ゆうしんの社長公募に見る日本のマネジメント人材不足の実態


株式会社のゆうしんが、今回で2度目となる社長の公募を全国紙に掲載した。

この会社は上場企業であるわけで、トップを公募するというのは非常に珍しい。

これを見て斬新な会社だという評価をする人もいるだろうし、一方で言うとただ単に社内で人材を育てることが出来なかった会社と吐き捨てる人もいる。

私はどちらの考え方とも違っていて、それよりも日本人の人材としてマネジメント層であるとか、もしくは経営者の人材が不足しているという現実をこの件というのは反映しているのではないかと思う。

というのも、グローバル企業の多くは全く別の業種からトップや客員を引き抜いてくるというのが普通の話。

しかしながら、日本の会社において自動車業界の人が、例えば広告代理店のトップに就任するとか、航空会社の役員の人が半導体メーカーの役員として社外取締役のような影の薄いポジション以外に就任するというのは珍しい。

そもそも日本の社長というのは基本的に、その会社のことをよく知っているプロという位置づけになるので、サラリーマン社長の場合は生え抜きの人で人材を賄うというのが一般的になっている。

新卒直後から働いているわけではないとしても5年、10年と、ある程度のスパンで働いている人が重要な役職を担うというのが一般的な考え方なので、そういった意味で言うとゆうしんのように外部から人を集めてくるということ自体が特殊なこととなる。

しかしながら、逆に言うとこれは外部の有能なマネジメント層を連れてくることが出来ないという日本企業の現実を反映しているところもある。

ゆうしんが上場企業であることを考えても、更に言うと1億円以上の報酬を用意しているということを考慮しても、有能な社長経験者や経営者を引き抜いてくるというのは当然に考えられる発想。

こういった経営のプロというのがいないということを、このゆうしんの迷走が物語っている。

この会社というのはヘッドハンターにも依頼をかけていたようで、それでもなかなか良い人材を見つけることが出来なかった。

更に言うと今回の公募というのは2度目で、1度目の時には1740人を集めて、そこから実際に社長を打ち立てたものの、結局半年ほどで辞任してしまうということで、会長曰くこの件については失敗だったと語っている。

それでも新しく有能な社長を他社から引き抜いてくることが出来ないというところに、日本の人材市場のグローバルとは違う特徴を見ることが出来る。

これが良いか悪いかというのは一長一短なので何とも言えないところだが、今後グローバル化していく社会の中で、そういった多国籍企業のトップに日本人がなれないというのは、残念なことではないかと思う。

こういった体質というのは数年で変わるようなものではないし、結局経営のプロがいないという事実は政治と同じく、日本というのは優秀なトップに依存することが出来ないという決定的な欠陥を持っていることになる。

もちろんオーナー社長の中には優秀な人は沢山いるし、その辣案によって反映した会社というのはいくらでもある。

そしてそれは今後も変わらないだろうが、二代目、三代目になった時の苦悩というのは、今後も続いていきそうな気配が濃厚に漂う。


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