フィリピンのビザについてマニラ移住者が徹底研究した結果・・・


マニラ移住当初は永住権を取っていたわけではなく、
観光ビザでフィリピンに入国した。

そのまま下見なしでマニラ(マカティエリア)に住み、
その後永住権(クオータビザ)の取得を含め、
どのようなビザを取るかを考えた。

当初はリタイアメントビザのSRRVも検討していた。


私の滞在期間は1年の予定だったので、
観光ビザの更新を繰り返すことでも対応できる。

ただ1年をやり過ごすだけだったら、
この方法がもっとも合理的だろう。

デメリットとしては、
何度も更新しなければならないが、
費用も安くで済む。


しかし、私は永住権であるクオータビザか
リタイアメントビザのSRRVのどちらかを
取得したいと思っていた。

これは移住したから必要になるというものではなく、
いつでもフィリピンに住める権利を確保しておくため。

今後の保険のようなもので、
日本の他にも居住できる権利のある国を持ちたかった。


その前にもマレーシアでMM2Hというリタイアメントビザは取ったが、
こちらは条件の引き上げが大臣によって示唆され、
長期的な見通しとしては明るくない。

そこで、フィリピンでも権利を持っておきたかった。

ただし、詐欺業者の話もちらほら聞いたので、
そこについては最初から警戒していた。


最初に考えていたのはSRRV。

こちらの方が取得コストが安いし、
セブで購入したコンドミニアムを供託金代わりに使えるため。

ただし、デメリットもあり、SRRVは権利として弱い。

何しろ、リタイアメントビザなので。

権利の強さということを考えると、
フィリピンでは永住権が欲しかった。


一般的に、権利の確かさという意味では
市民権>永住権>リタイアメントビザ
の順になる。

なお、市民権は国籍が変わってしまうのに対し、
永住権なら日本人のまま。

一部の国では結婚でもしない限り、
なかなか取れない場合もある。

しかし、フィリピンなら取得条件はゆるい。


SRRVのデメリットとしては、
他に供託金を常に預けたままにしなければいけないのと、
取得に3週間程度フィリピン滞在を強いられること、
毎年360ドルのコストがかかること。

この費用は滞在していなくてもかかり続ける。

取得の際は低コストであるものの、
維持費が高い。

この年360ドルの費用をどう考えるかは、
年齢によっても違ってくるだろう。

若ければ若いほど、
生涯支払うコストが大きく膨らんでいく。

そもそもフィリピンでリタイアメントビザを取っても、
マレーシアのように今後の経済成長で
権利が失われてしまう恐れもある。

これでは何のために取得するのか分からない。


そんなわけで、マニラに移住してから数ヶ月、
情報収集を続けた結果としてフィリピンの永住権を取得することにした。

現地に住んでみて得られた情報もあったので、
その意味でも移住は無駄ではなかった。


ただし、研究に時間がかかってしまったため、
その間も観光ビザの更新費用は無意味にかさんだ。

早く永住権を取っておけば
その費用はかからなかったわけなので、
無駄といえば無駄になる。


しかし、SRRVを取るか永住権を取るかで、
将来の安心感は大きく変わってくる。

さらに言えば、
永住権にしてもサポート会社であやしいところが多く、
持ち逃げや詐欺が疑われる業者も
法人・個人の両方で悪い噂を耳にした。

まともな会社を探すことができたのは良かった。

適当に金額だけで選んでいれば、
その後にトラブルが頻発したり、
取得に失敗する事例まであるので。



ということで、紆余曲折はへたものの、
結局フィリピンではクオータビザを取ることにした。

こちらも5万USドルが必要だが、
常に預けておく必要があるわけではなく、
フィリピン以外の国から一度送金し、
手続きの間だけ口座に残しておけばいい。

つまり、その後に他の国に移すのは自由なので、
この点で動かせないお金ができるというデメリットがない。

さらに言えば、
その5万ドルも都合してくれる会社もある。

つまり一時的に5万ドルを借りて申請をし、
永住権取得後にそのまま返す方法。


私はすでに取得手続きに入っていて、
遅くても2、3ヶ月以内にはクオータビザを取れる予定。

フィリピンに移住してからの取得だったので、
警察証明書を日本大使館を通じて取り寄せるのに
2ヶ月以上かかったりもしたが、
結局マニラから出ることなく手続きは終わる。

わざわざ警察証明を手配するのは面倒だが、
素行不良な外国人に移住されても迷惑なわけで、
これは妥当な必要書類ということだろう。

むしろ各国から見境なく移住者を集めたりしたら、
ますますフィリピンの治安が悪くなってしまう。

それを考えたら、
面倒でも警察証明を要求してもらったほうが
長い目で見るとクオータビザ取得者にとっても利益になる。


普通は移住前にビザを取得することが多いので、
日本で必要書類を揃えた上でフィリピンに来るのが一般的らしい。

その方が書類を用意する期間も短くなるので、
必要書類だけでも準備してから来たほうが楽になる。

マニラの大使館経由だと2ヶ月以上かかったので、
それだけ申請時期も遅れてしまった。


その後、健康診断や指紋の認証を行い、
移民局との面談(サポート会社によっては付き添いも)、
そしてクオータビザの発行という流れ。

すでに面談までは完了しているので、
残すは発行のみとなる。



すでに私はマニラで1年過ごし、
今は世界一周中の身。

永住権の準備ができた段階で一度フィリピンに入り、
そこで手続きを完了する予定でいる。

これで、いつでも正式にフィリピンに住めることになる。


なお、現状だと観光ビザで1年程度は滞在できるし、
2年以上住んでいる人もいる。

ただし、どこでストップをかけるかは
担当官の判断次第という曖昧な状態。

この点はビザランのデメリットであり、
リスクの部分。

また、フィリピンの経済発展によって
条件が厳しくなっていくのは各国のこれまでをひもとけば
自明の流れとなる。


ついでに言っておくと、
観光ビザでフィリピンに入る場合、
帰りの航空券がないと入国できない。

これは日本から行く場合ばかりではなく、
他の国からのフライトでも同じこと。

シンガポールからマニラのニノイ・アキノ国際空港へ行く際にも、
空港のカウンターでチケットを発給してもらう際、
しっかりチェックされた。

この準備がないと当日になって飛行機の搭乗拒否をされるので、
オープンチケットではなく決まった期日の航空券が必要になる。

このチケットは日本行きのものでなくても、
フィリピンから出るものであれば問題ない。

そのため、シンガポールや香港、クアラルンプールのように
比較的安くで行ける空港への片道チケットを取っておき、
実際には使わずに捨てるという手もあり。

私も移住の際はこの方法を使った。


追記:無事にクオータビザ取得完了

マニラから離れ
オーストラリアやインドネシア等を周っていたが、
クオータビザの最終手続きの段階に入ったと
エージェントから連絡を受けた。

最終手続きとは、
ただフィリピンにやってきて
パスポートを預けて永住権発行の手続きをしてもらうだけ。

自らイントラムロスの移民局に出向く必要すらなかった。

フィリピンの身分証であるi-cardももらい、
以前の観光ビザで滞在延長をしていた時とは違い、
有効期間がpermanentと記載されているのを見て
手続きの完了を実感した。

これでマレーシアのMM2Hに続き、
フィリピンでは永住権を取得。

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