台南を移住先として視察したら、予想外のメリットを発見



台南に移住することになるとは、
現地を訪れるまでは思っていなかった。

ただ台北と台中、高雄と南下して
これから住む場所を探していくルートの中で
自然に通る街なのでちょっとした観光気分で
立ち寄ったというのがそもそものきっかけ。

首都であり、地下鉄網(MRT)が張り巡らされた台北、
台湾人にもっとも人気の居住エリアの台中、
高雄国際空港を擁し海外への移動もスムーズな高雄。

これらに比べると、
台南は京都のような事という触れ込みで紹介されているだけで、
住むのに最適という印象は持たずに訪れた。


台中から自強号に乗って、約2時間。

台南駅のホーム

数日の滞在のつもりで最初に訪れたのは、
駅から徒歩5分ほどのホテル。

ここに滞在している間に、
駅周辺のエリアを歩いて見て回った。

この段階では台南に移住したいとは露ほども思わず、
中途半端に大きな街の割には地下鉄も通ってなく、
日本語が通じそうな不動産会社も見つからない。

いざとなれば英語でも問題ないとは言え、
特にメリットらしいメリットを感じられずに
3泊4日の期間を過ごした。


台湾発祥の街とか、グルメの街と言われても
住む上ではあまり関係がない。

台北や台中に比べ、
特に料理が絶品という印象も受けなかった。

あと3泊ぐらいしてから
最後の本命の街、高雄に移動しようと思っていたところ、
台南に対する考え方が変わった。

というのも、
ホテルの自転車を借りて走り回ってみると、
駅前とはまったく違う環境が広がっているのに気づいたから。

台南は川が海に流れて合流する位置にある街だが、
たとえば安平路と慶平路に挟まれた川の周辺は
道が整備されていて自転車や徒歩で周るのに気持ちいい。

日本の川沿い、たとえば3月のライオンの舞台となっている
東京の月島にも通じる雰囲気が漂っている。

こうした場所が身近な住環境は魅力的。

川とビルと夕日
サイクリングロードも完備
ヤシの木が植えられた南国風情の川沿い


台南に移住するなら、
こうした水辺からの距離を重視して部屋探しをすることになるだろう。

逆に駅前の物件に住みたいとは思わない。

街並みも含めて。

また、台中で不動産会社に聞いた時も同じことを言われたが、
海外では長距離鉄道の駅の周りは
治安が悪いことがしばしば。

旅行者も含めて人が集まってくる場所なので、
それを狙った素行の良くないタイプの人間も
吸い寄せられていく傾向にある。


そうした意味でも、
川や海に近い位置は駅からも適度に離れ、住環境が良い。

自転車さえあれば十分に行ける距離なので、
タクシーを使って駅まで移動しても
金額はたかがしれている。

日常的に他の街まで行く必要もないし、
いつも駅の近くに滞在する意味はないだろう。

自転車と歩行者専用のサイクリングロードを走っていたら、
夕日が沈む波打ち際にたどり着いたことも。

こうした自然豊かな環境は、
人口が密集している台湾の大都市には珍しい。


台北や高雄と比較した場合はもちろん、
台中と比べても自然が豊かな印象を受けた。



こうして見ていくと、
台南は十分に移住するだけの魅力が出てくる。

ただし、台湾で不動産を契約する場合、
原則として1年契約となる。

しかも家電や湯沸かし機に
たびたび問題が起こるという話も。

中国語ができない私がやって来て、
ストレスなく暮らせるかは不安も残る。

主に住宅の維持や管理という面で。


そうなると、
今のようにホテル暮らしをしながら
台南でのんびりするのも1つの手。

ノービザで90日まで滞在できるし、
高雄からは自強号で40分ほど。

これで3ヶ月も住めるのだから、
わざわざ無理をして部屋を借りる以外の方法を検討する余地がある。

台北に比べればホテル代も安いので、
それほど大きな負担にもならない。


あるいはairbnbの物件も
検索してみたら色々出てきた。

こちらは1泊から宿泊が可能だし、
1ヶ月単位で利用すれば月額割引も受けられる。

これならホテル代と1年の賃貸契約の
間ぐらいの家賃で暮らすことができる。

こうした方法を使って、
本格的な台南移住ではなく、
ちょっと長めの旅行というのも1つの方法だろう。

別にアパートメントやコンドミニアムの契約に
こだわらなければいけない理由もない。

実際、こうして台湾を縦断している現在も、
ホテル暮らしを再開して11ヶ月が経過しているのだから。

どちらかと言うと、
特定の部屋に1年も住むほうが特殊にすら思えてきた。


結局、人間は自分の慣れた環境や
周囲が溶け込んでいる生活を普通と思うだけで、
そこから外れて見ると案外不自由もなかったりする。

それは旅暮らしを始めてから
あらためて肌感覚として腑に落ちたところ。


台南に移住したいと思ったからと言って、
不動産会社を通して賃貸契約を結ぶ必然性はない。

貸主と直契約という選択肢もあれば、
ホテルや民泊を利用する方法だってある。

どれか1つが正解で、残りが不正解ということでもない。


そう考えると、
台南での暮らしは柔軟に考えれば良い気がしている。

1年という期間を以前は基準にしていたが、
今ではその期間は長いようにも感じている。

そうなると、期間を細かく分割して選択できるというのは、
それ自体が1つの価値となる。

ある部分ではリスク管理だし、
また別の部分では自由を確保する手段になる。

リスク管理というのは、
住んでみて思わぬ落とし穴があったような場合のこと。

たとえば、近隣住人が異常な騒音を立てるといったこともそうだし、
近くで工事を始めるようなケースも考えられるだろう。

これは空想上の話ではなく、
マレーシア在住時には上階の住人が
あまりにも頻繁に(というより毎日)
大音量の音楽を流すことがストレスだった。

万が一そうしたハズレ物件を引いてしまい、
そこに1年住むとしたら生活の質は著しく落ちる。


考えてみると、
ホテルやairbnbは利用者の評価を参考にできるが、
賃貸物件は自分の目と不動産業者の言葉を信じるしかなく、
相対的に失敗しやすい環境にある。

より長期の契約になるのだから、
本来ならいっそうの注意をしておきたい場面にも関わらず。


そうしたデメリットを考えると、
短期での暮らしにも合理性はある。

仮に台南で1年単位の賃貸物件を契約するにしても、
家具・家電の付いた部屋を探すわけなので、
契約期間以外はあまり変わりがない。

この点は日本の中で引っ越しをしていた頃とは条件が異なり、
身の回りの荷物だけで移り住めるという身軽な環境は
移住を繰り返すにはうってつけ。

海外であればビザ等のハードルはあるが、
単純に引っ越しの手間だけであれば
実はそれほど大きくないというのが
これまでの海外移住体験で得た結論。



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執筆者、伊田武蔵
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