チェコのブジェツラフの町が閑散としていた

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クラクフからブラティスラバの経由として、急遽ブジェツラフ((Břeclav))というチェコの町に立ち寄ることになった。

本来であれば、ここに行く予定はなかったのだが、電車のトラブルによって、こちらの駅で乗り換えをすることに。

さらに乗り換え先の電車が70分遅れということだったので、少し町をブラブラしてみることにした。

時間は午後7時を回ったところで、もうすでに陽が暮れかけていた。

駅を降りてみると、目の前に教会らしい瀟洒な建物と、ちょっとした広場があって、そこから右手に進んでみると、なかなか立派な公園があった。

しかしながら、気になるのは駅前にバスが2台停まっていたことを除くと、ほとんど人気がないこと。

その公園の中にある屋台のような店に関しても、もうすでに閉まっている。

そして、服屋やレストランを初めとした様々な店が、どういうわけか一様にすでに閉まっていた。



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なぜか閑散としているブジェツラフ


まだ午後7時ということで、決して夜が更けているわけではないし、曜日としても月曜日だったので、仮にたまたま祝日だったということでもない限り、休んでいる理由が見当たらない。

もし仮に祝日等であったとしても、レストランや服屋が全て閉まっているのは、明らかに不自然な話。

しかも私はこの時、どこの国にいるかすらわかっていなかった。

何しろ、その日になってから急遽、駅でブジェツラフに行くように言われたばかりなので、てっきりポーランドかオーストリアのどちらかの国にいるものと思いこんでいたが、唯一開いていたスーパーに入ってみたら、明らかに表記がユーロでもズウォティでもないということで、どうもどちらの国でもないことが、この時になってようやく判明した。

当然ながら、どの国かわからないところにいて、なおかつその国の通貨を持っているという状況はありえないし、クレジットカードが使えるかの確信もなかったので、ひとまず駅に戻ることにした。

ブジェツラフは小さな駅だったが、ダメ元でWi−Fiが繋がるか試してみたら意外にも繋がったので、このブジェツラフがどこの国か調べてみたら、やはりチェコだった。

ということで、先程のスーパーの表記は、チェコの通貨であるコルナで書かれていたことがわかった。

どのみちチェコに関してはプラハに行く予定があったので、チェコの物価に関してはその時に調べておこうと思う。

何しろ先程のスーパーに行った時には、通貨が何なのかもわからないし、レートがどのくらいなのかもさっぱりわからないので、高いとも安いとも判断がつかなかった。

結局その日は、駅に隣接しているレストランで食事をしようと思ったら、そちらもどうやら既にラストオーダーが終了し、食べ物は提供していないらしく、仕方がないので駅の売店でサンドイッチを購入することにした。

売店も2つあるうちの一つがまさに閉店作業中で、午後の7時過ぎに営業しているのは1店舗だけだった。

どういうわけなのか、ブジェツラフでは、店が夜になっても開いていることがほとんどない。

結局、寒かったので温かい物を食べたかったがそれはかなわず、鶏肉の挟まったサンドイッチで軽めの夕食を済ませるだけに終わった。

その後、70分遅れの予定が、さらにそこから20分ほど遅れた電車に乗って、1時間ほど揺られた後、目的地であるスロバキアのブラティスラバに到着することができた。

なんだか狐につままれたような気分の旅路だった。


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