
ウィーンを中心として、オーストリアの不動産価格が高騰していることを欧州中央銀行、つまりECBが指摘している。
欧州中央銀行が語るところによると、2007年から2013年までの間にオーストリアにおける不動産価格が約39%上昇したということ。
その中でも首都であるウィーンの上昇率が高いということなので、実質ウィーンだけに絞った場合には39%以上の上昇率を示しているということになる。
この背景にあるのは、欧州中央銀行による低金利政策によって不動産ローンを組みやすくなっていることがあげられる。
ヨーロッパというと金融不安があったものの、最近ではそれが楽観視される傾向にもあるため、今後は不動産バブルが起こるという指摘も一部には起こっている。
実際に2007年から2013年という金融面で不安視されている状況であっても40%近い値上がりがあったということなので、今後であれば更にその価格が高騰することは可能性として考えられる。
実際、これはオーストリアに限った話ではなくて、ドイツにおいても同様の傾向がみられる。
ヨーロッパと一言で言っても、経済危機に瀕しているスペインやギリシャのような国もある一方で、着実に経済成長を遂げながら堅実な体制を保持している国もある。
その代表例がまさにドイツだが、オーストリアもその隣国であり、労働力だけではなく観光資源も非常に豊かな国。
実際に行ってみるとよく分かることだが、芸術面でも環境が整っていて、実際にウィーンといえば音楽家が集まる街としても有名。
ヨーロッパ三大美術館の一つである自然史美術館もウィーンにある。
それ程巨大な街ではなくて、比較的こじんまりとしてリンクと呼ばれる円形の線路が囲っている範囲内であれば、狭い範囲内で芸術であったりショッピングであったり、様々なエンターテイメントを楽しむことが出来る。
そういった意味で、生活の場としても環境が良いので、ウィーンのような街の付加価値が上がっていくのは景気が回復していく流れの中で必然的な結果だろう。
個人的には、ウィーンと言えばシェーンブルン宮殿とオペラ座、そしてSkopik & Lohnというレストランのイメージが強いが、投資面でも実は注目をあつめるようになっていた。
悲観論ばかりが目立つヨーロッパではあるものの、一部にはこういった不動産市場の高騰であるとか、そういったプラスの材料も出始めているので、ウィーンも引き続き注目していきたい。