば、
別にビザがなくても困らなかった。


では、なぜリタイアメントビザを取得しようと思っていたのか?

それは将来の安全を確保するため。

場所の自由を考えた時、
フットワークの軽さを確保するのはもちろん重要。

今のように各国でホテル暮らしができれば、
ビザなしでも特定の国に依存せずに生きられる。


しかし、仮に東京都心部に大震災が起きたりすれば、
日本の経済力が急降下し、
国際的な信用力が毀損する可能性も否定できない。

そうなると、今のように日本のパスポートを提示すれば
容易に入国できる国ばかりではなくなる。

そうした状況になっても対応できるように、
保険としてビザを取ることにした。



この目的を達成するためには、
ビザの永続性が重要になる。

5年や10年で打ち切りになったのでは、
そもそもの意味を果たさない。

実は、私はマレーシアのリタイアメントビザ(MM2H)も取得済。

こちらは10年更新だが、
次の更新までには最低預金額が大幅に上がりそうで、
継続性という部分では不透明な要素が強い。

どうしてもリタイアメントビザは永住権に比べると、
条件が変更されたり、効力を失ったりしやすい。

そうなると、将来の備えとしての価値が揺らいでくる。



フィリピンのSRRVの場合、
取得可能年齡が35歳となっているが、
(ちなみにクオータビザやマレーシアのMM2Hは制限なし)
これについては待つことも可能だった。

50歳や55歳以上という条件の国が多い中、
この対象年齢の低さは助かる。

しかし、その年齡まで待ったところで、
残りの人生は平均寿命を目安にしても
40年ほど残っていることになる。

そこまで継続するのか?

この点を考えた時に、
永住権・クオータビザに軍配が上がった。



もっとも、SRRV取得を辞めたのには、
他にもいくつか理由がある。



毎年の年会費のコストの高さ


フィリピンのリタイアメントビザのデメリットの1つに、
毎年支払う年会費が高いことが挙げられる。

具体的な金額としては、360USドル。

ペソではなくドルというのも不思議な話だが、
そのように規定されている。

為替相場にもよるが、
日本円で毎年4万円程度。

仮に30年維持すれば、
それだけで120万円が消えていく計算になる。



これに対し、クオータビザは年会費がなく、
アニュアルレポートの費用として310ペソ、
日本円換算で1,000円足らず。

これは長期に渡って持ち続ける場合、
リタイアメントビザの大きなデメリットとなる。

取得した時には気にならなくても、
じわじわとボディーブローのように
長きに渡って蓄積されるコストとなる。



ただし、家族と一緒の場合には


もっとも、リタイアメントビザにもメリットがある。

フィリピンの永住権と比べた場合に大きいのは、
家族にも効力が及ぶこと。

配偶者と、
子供が21歳未満であれば2人までは効力が及ぶ。

子沢山な場合でも、
子供が3人以上になったら
3人目以降は1人15,000ドルの預託金を追加すればいい。



これに対し、クオータビザだと本人にしか効力が及ばない。

子供や配偶者は恩恵を受けられず、
家族でフィリピンに移住する場合には
各自が取得する必要がある。

そのため、取得費用がかさむ結果に。


この点においては、SRRVに分がある。

なお、SRRVにはスマイルやクラシック、ヒューマンタッチ等、
いくつかの種類があって、
それぞれに預託金の額が異なる。

介護や療養が必要等の特別な事情がない限り、
通常は2万ドル以上をフィリピンの銀行に
預金しておく必要がある。


クオータビザには預託金がなく、
一度国外からフィリピンの銀行に5万ドルを送金し、
取得手続きが終われば自由に動かせる。

マニラやセブでの生活費に当てるもよし、
他国に移動させるもよし。

特に制限はかけられていない。

同じ国であっても、
このように細部ではかなりの違いが見られる。



1ヶ月の休みは取れるか?


フィリピンのリタイアメントビザ、SRRV取得のために
大きな難関となる条件がある。

それは、手続きのために約1ヶ月滞在しなければいけないこと。

以前は3週間程度だったのが、
最近は機関が長引く傾向にあり、
日系のサポート会社に聞いても1ヶ月ほど必要とのこと。

つまり会社に勤めているサラリーマンであれば、
長期の休暇をもらうか、退職するしかない。

バカンスを当然に取れる欧米人と異なり、
日本で1ヶ月の休みを取れるサラリーマンがどれだけいるだろう?

たまたまフィリピンに駐在員として派遣されていたりすればともかく、
普通に日本で仕事をしていたら大きな壁になってしまう。



クオータビザの場合、
3回の渡航が必要なものの、
初回は1〜2泊、その後1日、最後は一週間と
比較的短期間の渡航なため、
サラリーマンでもどうにか取得したという人もいる。

日本で普通に働いていると、
預託金等は用意できても、
手続きのための渡航・滞在が障害になる事が多い。

本人が国内に滞在する必要があるため、
郵送で済ませるということは不可。

この点はパスポートの入出国記録も厳しく確認される。


取得にあたっては、
このようなメリット、デメリットを把握しておく必要がある。



将来性を確信できた国


フィリピンについては、
日本人からのイメージはそれほど良くない。

というよりも、はっきり言えば悪い。

汚く、危なく、いかがわしい。

それが少なからぬ日本人にとってのイメージだろう。

マカティとセブに住んだ身としては、
大筋においては否定しない。

ただし、この国はしたたかなところがあり
国土を網羅した開発という無理は言わない。

最初から外国人居住エリアや
観光エリアに特化して優先的に整備し、
海外からお金を呼び込む政策を取っている。


たとえば、マニラならマカティやグローバルシティが
その対象エリアとなっている。

特にグローバルシティの中でも
フォートボニファシオは最先端の街で、
フィリピンのイメージがくつがえるほど。


セブやボラカイ、パラワンといった
世界的に有名で評価の高いビーチリゾートも有しているが、
フィリピンという国名は前面に出さない。

島の名前で売り出すほうが
ブランドとして強いことを知っているから。

そのあたりの賢さは兼ね備えている。



そして、人口統計を見ても、
東南アジアの中では指折りの英語力、
さらに人口の1割ほどが
常に海外に出て外貨を稼ぐOFWにしても、
発展していくのは間違いない。

だからこそ、この国でリタイアメントビザを取るか、
永住権を取るかで悩んだ。


タイのようにすでに発展を遂げている国もあるが、
将来にわたって効力を期待できるビザで
現実的に取得可能なものは見当たらない。

今後の価値ということを考えた時、
フィリピンのビザは青田買いの対象として
素晴らしいと判断した。

この国には投資もしているが、
それだけ長期に渡って付き合っていく予定。



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執筆者、伊田武蔵
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