映画トゥモローランドでも扱われていた予言の自己成就は、強力なもろ刃の剣


ブラッド・バード監督の映画トゥモローランドを観たが、映像はそれなりに綺麗だし、ストーリーが時系列で時々飛ぶので微妙にわかりづらいところもあったが、それ以外は基本的に頭にすっと入ってくるし、最後にAAと呼ばれるロボットが自らの身を爆破させ、プラットフォームと呼ばれるエリアを爆破し、世界を救う場面にはそれなりに心を動かされた。

ジョージ・クルーニー演じるフランク・ウォーカーは子供のころにそのAAに出会っているが、向こうは姿が変わらず、10歳位のままで、ジョージ・クルーニーは年を取り、初老といってもいいくらいの年齢に達しているわけなので、その感情がどのようなものであるのか想像しがたい部分ではあるが、少なくともあのフランク・ウォーカーが、アテナから手を離し、その身を地球に捧げるかのようなしぐさは物語の見どころとなっていた。

そしてこのトゥモローランドでは、予言の自己成就というのが物語の鍵の一つとなっている。

すなわちある出来事が起こると予言をすること自体がその実現に対して無視できない役割を果たすというのがこの予言の自己成就だが、今回のトゥモローランドの場合では、モニターを通して人々に世界の滅亡を知らせることにより、そこで伝えたイメージ通りに人々が破滅に向かっていく展開になっていた。

ヒュー・ローリー演じるニックス総督はそのことに絶望し世界を救うことを諦めたが、フランク・ウォーカーや、ブリット・ロバートソン演じるケイシー・ニュートンは、アテナと共にそれに立ち向かった。

この予言の自己成就というのは、映画の中の架空の話ではなく、もっと日常の身近なところにも頻繁に登場する。

例えば、起業してビジネスを成功させたいと常々言っている人は、ひょんなことからアイデアを得ることが出来たり、あるいは力になってくれる人を紹介してもらったりが多い。

それもそのはずで普段からアンテナを張っているので、知識やアイデアを吸収しやすいわけだし、周りにも起業したい人というイメージが持たれるので、それに共感する人が集まったり、耳寄りな情報を持ってきてくれることも増える。

こういったポジティブな面もある反面で、ネガティブな部分でも予言の自己成就というのは存在する。

例えば会社を首にならないだろうかということに常に怯え、こういった愚痴や不満を周囲に漏らしていると、どんどんやる気やエネルギーというものは下がっていくし、その結果実際に仕事でミスを連発したり、あるいは社内の風紀を乱しているということで解雇されたり、あるいはそこまでではないプレッシャーをかけられただけで、もうだめだということで、自分から退職届を出してしまったりというようなこともありえる。

もちろん予言の自己成就というのはそのままの形で完璧に再現されるわけではないので、解雇を心配していたら結果的に自分で退職することになる場合のように、ある程度予想と現実がずれてくることがあるが、同じ方向性で起こりやすいというのは事実。

これは引き寄せの法則とも関連していて、実を言うと、いわゆる成功法則の業界では当たり前に使われている。


セルフイメージとの関係

さらにいえば、予言の自己成就というのは、セルフイメージとも密接な関係があり、自分が何かをする、あるいは、このようになるというふうに予言するのと、自分はどのような人間かというセルフイメージは不可分のもので、事実上一致していると言ってもいい。

それだけに、セルフイメージを高めるということは、言い換えると予言を自己成就させようとしていることと同じといえる。

さらにいえば、普段口にする言葉に気をつけろという内容も自己啓発の本にはあるが、これもまさに予言の自己成就そのもので、例えば自分は不注意で仕事でミスばかりするという不満を口にしている人と、自分はきっと成功するという言葉を使う人では当然ながらセルフイメージも変わってくるし、その言葉に引き寄せられていく。

トゥモローランドで描かれていたのはもっと壮大な規模、具体的にいえば人類規模でのセルフイメージともいうべきもので、ニックス総督は餓死者がいる一方で肥満が蔓延するとか、彼らはお菓子のように地球をむさぼるとか、そういった表現で人類の問題を取り扱っていたが、主人公のケイシー・ニュートンはアテナから受け取ったバッヂが大きな希望を見せてくれたことから、逆のアプローチをとることによって、予言の自己成就を逆手に取り、危機を脱することが出来るとした。

これは映画の中の絵空事ではなくて、個人レベルでも落とし込めることなので、どのようなセルフイメージを持って、普段からなにを口にするか、どのような言葉を言うのかといったことは改めて気を使ってみるのも悪くないと再認識した。

実際エネルギーが下がっていて、どんよりとした雰囲気を漂わせているような人や、愚痴っぽい人の吐き出す言葉と、自信や活力に溢れていて、今の仕事に誇りを持っているような人が口にする言葉では全く違うというのが、多くの人に会ってみてわかったこと。

他人のことはわかりやすくても、自分のことは以外にわからなかったりするものなので、この機会に改めて見直してみようと思う。



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執筆者、伊田武蔵
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