実際に現地視察を行って探ってきた。
今後の移住の可能性を考える旅でもあるので、
安心して暮らせる街かどうかは重要な要素となる。
さすがに危険だらけの場所に住むことはできないので。
まず街を歩いていて率直に感じたのは、
開放感のある街だということ。
とてものどかだし、
それでいてイキイキしている。
海岸線を歩いていると、
ジョギングやウォーキングといった
健康的な楽しみを実践している人たちを見かける。
さらには、
備え付けのトレーニング器具で体を鍛える人たちも。
一見すると、ケアンズの治安は良さそうに見える。
観光客が中心で人口も少ない街だし、
旅行者へのホスピタリティもあるので
なおさらそう見えるのだろう。
しかし、現地で話を聞いてみると安全とばかりは
言えないということ。
酔っぱらいによる暴力事件も絶えないということで、
その雰囲気は確かに街中で感じた。
ケアンズは郊外のキュランダやグリーン島に行っても
夕方には戻ってくるように最終便の時間が組まれている事が多い。
そのため、夜は市内をブラブラしたり、
早めにホテルに戻ったりすることになる。
この夜の時間帯はトラブルが多いということ。
さらに、中心部から少し離れれば
一気に人通りは少なくなる。
車の方が明らかに多いため、
何かあっても助けを求められそうにはない。
日本でも事件が起きた時素通りする人が多いというが、
歩行者がいるということがそもそもの抑止力になる。
しかし、ケアンズで中心部を離れると、
それがなくなってしまう。
特に危険な目にはあわなかったが、
そこを狙われることもあるという話は聞いた。
街の治安というのは主観が入りやすいので、
客観的な情報ばかりではない。
一度ひどい目にあった人に話を聞けば、
おのずと悪い話が中心になる。
逆に楽しく過ごすことができた人なら、
妙に楽観的な回答が返ってきたりする。
ケアンズの治安を考える上では、
やはり旅行者だけではなく現地に住む人の意見を
参考にしておいた方がいい。
その上で考えると、
あまり平和な街だと過信しないほうがいいのではないかと。
ビクビクしながら歩かなければいけないほどではないにしても、
あの大柄な男たちが襲ってくるとなれば
素手でも相当な力になる。
そういえば、
日が暮れてから一度ホテルに戻る途中、
アボリジニーと思われる集団が
10人近く暗がりに座り込んでいた。
そこは市内の中心からは少し外れたところで、
閉店した銀行の前に無言で座っていた。
何をしていたのかは不明だが、
言い知れぬ恐怖が背中を走ったのは覚えている。
彼らは若者というわけでもなく、
見たところ年齢は30代から50代まで、
ひょっとしたら60代もいたかもしれない。
とにかく年齢層も性別もバラバラで、
共通点はアボリジニーらしいということだった。
和気あいあいと会話をするわけでもなく、
ただ疲れきったように座っていた。
最初はホームレスかと思ったが、
あまりにも人数が多い上に密集しすぎている。
あれでは横になるスペースも取れないはずなので、
そういうことではなかったのだと思う。
かつて私が住んだマレーシアのジョホールバルもそうだが、
車社会で人通りが少ないエリアを歩いていると
かなり危険が多い。
実際、ジョホールバルでも
車以外があまり通らない道を歩いている時に
強盗に手を切りつけられて、
そのまま仕事を辞めて日本に戻ってしまった人もいる。
私もノコギリを持った男が走っているのを見たことがある。
こうしたことはケアンズにもありそうだし、
自宅に押し入られることもあると聞いた。
人口密度が低いとのどかな感じはするし、
街並みがきれいなのでなおさらそう感じる。
しかし、実際は明るい面ばかりではない街なので、
その点は注意が必要。
個人的にはケアンズで暮らすメリットは見つからなかったし、
そもそも移住の対象としては外れた。
これは治安が原因というよりも、
ヒマを持て余しそうということと、
その割に物価が高いということ、
交通の便が悪いことがある。
交通については自転車を買うという解決策もあるが、
これだけ天気が頻繁に変わる街ではそれも厳しい。
そう考えると、
オーストラリアの中でもシドニーやメルボルンに
移住先としての魅力を感じた。
ケアンズ近くの街の治安は?
ケアンズに行った時には、グレートバリアリーフやキュランダに足を伸ばす人が多い。
むしろグレートバリアリーフへの拠点として
ケアンズを位置づけている人もいるだろう。
ということで、これらの場所の治安についても
簡単に触れておく。
まずグレートバリアリーフは広いエリアなので、
その中でも多くの人が訪れるグリーン島について。
こちらはケアンズから日帰りで行ける人気の島。
ホテルもあるが、大部分の人は日帰りで帰っていくし、
小さな島で安全そのもの。
のどかな時間が過ぎた。
問題があるとすれば、行き帰りの船が天候によっては揺れること。
事実、行きは船酔いの客があちらこちらで出現し、
かなりひどい光景が繰り広げられた。
キュランダは芸術家が集まる小さな村で、
やはりこちらも治安の面で心配はない。
行き帰りには高山鉄道やロープウェイを使えるが、
どちらも観光客以外はほぼ乗っていないし、
ロープウェイは個室なので置き引き等の心配もない。
海外の中でもトップクラスに安全だと思われる。
ということで、グリーン島やキュランダは、
ケアンズより治安が良い場所なので、
安心して訪れることができる。
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