劇訳表示。に見る先進国と新興国の違い


「劇訳表示。」というブログに
ドライブスルーでナゲットが買えないことに腹を立てて
大騒ぎする女性客の動画が載っていた。


こちらが劇訳表示。の該当記事


買えない理由は時間外だったことらしい。

正当に規定の時間外でナゲットが提供されなかっただけなら
普通のことな気がするが・・・。



マレーシアやフィリピンで暮らしていると、
そもそも時間内に勝手に営業を終えてしまう店もあるし、
ウォーターサーバーのデリバリーを頼めば
3回に1回はすっぽかされる。

新興国はこういうものと割り切っているので
もはや何も感じなくなったし、
安い分だけ質も悪いことには慣れた。

現地の人を見ても、
最初から多くを望んでいないことは明白。


特にマレーシアでは店員の動きが異常に遅かったり、
混んでるのに店員同士で雑談しながら仕事をするおかげで
待たされることが頻繁にあったが、
それが普通のこととして受け入れられている環境があった。



先進国と新興国というとかなり大雑把な区分だが、
求めるものの質が違うのは事実。

実際に海外で暮らすとそれを実感する。

新興国に「お客様は神様」という感覚はみじんもないし、
むしろ店員同士よりもどうでもいい存在として
みなされている感じがする。

ちゃんとした店に行けば別だが、
ローカルの人向けの店に行くとそんな印象を受けた。


「劇訳表示。」で描かれていた
ナゲットが買えなくて大暴れした女性客は異常としても、
先進国において客が多くを求めるのは共通の傾向。

サービスが競争を続ければ各店舗のレベルが上がるし、
それが普通になればちょっとした手落ちでも
ストレスを感じるということなのだろう。

逆に新興国のように元からずさんだと期待値が低いので、
そもそも何も求めていないというか、
別にどうでもいいというか。



先進国と新興国の両方で生活してみると、
世界の見方が広がって面白い。

いかに常識や価値観が普遍性のない適当なものであるか分かるし、
他人の価値観で生きていくことに意味を感じなくなる。

国境を越えたり、
時代が変われば簡単に変わる程度のものなのだから、
真に受けて信じる必要がない。



「劇訳表示。」の記事をきっかけに、
そんなことを思わされた。


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