データ農業による新しい復興の形


宮城県山元町が東日本大震災で被災してから、この町では興味深い形での復興支援が行われていた。

ただ単に元の状態に戻せば良いということではなく、以前よりも高いレベルで農業を行うことによって、成功のモデルを作り出すという理念によって生み出されたイチゴは一粒で1000円の価格をつけることもあるという。

元々この山元町というのはイチゴの出荷額が14億円あって、町の予算の規模が40億円ということで、正にイチゴの産地として成り立っていたということが分かる。

ここにデータを持ち込んだ農業を展開することによって、ただ単に以前のレベルにまで復興させるのではなくて、この山元町でブランドを作るという試みをした人がいる。

それによって収穫量を1.5倍に増やすとか、あるいは商品の品質を上げることによって、付加価値の高いイチゴを作るとか、そういったことが可能になっている。

実際、ここで作られたイチゴというのはミガキイチゴというブランドで販売され、新宿の伊勢丹でも取り扱われている。

正に最高級のブランドということで認知されていて、それをプロボノという独特の枠組みによって広めることにも成功している。

これだけでも十分驚きに値することだが、なんとこの仕組みをインドにまで持ち込んで、そこでも外資系のホテル等にも売り込むことによって、新しい可能性を見出しているという。

実際、フィリピンやマレーシア等の海外に住んでいると分かるが、イチゴのレベルというのは国によってまちまちで、日本だけとびぬけてレベルが高い。

インドもおそらく同じレベルで、とりあえず新鮮であれば良いとか、甘くなくても当たり前という感覚があるはず。

そのため、まだまだインドではこういった高級なイチゴが根付くまでには至らないとは思うものの、富裕層というのは中間層とは全く違った感覚を持っているので、こういったところを抑えられたら独占市場となるのではないかと思う。

もちろん、インドのような国で農業をやるというのは非常に大変だし、困難も多いこととは思うものの、何しろ10億人以上も人口がいる国なので、ある程度品質を落としたものであっても大量に作ることが出来るのであれば、巨大なマーケットを対象にしてビジネスを展開することが出来るようになる。

日本の農業はどうしても趣味レベルの耕地面積でしかやらないで、相続税対策とか、そういった本来の農業とは関係のないところで携わっている人数が大部分となっている。

そのため農家の大規模経営ということを行うことが出来ず、世界各国と比べて農業の競争力が著しく低いということは常に指摘されていた。

こういったところから日本の農業の競争力が変わってくるのであれば、それは面白い展開になっていくのではないかと思う。

更に、このデータ農業によって暗黙知の部分を形式知として変えていくことによって、農業のプロになるための時間というのが大幅に短縮される。

こうしたことによって、65歳以上が大部分を占める農業の就労人口というのが段々変わってくるのであれば、面白い展開になっていくのではないかと思う。

いくら農家が自営業とはいえ、日本人のように起業家としての意識が著しく低い国民性においては、こういった先進的な取り組みをできる人がある程度枠組みを作り、それに従って生きていくことが、働いていくことが出来る人が実際に作業をするという仕組みでやっていくのが、国として最も食料自給率を安定させたり効率的に農業を推し進めていくために重要なのではないかと思う。


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