フィリピンというと米やマンゴー、バナナ以外の農業が、いまいち盛んではないイメージがある。
流通の問題があるので、あまり野菜の鮮度も高くはない。
以前にレガスピのサンデーマーケットでイチゴを購入した時には、パックの下の方に積まれていた三分の一ほどはイチゴが傷んでいたこともある。
マンゴーやバナナといったフィリピンの名産品は安いものの、それ以外の果物は基本的に高級品で、特にイチゴは質の高くないものがかなり高額で取引をされている。
しかしながら、マニラをずっと北上した位置にあるバギオ市の中にラ・トリニダード (La Trinidad)という場所がある。
ここはレタスやイチゴの産地となっていて、新鮮な積み立ての野菜や果物が食べることが出来るという。
ちなみにここでのイチゴの金額というのは、1㎏あたり200ペソということなので約500円程度。
このラ・トリニダードという街は標高が1300mほどあり、かなり涼しい高原。
高さで言うと軽井沢よりも高地にあるので、暑いイメージのあるフィリピンの中でもかなり特殊なエリアということになる。
は畑が中心部に集まり、そしてずっと彼方の方には低めの山々が見える風景はのどかで、フィリピンと言われなければ日本ではないかと錯覚してしまうような風景が広がっている。
イチゴの収穫のピークはだいたい1月から4月頃となっていて、この時期にはマニラ等から観光客がどんどんやって来るという。
レタスの収穫も出来て、こちらは一株で15ペソ程度で購入することが出来るということで、非常に安い金額で購入することが出来る。
イチゴ狩りの場合であれば、自分でものを選んで摘んで、それを1㎏あたり500ペソで購入することが出来るとのこと。
もちろん、ラ・トリニダードの中でも農園等によって若干の金額の差はあるにしても、フィリピンにしてはかなり安い金額で購入することが出来ることになる。
とはいえ、日本ほど甘いのかどうかは試していないので、何とも言えない。
日本の果物の甘さは世界の中でもトップレベルで、特にサクランボや桃、イチゴといったデリケートな果物の質の高さは、他の国を圧倒している部分がある。
米を考えてみても、21世紀になった今、東南アジアでは相変わらず何の進歩も見られないまずい米を食べているのに対して、日本人は随分昔から米の品種改良を行い続け、明らかに一国だけ全く違うレベルに昇華してしまった。
こういったことを考えても、ラ・トリニダードに行ったからといって日本のクオリティのイチゴが食べられるとは思わないほうがいいだろう。
ちなみに、ラ・トリニダードがあるバギオ市に行くのであれば、空の便はないので、基本的にはマニラ等から陸路で行くことになる。
バスも出ているので、そちらを使って移動することも可能。