セミリタイア生活は2ヶ月もかからずに飽きてしまった




サラリーマンの頃の夢は、早く資産を作り、セミリタイア生活を送ることだった。

その為に、株式や不動産投資に学んでみたり、微々たる給料の中から、貯金をしたりといったこともしてみたが、その当時は、ゴールが見えていたわけではない。

何しろサラリーマンとしての給料が、月収20万円だったので、その金額では生活費を除いた金額を貯金したところで、金額はたかが知れているし、セミリタイア生活を送るには、あまりにも心許なかった。


サラリーマンのままならセミリタイアできなかった

早い段階で、仕事漬けの日々から解放されるための条件として、一定以上の資産を作って、その利息や家賃収入等で食べていくか、もしくは資産を食いつぶしていくという方法が、一般的にイメージされる。

しかしながら、それ以外の方法もあって、小さなビジネスを作っておいて、そこから完全に引退するのではなく、ちょっとしたメンテナンス作業とか、そのくらいのことしか必要ない状態にして、生活していくというのもあり。

私の場合は、こちらの条件の方を早く達成することができた。

どちらにしてもサラリーマンのままだったら、達成することは不可能。

何しろ、一定以上の資産を作るといっても、20代や30代の段階では給料も安く、順当にいけば予想される、残りの寿命というのも長いわけなので、資産を食いつぶして生きていくというのは、非常にリスクが高い。

年齢が高くなってくれば、こちらの方法でもいいと思うが、若い段階では難しいと思った方が現実的。

一方の自分のビジネスを作って、メンテナンスとか最低限の作業に限定して、セミリタイア生活を送るという場合も、当然ながらサラリーマンとしての活動では、乱すこともできないものなので、時間外に副業をして、自分で仕組みを作るとか、そういった取り組みが必須となる。

私の場合だと、まずはサラリーマン時代に副業として、ビジネスを小さく初めて、それから独立を果たした。

その後、仕組みが出来てきたら、1日に5分から15分くらいのメンテナンスや対応をするだけで済むようになったので、そこからセミリタイア生活を始めてみることにした。


セミリタイアに求められる条件とは?

一言でセミリタイア生活を送ると言っても、年齢によって求められる条件や資産額は変わってくると思う。

当然ながら30歳の場合と、60歳の場合では、今後の人生において必要とされる資金の額が違うし、長く生きるほどに経済危機とか、インフレやデフレ、資産額の上昇や下落といった不確定要因も増えてくる。

そういったものにも柔軟に対応できるようにしておかないと、後悔することになり兼ねない。

そういった意味では、仕事から完全に引退するのではなくて、まだ片足は残しておくような状態のセミリタイアというのは、面白い選択肢であるように感じた。

当時の私はまだ30代に入ったばかりだったので、仕事を完全に辞めたいというわけでもなかったし、むしろ独立してからは、ストレスフリーの状態で働くことができていたので、切実に仕事を辞めたいと思っていたサラリーマン時代とは事情が違っていた。

一先ず私がやったのは、今後の人生で、どのくらいの支出が必要であるかということを、ザックリと計算してみること。

その資金を現在の資産額で、全てまかなえるかということと、現在ほぼ自動で回っているビジネスが、生涯に渡ってどのくらい稼いでくれるのか、ということも、継続性も含めて計算してみたところ、セミリタイア生活を送っても大丈夫という結論に至った。

私の場合は、現在は直接的に株はやっていないが、ファンド投資を通して、各国の株式を保有したり、あるいは海外に不動産を複数持っていたりもするので、単なる貯金として資産を保有しているというよりは、それ以外の金融資産であったり、不動産等に分散している。

そういったところから、得られる収入も含めると、もはや仕事を中心にした生活を送る必要はないという結論に至った。


実験的に仕事から離れてみた

人生において、大きな決断を下すというのは、緊張するものだが、セミリタイア生活に関して言うと、特にそういった考え深いものではなく、むしろ実験として、小さくスタートしてみようという思いがあった。

ビジネスであれば、いきなり巨額の資金を投入するのではなくて、まずは小さくスタートしてみて、テスト結果を見ながら改善したり、撤退したりの判断をするというのは常識。

これは人生においても通用する法則で、気まぐれにフィリピンやマレーシアに移住してみた時も、合わなければ戻ればいいという気持ちがあった。

永住しようという思いがないからこそ変化を起こせたし、これはセミリタイア生活をフィリピンに住んでいた時に、送ってみようと持った時も同じこと。

居心地がいいのであれば継続すればいいし、そうでないのであれば辞めればいい。

戻ってくることができないような状況を作っていたわけではないので、そこら辺はあまり深刻に考える必要がなかった。

毎朝その日の状況に応じて、5分から15分ほどのメンテナンスはするものの、それ以外には特にビジネスを行うことなく、日々を過ごすことにしたのだが、思いのほか時間が余ることになった。

映画を見るにしても、1日中見ていると、退屈になってくるし、私は家にいるのが好きなので、毎日毎日大部分の時間を、外で過ごしたいとも思わない。

そうなってくると、遊び歩くにしても限界が出てくるし、家で本でも読もうかと思っていても、インプットした情報をアウトプットする場がほとんどないわけで、仕事を辞めてしまうと、本を読む意味というのも薄れてくるように感じた。

何かを学ぶこと自体に意味があるわけではなくて、それを実践したり、結果を見て行動を修正していくことに意味があるわけで、あくまでも本というのは、ヒントに過ぎないと思っている。

その理屈で言うと、やはり仕事というアウトプットの場は、必要なものだと感じた。

その当時は、フィリピンのプール付きコンドミニアムに住んでいたので、プールサイドのデッキチェアで、寝そべって寛いでもみたが、さすがに何時間もそのままでしているというのは、単なる退屈でしかなく、かといってプールで1時間も2時間も泳ぎ続けるほどの体力もない。

結局、セミリタイア生活をしたところで、虚しいだけという結論に至り、仕事に復帰することにした。

もともとが1人でビジネスをしているので、職場に復帰するようなこともなく、戻ってくると言っても、自分の気持ち一つなので、特に誰かに断りを入れたりする必要がないのは幸いだった。

こんな感じで、結局2ヶ月も経たずに、セミリタイア生活は頓挫して、ほどほどに働くのが理想的という結論に至った。

もちろんこれは働き方を自分で選べる場合という限定は付くし、もし仮に、私がサラリーマン生活を未だに続けていたのであれば、今すぐに仕事を辞めたいと心から願っていたはず。

そういった意味で言うと、働く時間とか場所とか、そういったものの自由を得ながら、更には、仕事や顧客を選べるという環境を作って、やりがいのある仕事をしていくのがベストという結論に至った。



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執筆者、伊田武蔵
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