旅をする時に使う移動手段として、長距離を移動するのであれば飛行機が最も一般的になっている。
車のように酔う訳でもないし、スピードも最も速いということでポピュラーになっている。
特に最近は格安航空会社が多数乱立しているので、どんどんフライトのコストも下がっているし、ヨーロッパ内やアジア内であれば数千円から移動することが出来る。
しかしながら、だんだん体が弱ってきて感じたことだが、飛行機での移動は意外に体力を消耗する。
しかも、多くの空港は街中ではなくて街の外れにあるので、フライトの時間自体は短かったとしても、移動の時間そのものはそこまで短くはない。
さらに言うと、先にチケットカウンターへ行って、そこから手荷物検査等をしてゲートをくぐってといった作業もあるので、飛行機での移動はそこまで楽ではない印象がある。
下手をすると、バスや鉄道を使った方が簡単に感じることもある。
しかしながら、私の場合タクシーやバスは車酔いをする恐れがあるので、あまり使いたくはない交通手段。
それに対して、鉄道はまず気持ち悪くなる可能性が低いことと、体にかかる負担が他の交通手段に比べて著しく低いという利点がある。
旅情があふれる鉄道の旅
地下鉄等は別として、一般的な長距離鉄道であれば、風景を眺めながら旅をすることが出来るという特別なオプションもある。飛行機についても確かに窓の外を眺めていれば普段見ることが出来ない空の景色とか、雲の上から見た空を見ることが出来るものの、世界のどこで見ても同じようなものだし、パターンが限定される。
それに対して地上の旅は、それぞれの国の風土や風景がそのまま映し出されるので、限りなく多彩で見ていて飽きることはない。
実際、マドリードからバルセロナの間は、飛行機の方が圧倒的に早い上に料金も安いにもかかわらず、長距離鉄道が出来てからはそちらも人気が過熱している。
これはスペインの風光明媚な景色を見ながら、ゆっくりと移動したいと思う人が多いため。
これは私も全く同意で、実際にスペインを周った時にはユーレイルパスを使ってずっと鉄道で移動していた。
というよりも、ヨーロッパ内を移動する時は基本的に鉄道を使用していて、飛行機を使うことはほとんどない。
それはただ単に目的に辿り着くことが目的なわけではなくて、その途中の点と点を結んだ線の部分を楽しみたいという思いがあるから。
車窓からの風景を眺めてのんびり楽しむことが出来るのは、鉄道ならではの楽しみ。
もちろんバスでもそういったことは可能だし、車酔いの心配がない人であれば全く問題がないのかもしれないが、私のように三半規管が弱い場合には、鉄道の方が圧倒的に利点がある。
そうはいっても、マレーシアでクアラルンプールからイポーに鉄道で行った時には、延々同じような風景ばかりが広がっている上に、ジョホールバルからマラッカに移動した時と似たような風景しか広がっていなかったので、それには若干うんざりしてしまった。
やはり景色には変化がつかないと飽きてしまうし、新鮮さがなければ途中から目をつむって寝てしまうことになる。
なお、ヨーロッパでもオーストリアのように独自ルールが濃すぎて、外国人旅行者に不親切な場合もあり、こうした国ではバスか飛行機を使うことにしている。