ベトナム(ハノイ、ホーチミン)の治安が悪いというのは事実だった




今回のベトナム縦断の旅(ハノイ、フエ、ダナン、ホイアン、ホーチミン)の前から、治安がいい国ではないということは聞いていたし、事件やトラブルの噂についても耳にしていた。

つい先日、ホーチミンを訪れたという友人からは、タクシーの利用方法等のアドバイスも聞いていたが、今回はホーチミン在住の日本人駐在員の知り合いであったり、ホテルの人だったり、現地で治安関係の情報について話を聞くこともできたので、そこら辺もまとめつつ、実際にベトナムを縦断してみた感想もまとめておこうと思う。

今回訪れたのは、まずバンコクからホーチミンに移動をしたのが最初で、それを皮切りに中部のフエに飛んで、そこからダナンに陸路で移動、再び飛行機でハノイに飛んだ後、再びバンコクを経由してタイ北部のチェンダイに抜けていくというルートだった。

本来であれば、フエとダナン以外にホイアンにも行ってくる予定だったが、中部は気に入りすぎてしまって次回にもっとゆっくりまわることにした。

今回はビザなしで入国したので15日しか滞在期限がなく、次に行く時は観光ビザを取って3か月過ごそうと思う。

わざわざ事前にビザを取るのは手間だが、15日を3か月に延長できるというのは無視できない。

それでは本題に入っていこうと思う。

治安の悪い2大都市


多くの国のセオリー通り、ベトナムにおいても治安が悪いのは、ハノイとホーチミンの2つ、つまり大都市エリアとなる。

それに比べると、フエやダナン等の中規模もしくは小規模の街というのは、そこまで危険度は高くはない。

ベトナムの事件の中でも外国人が巻き込まれるものと言えば、ひったくりや置き引き、詐欺といったいわゆる軽犯罪が多く、殺人や強盗などは比較的少ない国とされている。

ホーチミンでは2人の日本駐在員と会ってきたが、2人目の人が治安について言っていたのは、会社の同僚のベトナム人の中にも、バイクのひったくりにスマホを奪われた人がいるらしく、彼ら現地の人であっても、ホーチミンは必ずしも安全な街ではないということ。

当然ながら、外国人はよりリスクが高く、ホーチミンの中でも危険なエリアとしては、市民劇場の周辺とか、ベンタイン市場、さらにはサイゴン川沿いといった、いわゆる定番の観光地が挙げられるという。

サイゴン川沿いは人が少なくなったところが危険なので、そういったところでは暴行の常習犯もいるという。

それに対して、ホーチミンのベンタイン市場や市民劇場の辺りは、観光客目当てのひったくりが多く、それと同様の傾向をもっているのは、ブイビエン通りや、ファングーラオ通りといった、いわゆるバックパッカーが集まってきたり、欧米人向けのバーが多いエリア。

確かにここはたくさん外国人がいるので、ひったくりやすりにとっては、カモが大勢歩いているようなものだろう。

私もファングーラオ通り沿いのホテルに宿泊した時、夜7時位に食事のために外に出ようと思ったら、突然ドアマンが扉の前に立ちふさがり意味不明だったのだが、かばんには気を付けるように繰り返し言われた。

最初は、突然行く手を遮られたので何をしてるのかと戸惑ったが、どうやらスリやひったくりに気を付けるようにという親切心だったらしい。治安の悪い街ならではの忠告だった。

少し変わったところだと、サイゴン川のディナークルーズに行く人が、その乗り場でひったくり等に遭うこともあるという話。

クルーズ船に乗ればある程度安全になるが、その直前の部分というのは気が緩みやすい。

しかも、サイゴン川近くは、トンドゥクタン通りというベトナムの中でも非常に車の通りが激しいところで、私も渡ってみたのだが、慣れないと相当緊張する。

と言っても、現地のベトナム人は平気で渡っていくし、10歳ぐらいの男の子はアイスを食べながら、余裕しゃくしゃくで渡れるくらいなので、コツをつかんでいる彼らにとっては大したことではないのだろうが、あの無秩序さは日本人にとっては相当ストレスになる。

この道を渡るという一仕事を終えて、もうディナークルーズの乗り場も目の前というところになって気が緩んだところを狙うというのは、敵もしたたかというところだろう。

他には、チョロンというエリアがチャイナタウンになっていて、貧富の差が激しく危険ということだが、ホーチミンを訪れても、このエリアに足を踏み入れないという人も多いと思うのであまり関係ない気もする。

更に言えば、ホーチミンの7区と8区は、貧困層も多いエリアらしく、外国人はもちろん、ベトナム人であっても、治安面で不安なために夜にはあまり近付きたがらないという話だった。

