ラトビアの格安不動産購入で永住権を含むビザが取れ、ヨーロッパ移住も可能に

リーガの建物
ラトビアは移住を考える上でも、ビザを取得して活用する上でも興味深い国となっている。
まず大前提として、ヨーロッパの居住環境は、ビザの観点から見るとかなり特殊な状況になっている。

というのも、シェンゲン協定というルールがあるために、基本的にヨーロッパの大部分の国はパスポートチェックなしで行き来できる。

ということは、どこかの国にビザを持つことができれば、それ以外のヨーロッパの国にも住めることになる。

これはヨーロッパに特有の事情であって、当然ながら他のエリアでは見られない特長。

私の場合、フィリピンの永住権やマレーシアのリタイアメントビザを持っているが、それを使ってインドネシアやタイに移住することは当然できない。


一方、ヨーロッパの場合、シェンゲン協定実施国であるラトビアで不動産を購入して、そこでビザを取りポーランドに住むとか、フランスやドイツに移住するとか、そういったことも実質的に可能。

さらに言うと、ラトビアの場合、首都のリガで不動産を買う場合、ビザ取得に必要な価格の下限は14万ユーロ。

地方都市であればもっと予算が下がり、7万ユーロの物件の購入でビザを取れるということなので、地方であれば1千万円、首都であれば2千万円程度の費用でビザを取得できる。

しかも、これは別にラトビアにビザ代として支払うわけではなくて、あくまでも不動産を購入するための費用という名目なので、ビザが切れたとしても、不動産は手元に残ることになる。

ヨーロッパに住む権利を得る方法としては、非常に格安。

なにしろ、マレーシアのMM2Hビザですら、50歳未満で取ろうと思えば日本円にして約1千万円、30万リンギットの定期預金が必要になるので、それであればその1千万円をマレーシアではなくラトビアの不動産に回して、ヨーロッパの大部分の国に住むことが出来る権利を得る方が、はるかに価値があるのではないかと思う。


ラトビア永住権への道

このラトビアのビザは期間が5年で、無期限というわけではない。

それであっても、ヨーロッパに住みたいという夢を持っている日本人は少なくないし、こういった制度を利用するのは、一つの手段ではないかと思う。


加えて、5年間にわたって30万ユーロをラトビア国内の銀行にあずけておくと、永住権まで獲得できる。

ラトビアに移住するにしろ、ヨーロッパの他の国に住むための手段として活用するにしろ、これは面白い。


ただし、当然ながらラトビアは日本人にとって馴染みのある国ではない。

また、バルト三国の一角ということでイメージも悪いので、ここに住んでいる日本人もほとんどいないし、情報も入ってこないのが実際のところ。

ラトビアの場合、だいたい90名程度の日本人が住んでいるらしいが、当然この不動産によるビザで全員が暮らしているのではなく、駐在員であったり、国際的な公的機関で働いているとか、そういった人が多いわけなので、ますます日本人にとっては縁のないビザということになる。

たとえ格安の料金で手に入るビザであっても、実際のところ、ラトビアの不動産市場が分かりづらいとか、ビザを取るための手続きが不明であるとか、そういったところでのハードルが高い。


ロシア人に人気のビザ

現状、ラトビアの不動産を購入してビザを取っている人を国別に見ると、7割以上がロシア人によって占められている。

なにしろ、元々ラトビアは旧ソ連の一部で、今でもロシアとは地理的に近い。

そして、ロシア人は自国に対する猜疑心が非常に強い、言い換えれば海外移住のモチベーションの高い国民性なので、これはある意味で当然のことだと思う。

逆に言うと、日本人にとって、ラトビアはあまりにもイメージが湧かないために、結局こういったチャンスがあっても、市場が整備されることなくチャンスが通りすぎてしまうことだろう。


今回のこのラトビアの不動産の件も、ある意味では経済政策として行われているし、スペインやポルトガルで50万ユーロの不動産を購入することでビザが得られるとか、あるいはハンガリーでは25万ユーロの特別国債を購入することで永住権が取れるとか、そういった制度と同じような施策。

その中で目を引くのは、なんといっても求められる金額が圧倒的に安く、まさにアジアの新興国のビザと変わらない金額で、ドイツやフランスやスペインといったヨーロッパの先進国にも住める権利を得られる点。

ちなみに、ヨーロッパの中でもイングランドやアイルランドはシェンゲン協定に加盟していないため、ラトビアでビザを取ったところで、基本的にこれらの国には住めない。


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