サポート会社から返却されたパスポートには、
通常通りのスタンプが押してあるだけ。
しかし、日本の運転免許と同じ大きさのi-cardには、
期限がパーマネントと刻まれている。
4ヶ月前までマカティで暮らしていたので、
観光ビザの更新の過程でi-cardは持っていたし、
特に魅力的というわけではない。
これはフィリピン国内で身分証明書として使用できる。
ただし、この時はあくまで観光客という位置付けのため、
当然期限もあった。
今回は永住権であるクオータービザを取ったので、
この期限の制約が消えたことになる。
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SRRVをやめてクオータビザに変更
マカティに移住してきた当初は、リタイアメントビザであるSRRVを取ろうと思っていた。
しかしながら、
すでに昨年取得したマレーシアのリタイアメントビザ、MM2Hの
先行きがあやしくなっていることもあり、
長期的に効果が消えない権利がほしいと思った。
その結果として、やはりSRRVよりもクオータービザの方が
有望であるという結論に至った。
その他にも条件面での違いはあり、
SRRVだと毎年360ドルかかり、
ランニングコストが高額になるという問題もある。
仮に今後40年、同じ条件で保有したとすれば
14,400ドル、約144万円がかかることになる。
実際はインフレ等も勘案されて値上がりする可能性が高いし、
そもそもいつまでこの制度が続くかも分からない。
リタイアメントビザつながりで言えば、
マレーシアのMM2Hと同様に
ハードルを徐々に上げていくのは新興国のビザ政策のセオリー。
ということで、フィリピンでは永住権、クオータービザ取得へと
マニラに移住してから方針転換をした。
あとはサポート会社選びにも時間がかかり、
現地で調査していくと色々評判の良くない業者とか、
黒い噂のあるエージェントが見つかったりもして不安になった。
どうもフィリピンはこの手の話が多い。
結局、調査に半年ほどかかったものの
ちゃんとした会社を見つけることができたし、
実際に取得することができた。
2013年の途中まで移民局側が手続きを停止していたりとか、
それを勘違いした人がクオータービザ終了というデマを流して
本当の事情がわかりづらくなっていたりとか、
そういった事情もあったものの、
今は問題なく手続きが進行している。
別にクオータービザを取ったからと言って、
フィリピンに永住するつもりはない。
そもそも、どこかの国に住み続けるという計画が
今の私にはなくなっている。
2011年にマレーシアに移住した後、
今度は2013年にマカティに引っ越して1年暮らした。
この街の暮らしやすさは体験済み。
しかし、そもそも特定の場所に5年も10年も、
まして一生住むということを考えていない。
今に至っては自宅を持たない非定住生活を送りつつ、
各国のホテルを泊まり歩いている状態。
どこかで部屋を借りることがあっても、
せいぜい住むのは1年ではないかと思う。
セブにはコンドミニアムを買っているが、
こちらはあくまで投資用。
自分が居住するための部屋ではない。
と言っても、
今後定住生活に戻る際、
セブは最有力候補なので
一時的に自宅にするのもありなのかもしれない。
ということでフィリピンの永住権は取れたものの、
クオータービザはあくまで保険。
日本の他にも、
確実に住める権利を確保するための手段だった。
マレーシアのMM2Hのような
いつダメになるか分からない権利ではなく、
一生効力が続くことを期待できる永住権。
これを30代で獲得できたメリットは大きい。
フィリピンのクオータービザという安心を得て、
今後の旅は続いていく。
自宅がなくて、
ビジネスとフィリピン永住権は持っているという、
基盤がしっかりしているのか、していないのか分からない状態で(笑)。
普段、何かを欲しいと思うことは少ない。
物を持たないシンプルミニマムな暮らしをしていたら、
手荷物と体1つで各国を周れるようになったぐらいなので。
それでも、珍しく本気で欲しいと思ったクオータービザは
こうして手に入った。
物を(権利を)手に入れてここまで喜んだのは、
いつ以来だろう?
パスポートに押されたスタンプと
永住権用のi-cardを渡された時には、
思わず声が上ずってしまった。
永住権を取って変わったこと
今は世界各国を周っているため、特定の居住国がない状態。
しかしながら、好きなだけ滞在できる国があるのは
精神的な安心感につながっている。
また、半年ほど前にはフィリピンのセブ島からフェリーで
パングラオ島に行ってきた。
当初の予定は2泊だったのが、
気に入ったためにホテルを変えながら長居して、
いつの間にか1ヶ月以上が過ぎていた。
観光ビザでも延長すれば滞在可能だが、
パングラオ島に手続きができるイミグレがあるかは疑問。
もし永住権、クオータービザがなかったら、
途中で手続きのためにセブまで往復する必要があったかもしれない。
フェリーで片道1時間50分程度かけ、
さらにタクシーを利用して
移民局で観光ビザの更新手続きをするのは骨が折れる。
そもそもフェリー乗り場から、
移民局の入っているJ centreモールまでも近くはない。
そうした手間がなくなり、
いくらでも滞在できるというのは助かる。
また、フィリピンの永住権はカード式なので、
入国の時にはそれを見せることになる。
マレーシアのMM2Hというリタイアメントビザを取った時は
パスポートにシールを貼られたが、
このあたりは国によって方式が違う。
一見するとマレーシア式の方が楽そうだが、
パスポート更新に伴ってクアラルンプール郊外にある
プトラジャヤの移民局まで出向く必要があり、
しかも当日はシステムダウンしていた。
こういったことを考えると、
パスポートの更新に伴う手続きのないクオータービザの方が
取得後の手続きは楽な感じがしている。
手続きが停止する時も