こちらのエリアに宿泊をしたり、足を運んだりするというのは外国人旅行者には珍しい行動パターンだと思うので、あまり当てはまらないと思うが、もし行く機会があれば気を付けることをお勧めしたい。

また、ホーチミンの空港であるタンソンニャット空港については、タクシーのトラブルが多く、本来であればベトナムはタクシーがメーター制になっているが、料金交渉をしてきたり、あるいはメーターの金額をごまかしてきたりすることもあるというので、その点は注意。

特に初めてベトナムにやって来た場合、通貨であるドンの0の多さに戸惑うことになるが、タクシーのメーターだと0を3つ省略しているので、そこをごまかして説明してくる運転手も一部にはいる。

例えば、メーターに100と表示されている場合は、0が3つ後ろに省略されているので、10万ドンということになる。

10万ドンというのは、日本円にするとだいたい500円位。

比較的評判がいいタクシー会社とすると、ピナサンタクシーとマイリンタクシーもあるが、厄介なのは、これらのタクシー会社の車を装っているものもあるということ。

現地の人から見ると偽物であることは一目瞭然にしても、初めてベトナムを訪れた旅行者にとっては、見分けがつきづらく悩ましいところ。

なお、本物のピナサンタクシーの場合、助手席の手すりというか、ドアの内側に日本語でも料金の説明等が載っていて、評判が悪いベトナムのタクシー業界において一線を画そうという気概を感じた。

北部のハノイも、ホーチミン同様に治安は悪いとされるが、特に多いのはやはりひったくりとすりと置き引き。

ホテルのマネージャーが親切で、市内の説明をいろいろとしてくれたが、その中で何度か言われたのは、絶対に荷物を車道側に持ってはいけないということと、常に気をつけないとひったくりに遭うという話。

すりやひったくりというと、徒歩を連想しがちだが、バイクでのひったくりというのもあるので、ハノイでは、車道側ではなく、できるだけ反対側にかばんを持っておいた方が安全。

これは別にベトナムに限った話ではないが、観光客の多い旧市街においては、こういった基本的な注意は怠らない方がいい模様。

なんだかナポリの歩き方を思い出した。あの街もイタリアでもっとも危険と言われており、治安の悪さが街の美しさを損なっていると言われがちだが、ハノイもそのレベルの安全度なのかもしれない。

ベトナムならではの詐欺も

ハノイの街並み
この国の紙幣であるドンは、桁数が多いので、外国人からしてみるといくらが妥当な金額なのかはっきりしない時がある。

特に日本人の場合、英語で数字を言われること自体に慣れていないので、なおさら理解が難しい。

日本だと、1万、あるいは1億、1兆と0が4つ付くごとに別の単位に変わっていくが、英語の場合、0が3つでサウザンドやミリオンに変わっていくので、区切りが違い、それを理解してさらに日本円の価値換算しなければならないので、さらに頭を働かせなければならない。

しかもその間にも会話は進んでいくし、更には見慣れない紙幣を出さなければいけないので、その段階で間違えるといったミスもありえる。

こういったことは、現地の詐欺師も良く分かっているので、敢えて桁数を間違えるように誘導してくるようなケースもある。

例えば、バイクタクシーの場合は、金額が交渉制なので、メーターで支払うタクシーとは違い、交渉さえ成立すればいくらでも合法ということになる。

こちらは200円位のつもりで話していたのが、実は2000円だったというケースもあり、それを防ぐためには、まず落ち着いて交渉するということと、事前に支払うお札を見せて、これでいいのかということを確認しておくのが比較的簡単にできる対策になる。

耳だけで聞いて理解していても、それが正しいかどうか確信を持てない場合も多いだろうし、例えこちらが意図しているような金額で合意が成立していたとしても、バイクタクシーが目的地に到着した後で、相手がとぼけて過剰な請求をしてきたり、言いがかりをつけてきたりといったトラブルも存在するらしい。

それを防ぐためにも、実際にお札を見せて、この金額で本当に合っているのか、ということを乗車する前に確認しておいた方が安心できる。

紙に書いて提示するのもいいが、スマホはひったくりのリスクを考えると、避けた方がいい気がする。

バイクタクシーの運転手以外が狙ってくる可能性も否定できないし、仲間内でグルになってやってくることだって想定できる。

治安の良くないベトナムで、わざわざ貴重品を意味もなくさらけ出すメリットはない。

通貨の数字の大きさを利用した詐欺は、インドネシアやインド、ラオス等でも報告されている。

その中でも発生件数が圧倒的に多いと言われるのがインドで、さすが混沌の国。

両替の時も、桁を間違えないように慎重に確認することをお勧めする。

もしくは最初から両替商を利用せずに、ATMでお金を引き下ろす方が安心できる。


また、マッサージ店の中には、通常の相場とは明らかにかけ離れたチップの額を請求することによって、表の看板の金額と支払額が大きく変わってくるような場合もあるという。

例えば、ホーチミンであれば、ドンコイ通りの周辺にこういった店が比較的多いようで、一般的に海外のチップの相場というと、10%から15%とされることが多いが、平気で60%、70%位の数字を言ってきて、それを断ると威圧してくるような店もあるらしい。

