広州・深セン・東莞・珠海の物価を現地で調査してきた

今回は中国の中でも
広州・深セン・東莞・珠海の4都市の物価について。

広州

中国は生活費や旅費が急上昇していることで知られ、
かつてのように安くで住んだり、旅をしたりするのには
不向きな環境になっている。

中国屈指の経済都市である広州や深センはもちろん、
東莞や珠海も例外ではない。

北京や上海に比べれば割安感はあるものの、
日本と比べてもコスト面のメリットは感じなくなっている。

たとえば、広州で入った中華料理の場合、
3人で1,200元(約19,000円)だった。

広州のシャングリラホテルは26,400円から、
ヒルトンが12,700円、
ソフィテルが10,900円となっている。


一方、ファーストフードでは安い店もあり、
李先生牛肉面の牛肉麺は22元、
永和大王の牛肉粉絲湯が9元、
庆丰包子铺の肉まん(小さいものが3個)は4元、
嘉和一品の皮蛋瘦肉粥が9元。

貧富の差が激しい国なので、
安い店は安く、一方で高級店はどんどん天井が上がっている。

こうした二極化が治安の悪化を招くのは歴史が証明する通りで、
さらに中国では沿岸と内陸の格差、
都市と農村の格差も存在する。

生活水準に差ができることで、
ますます治安が荒れる可能性もある。


スーパーに入ってみると、
1リットルの牛乳が11.6元、
米がキロ8.2元、
リンゴがキロ10.2元、
バナナがキロ6.8元、
トマトがキロ8.7元、
1.5リットルのミネラルウォーターが3.7元。

生活費としては安くで済みそうな印象があるが、
中国の食料品は土壌や水質の汚染、農薬の過剰投与等の
様々な問題があることは見逃せない。

仮に移住するとして、
健康的な食生活を送るには細心の注意が必須になるだろう。

住むことはないと思うが。


交通費について見てみると、
広州白雲国際空港から市内へのリムジンバスは
路線によって10元〜32元、
タクシーだと100元〜130元、
地下鉄は2元〜7元。

広州から中国主要都市への所要時間と金額を見ると、
北京は20.5時間で1等席が1383元、2等席が865元。

上海は19時間で硬座(指定席)が201元、
硬臥(二等寝台)が355元、軟臥(一等A寝台)が656元。

深センは1時間10分で一等席が100元、二等席が75元。

東莞までは30分で15元。


観光地の入場料に目を向けると、
ディナー付きの90分の珠江ナイトクルーズが98元、
香江野生動物世界が250元、
広州タワーはゾーンごとに50元、100元、150元と分かれ、
陳氏書院が10元、
西漢南越王墓博物館が12元、
中山紀念堂が10元、
蘭圃が8元、
光孝寺、六榕寺、五仙観はそれぞれ5元
三元宮が1元、
懐聖寺(モスク)、越秀公園、
聖心堂(ゴシック建築のカトリック教会)は無料となっている。

香江野生動物世界がかなり強気な価格設定をしていることからも、
広州の物価水準の一端を窺い知れる。


では、他の都市はどうか?

香港に隣接する深センの場合、
ヒルトンホテルで17,000円、
シャングリラで12,400円。

深セン宝安空港から地下鉄で羅湖や深圳北駅まで8元。

鉄道で東莞まで30分、一等席が49.5元、二等席が44.5元。

観光スポットを見ると、
世界の窓が180元、
錦繍中華・中国民族文化村が120元、
ミンスクワールドが130元、
シンセン野生動物園が、200元。
深セン博物館新館は無料

深センも観光地の入場料はかなり高め。

中国人の庶民よりは、
アッパー層や外国人旅行者を意識しているのが分かる。


深センは中国の中でも発展が著しく、
ただ単に香港に隣接するという立地だけではなく、
かつては模倣品の製造で栄え、
現在では中国のシリコンバレーと呼ばれることも。

すでに偽物づくりだけではなく、
ドローン等の複数分野で世界の中でも
トップクラスの開発力を持つに至った。


それに比べ、東莞は物価も安めだし、
街の発展度も広州や深センに比べて明らかに見劣りする。

東莞の常平なら広州の6割程度の家賃に抑えられるが、
その分治安は悪い。

700元程度の物件もあるらしい。

旅行で宿泊する場合、
ハイアットリージェンシーが13,500円、
シェラトンが11,500円。


珠海はマカオの隣にある街で、
イミグレを抜けると目の前に
巨大な地下市場への入口が口を開けて待っている。

シェラトンホテルが13,400円、
マリオットが13,300円。

マカオよりは宿泊費が安いものの、
イミグレを抜けるのに1時間以上かかる場合もあり、
隣町とは言っても移動はかなり遠く感じる。

以前に珠海に移住した友人一家がいたが、
中国語がわからなくても
日本人で中国語が分かる人が友人にいて
どうにか生活できていたらしい。

彼らとは最初マカオで会ったが、
その後セブに引っ越していった。

どうも治安面での不安が直接的な原因らしい。


北京や上海はもちろん、
広州・深セン・東莞・珠海といった街にしても
東南アジア諸国に比べると物価は上がっているし、
その割に英語が通じず、治安も良いとは感じない。

たしかに巨大な高層ビルが林立し、
ハードの面では立派なのは事実。

しかし、居心地の良さを感じるかと問われれば、
個人的にはまったく感じない。

おかげで中国からは足が遠のき、
東南アジアやヨーロッパで過ごす時間が長くなった。

この傾向は今後も変わりそうにない。


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