私がフィリピンの永住権の取得手続きを検討し始めたタイミングでは、移民局のトップの交代に伴って手続きが中断していた。
日本人の感覚としては、
なぜ役人が離職したぐらいで公的な手続きが止まるのかと思うが、
それがこの国の現状でもある。
逆に言えば、
すべてが先進国レベルで整備されていないからこそ、
破格の金額で永住権を取れるとも言える。
そして、クオータービザ終了後に関しては、
大統領選挙に伴って再び手続き停止の時期があった。
私自身には直接関係はなかったのだが、
そのタイミングで取得手続き中の人に会ったこともあり、
複数のケーススタディを得る結果に。
手続き中だった人については、
数ヶ月の中断を余儀なくされたとのこと。
面接の日程も取り消しになり、
大統領選が終わってしばらくたってから
ようやく再度面接のスケジュールが決定。
このような政府の内情によって
左右される部分があるのも事実で、
このあたりはフィリピンでビザを取る際のデメリットだろう。
せっかく申請しているのに、
手続きが進まないのはもどかしい。
常に順調に進んでいくわけではないからこそ、
問題のない時期に早めに手続きを進めておきたいところ。
こういった問題が起こらなくなるまで待つ手もあるが、
その頃には取得条件が厳格化されていることも
十分に考えられる。
あくまで今の取りやすさは世界的に見ても異常値であって、
それが維持されると考えるのは無理があるだろう。
後日談:セブに移住してみた
マニラに住んでいる時に永住権の申請をしたが、
取得後は各国を周っていた。
元々、将来日本に何かあった時の保険の意味合いが強く、
直近でフィリピンに住むためにクオータービザを取ったわけではないため、
私にとっては理にかなった選択だった。
永住権を取るということは永住することと
なぜか決めつけている人には不思議がられることが多いが・・・。
むしろ国として発展しきっていない今なら
クオータービザを取っておけば、
驚くほど低いハードルで取得できる。
世界的に見てもイレギュラーなレベルで。
後は保持していれば価値が上がっていくわけなので、
価格の安いうちに買って持っておくという
投資に近い感覚が私にはある。
オーストラリアやニュージーランドは
かつては日本人が老後に安くで住めた国だったが、
今ではビザのハードルが著しく上がっている。
ワーカービザやワーキングホリデーは別として、
長期的に住み着きたいと思ったら数千万円代後半の資金は
当然に要求される。
こうなってくると、
日本人でも富裕層だけが対象になる。
かつては日本より安くで住める移住先だったのが、
いつの間にか物価は逆転し、
あこがれの国になってしまった。
今後数十年のうちに
フィリピンが日本を追い抜くとは考え難いが、
今よりも価値が上がっていくのは間違いない。
現在の経済発展を見ても、
きれいな人口ピラミッドに裏付けられた
豊富な労働力・負担の少ない社会保障費を考えても、
この国の発展は揺るぎない事実だろう。
そうなれば、当然永住権の価値も上がっていく。
そんな計算があったわけだが、
一時的にセブに住み着くことになった。
どこか拠点があったわけではなく、
1年半ほど各国をフラフラしながら
ホテル暮らしをしていただけなので、
いまいち移住という感覚はないが。
マクタン島のモーベンピックホテルの居住棟等も内見したが、
最終的にセブシティのアヤラモールの近くの
コンドミニアムを選んだので、
利便性が高い。
セブでコンドミニアムを借りて住むことにしたので、
意外に早くクオータービザの恩恵を受けることになった。
滞在日数を気にせずにロングステイが可能なので。
こうしていつでも気が向いた時に
好きな国に住めるというのはありがたい話。
ビザがない国であれば、
どれだけ気に入っても住むことができない。
そして、多くの国のハードルは驚くほど高い。
現地就労やリタイアメントビザならともかく、
私のように年齢が30代で個人でビジネスをしていると
なかなか該当するビザがない。
しかし、永住権があればすべては解決する。
このメリットは大きい。
5万ドルを一度海外からフィリピンに送金し、
手続き中は銀行口座に入れておかなければいけないが、
クオータービザ取得後はそのお金を引き出せるため、
各国の制度を調べてもトップクラスにハードルが低い。
というより、私が知る限り、
フィリピンほど永住権を簡単に取れる国はない。
普通は預託金として一定額を
銀行口座に入れたままにしなければいけないとか、
そういった条件がつくもの。
5万ドルという金額も他国と比べて安いが、
手続き終了後は引き出しても、他の国に送金してもいいというのは
異例とも言えるレベルだろう。
ちなみに、私は以前にマレーシアにも住んだことがある。
こちらでもリタイアメントビザを取得したが、
住むのは2年が限界だった。
その後、他に住むのに適した街がないかと
マレーシアを縦断してみたこともある。
残念ながら、妥当な街は発見できなかった。
東南アジアの中で移住先として人気の国だが、
個人的にはマレーシアよりもフィリピンの方が
住み心地が良かった。
これはマカティにしろ、セブにしろ共通すること。
今後発展していくことで、
ますますフィリピンは住みやすくなるだろうし、
いつでも住める権利を確保できたため、
面白い環境を整えることができた。
海外に移住するのは本当に難しいのか?
日本を出て海外に住むようになってから
「海外に移住したい」という話をよく聞くようになった。
同時に、
「英語が苦手で・・・」
「海外での部屋選びで失敗しないか不安」
「他の国での生活を想像できない」
「下見で何を確認したらいいか分からない」
「移住後の仕事やお金が問題」
等々の様々な不安や悩みも耳にする。
そこで、10年以上海外で暮らし、
4ヵ国に住んできた経験を凝縮した電子書籍、
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