特に女性客であれば、男性のマッサージ師にこのように迫られるだけでも恐怖を覚える。

こういった悪質なマッサージ店というのは、外から見えないだけに厄介なところで、表の看板通りの優良な店との違いを見た目だけで見分けるのは不可能。

ハノイやホーチミンで安心してマッサージを受けたければ、事前に情報を調べておくとか、ホテルで評判のいいところを聞いてみるとか、そういったことが必要だろう。

私は面倒くさいのでそこまでしなかったが、呼び込みで入ったところでも特にトラブルに見舞われることはなかったが、それはただ単に運が良かっただけかもしれない。

ベトナムの独特の交通事情


ハノイやホーチミンを中心として、ベトナムで治安の悪さとして語られるのは、軽犯罪の事件が多いが、それ以外にも注意しておくべきこととして、とにかく交通事故が多いということがある。

まず、バイクの数が他の東南アジア諸国の中でも特に多いということもあるが、ホーチミン在住の日本人駐在員の知人の話によると、この国においてはバイクが歩道を走るのは合法らしい。

しかもその場合には、車道のように方向が決まっているわけではなく、右側通行でも左側通行でもいいので、人をひかないように注意すれば走っていいという話だった。

これが本当に法的に許されているのかどうかわからないが、実際問題として言うと、タイやフィリピンでも、歩道をバイクが逆走していくことはある。

ただし、これはあくまでも一時的な処置で、彼らもずっと歩道を走ろうと思っているわけではなくて、都合のいいところまで、一時的に歩道を走っているという扱いになる。

しかしながら、ベトナムではこの行為自体が適法という話だったので、この辺りも要注意。

たしかにハノイを歩いている時も、歩道をバイクが走ってくる姿は何度も目の当たりにした。

ベトナム在住者の中には、歩道を歩いていて、何度か後ろからバイクにぶつかられたという人もいる。

その人は、毎回大きな事故に見舞われたわけではなくて、ちょっとぶつかられたぐらいというが、ベトナム人のドライバーに特に悪気があるわけではなさそうで、申し訳なさそうという様子もないというので困ったもの。

実際現地を訪れてみると、ベトナム人というのはかなり中国人に気質が近く、パーソナルスペースとか、他人の権利というものに対してはかなり鈍感な印象があるし、無駄に気が強い。

そういったことを考えると、後ろからぶつかってきておいて、油断していたお前が悪いという態度を取られるのもあながち誇張した話でもないのだろうと妙に納得してしまう。

総合してみると、ベトナムの治安も極端に悪いということではなく、危険がそこら中に散らばっているというわけではないが、軽犯罪と交通事故には要注意。

例えば、東南アジアの中でも代表的な旅行先であるバンコクと比べれば、圧倒的にホーチミンやハノイの方が治安が悪い。

これは、現地を訪れてみると肌身で感じるところ。

犯罪に巻き込まれないためにも、交通事故に遭わないためにも、バンコクにいる時に比べて気を張っておく必要を感じた。

男女を問わず、一人旅で訪れることができるレベルではあるが、注意は常に必要だし、極力深夜の外出は控えた方がいいだろう。

逆に言えば、海外で持つべき注意を怠らなければ、ひとまずはそれなりに安全ということになる。それなりではあるが。

なお、フエやダナン、ホイアン等の小さな街については、ハノイやホーチミンよりもずっと安全なので、こちらの方が旅行のハードルは低い。

ただし、フエは国際空港がありながら、どうもベトナムの国内便しか発着していない模様。

ダナンについては国際便も就航しているが、本数が少なくて実用的ではない。

結果として、治安が良いとは言えないハノイやホーチミンを経由することになり、せっかくだから街を見てこようかという気になるという事実も。

特にホーチミンは渋滞に巻き込まれなければ、市街地まで15分程度という気安さがある。

行き帰りのタクシーで不運に遭わなければ、トラブルに巻き込まれるリスクは小さいが、この点で手放しに大丈夫とは言えないのが難しいところ。

本当はバンコクやクアラルンプールのように、市内までエアポートリンクにあたる電車でもあればいいのだが、残念だがタクシー移動になってしまうのがハノイ・ホーチミンの現状。



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執筆者、伊田武蔵
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