以下はロンドン在住の山本さんからの投稿
私は当初移住するつもりはなくて、たまたま旅行で訪れただけだったので、今にしてみればある程度は下見だったのかなっていうこともありますけれども、下見というにはあまりにもロンドンの良いところばかりを見すぎてしまったなと思います。
もしも移住する前に下見をする機会があるとすれば、イギリスでもロンドンに限って言えば治安のいいところ、悪いところがとてもはっきりしています。
下見の時には治安の良いところ、自分がここに暮らしてみたいなというところの治安を確かめるのももちろん大切ですけれども、もしも可能でしたら治安が悪いと言われている地域に二つ、三つ足を延ばしてみられることをお勧めします。
どんなふうに治安が悪いのかな確かめることも必要ですし、それから「どうしたら、そこに足を踏み入れてしまった場合に危険を回避できるのかな」っていうシュミレーションが出来ます。
治安が良いところはもちろんですけれども、そういった「ここは危ないよ」と言われている地域がどんなものか、自分の目で確かめてみることが必要だと思います。
ガイドブックには観光地ですとか、ちょっと素敵な街並みですとか、そういったものしか載っていませんので、ダークな部分と言いますか、裏の世界と言いますか、そういったものをまず移住する前に確かめておかれたほうが良いかなと思います。
もう一つ下見でこれだけは探しておいてほしいなと思うのは、やはりイギリス、ロンドンの好きな部分ですね。
好きなところを見つけて、そこに憧れるのはやはりモチベーションも高まりますし、これからその自分の好きな場所で生活していくところをイメージしやすくなると思います。
イギリスのバーゲン
イギリスは物価が高いイメージを私も行く前に持っていましたし、今でも世の中には割とそういった考え方が浸透しているようです。
確かにイギリスの有名デパートであるセルフリッジズやハロッズ、そういったところの服はなかなか一般的に生活している人には手が出ないなって思って見てしまうんですけれども。
確かに服とか小物、バッグだとか服飾小物に関しましては20%の税金がかかってくるので確かに高いんですけれども、イギリスにもセールシーズンがありまして、これが7月と12月に来るわけです。
7月のバーゲンも、まあまあ安くなるんだなっていう印象はあったんですけれども、驚いたのは12月でした。
12月26日、クリスマスの翌日をイギリスではボクシングデーというんですけれども、この日に街中で大バーゲンが始まるんですね。
私がちょうど滞在していましたときには世界的に景気が後退してまして、イギリスでも失業者や企業の倒産が問題になりまして。
日本のイギリスに進出していた企業も撤退してしまったり、イギリスの中でも歴史的なクレジットクランチといわれるような状態で、連日、新聞やテレビのニュースでそういった金融危機について報道がされていた時だったんですね。
そんな状態でしたので「さすがにセール、バーゲンといっても人はまばらなんだろうな」なんて思って、ボクシングデーに街中を歩いてみたんです。
最初に訪れたデパートでは本当に驚きましたね。
日本で言う元旦の初売りのような大混雑状態で、本当に世の中は景気が悪いんだろうかなんて思うくらい人があふれていました。
日本でも有名なポールスミスですとか、それからアクアスキュータムですとかバーバリー、そういった服がほぼすべて70%オフ、80%オフの状態で、これが各フロアすべてのブランドに適応されているんですね、割引率が。
これは税金込云々ではなく、本当にその値段として安いなと思いまして、さすがにそんなに大人買いするようなことは出来なかったんですけれども、それでも日本で普通にそういったブランドの服を買う値段で考えますと1/6くらいの値段で購入できたので、「このバーゲンはすごいな」と思いました。
やはりイギリスに滞在されている日本人に限らず、当地に住んでいるイギリス人はじめ、他国の人たちみんなこのバーゲンの時期をすごく楽しみにしているらしくて、この瞬間だけは本当に景気が悪いとは全く思えませんでした。