
久しぶりにロンドンの地下鉄に乗ってみて、まず最初に思ったのは、とにかく狭いということだった。
当然ながら平均的なイギリス人というのは、日本人に比べて体格が大きい。
乗る人が大きくて、尚且つ車内が狭いということで、妙に窮屈な感じがする。
しかも、最初空港から町中に出るまでは、荷物を持って移動することになるので尚更。
ドア近くに荷物を降ろしてずっと立っていたが、逆に車内の中心部に行こうとしたら、かなり面倒な思いをしたのではないかと思う。
向かい合っている席でも、ちょっと足を伸ばしたら、向こうの人と足が当たってしまうそうなぐらいの車内のサイズなので、その間に立っている人がいると、尚更狭くなってしまう。
苦労してイギリスの永住権を取ったところで、ロンドンに移住したらこんなに狭い場所に押し込められて移動する日々を送ることになる。
コンパクトにまとめるというのは、それはそれでメリットはあるのだろうし、ロンドンの事情に合わせたものなのかもしれないが、日本の電車に乗りなれていると、このサイズというのは、かなり規模が小さいという印象を受ける。
これは、体が決して大きくはない、アジアの他の国の事情を考えても同じこと。
ロンドンというのは、東南アジア等と比べても、特に地下鉄の車内が狭いという印象を受けた。
こういったことは初めてロンドンに行った時には気付かなかったことだし、いくつかの国を回っていたからこそわかったこと。
そういった意味では経験が新しい発見をもたらしてくれた例といえる。
ちなみに、同じくイギリス人が入植して作った国であるオーストラリアの場合には、ここまで電車が狭いということはなかった。
この点は、ロンドンを見習わなかったのか、もしくは反面教師として使ったのかは定かではない。
地下鉄を作るような場合であれば、地質等によってトンネルを掘る手間であるとか、あるいはコストというのも変わってくるし、安全面の問題もある。
そういった事情を考慮して、あえて小さい電車を作ったのか、それとも全く別の理由があるのか、その辺りのことについてはわざわざ調べるということはしていないが、機会があれば、そこら辺についても少しリサーチをしてみてもいいのかもしれないとは思っている。
それにしても、オイスターカードを購入しないと切符代が割高になる制度は旅人には面倒。
二階建てのバスに関して言えば、ロンドンも決して他の国に比べて狭いわけでもないし、地下鉄のみが妙にサイズが小さいというのは、不思議な気がする。
今回のロンドンは、それほど周りたい場所もなかったし、特別長く滞在したいと思うような要素もなかったので、テート・ブリテンやケンジントンガーデン、テムズ川を眺めて早々にダブリンに移動することにした。
今回のダブリンへの移動は、飛行機ではなく、電車やフェリーを乗り継ぐ形で行うので、特に事前にチケットを取ったりとか、そういったことをする必要はない。
そこら辺はかなり自由な旅ということになる。
できれば今日のうちに、ビーフシチューやローストビーフであるとか、なにかしらイギリスらしい料理を食べて、それからダブリンに行きたいと思う。
ダブリンに関して言えば、どのくらいの期間滞在するかということは、最初から決まっていて、ポルトガルに移動するための飛行機のチケットを取っているので、それに合わせて空港へ行くことになる。
その意味でいえば、ロンドンからダブリンに移動する日付が決まったことによって、必然的にダブリンの滞在日数も、決まったということになる。