一年に三回世界一周をしたら飽きたという話


私の友人にビジネスを一度引退して、一年の間に世界一周旅行を三回した人がいる。

つまり一年で世界を三周した事になるのだが、その感想としてはとにかく暇で暇で仕方がなかったという事。

一般的にいうととても羨ましい話なのだが、やっていた本人としてはもう感動する事もなくなって世界のどんな絶景や歴史ある建築物を見ても何とも思わなくなって飽き飽きしていたという事。

その結果として、暇つぶしのためにわざわざブログを始めたりして、いかにしてやりがいのある事を見つけるかという事をテーマに取り組んでいた一年になってしまったという事。

結局、そういった反省もあったので今ではビジネスの世界に復帰したが、彼にとってリタイア生活は喜びどころか、むしろ苦痛になってしまった。

たしかその時がまだ30代だったのか、もしくは40歳になったばかりといった段階だったと思うのだが、まだまだ働き盛りといわれる年齢なので時期として早かったのかも知れない。

50歳になったら一度セミリタイアをしようと思うという話もしていたが、こういった経緯を見ると、その話も実現するかどうかかなり疑問に思っている。

おそらく、その人のいうセミリタイアというのは、一般的に言うとバリバリ働いている状態なのではないかと。

もちろん、朝から晩まで会社にいて、そこで仕事をするというスタイルではなくて、自宅やカフェ等の自由な場所で仕事をしているし、効率化を徹底的に図っているので傍目から見れば労働時間はそれほど長くはないはず。

ただし、実際に行っている仕事の量という事でいえば、人的なレバレッジをきかせている事もあって膨大な量を毎日こなしている。

その一端を垣間見る事ができたが、優秀な部下を持っている事もあって、彼の指示した事はすぐに形になっていく。

圧倒的な情報量をインプットして世界中からさまざまなビジネスチャンスを見つけてくる一方で、それを大量にアウトプットしてどんどん仕組みとして実現していく。

それによって経験が積み重なり、ビジネスの洗練度も上がっていく。

こういった事を考えると、彼が引退する時期が本当に来るのかどうか、やはり疑問が残る。

なんだかんだ言って、これまで培ってきた能力を手放す事はできないのではないかと思うし、他人と組んで活動している以上、パートナーを容易に見放す事もできない。

情に厚い人なので、なんだかんだ言って社員を完全に自由な状態に放逐して路頭に迷うリスクを負わせるよりも、自分があくまでも監督権限は持っておいて、彼らが確実に生活をしていく事ができて、なおかつ努力をすれば成果がでる状態を提供し続けるのではないかと踏んでいる。

今でも結果的に世界を一周する事はあるようだが、わざわざ世界一周旅行をしたいと思って移動する事はない模様。

そういったライフスタイルを送っていくのも一つの生き方だと思うし、場所にとらわれずに旅人のように暮らしていくという意味ではいいのかも知れない。

ただし、彼のように世界各国に自宅を持つのは、実をいうと管理費用や管理の手間、ストレスもかかるし、しばらく空けていた自宅の冷蔵庫の中身が腐っていて、とんでもない異臭騒ぎが起こってしまったりもするので、私はそこまでしたいとは望んでいない。

もっとコンパクトに暮らせればいいと思っている。


よく読まれている記事

1位:海外移住の電子書籍を無料プレゼント中

2位:フィリピン永住権、クオータービザを取得完了

3位:マレーシアに移住して分かった生活費・ビザ・仕事・食事の現実



メールアドレス

ページの先頭へ