ハードルを下げて簡単に海外移住をする方法について、
今回は語ってみようかと思う。
これは実際に私も行ったもので、
下見もなしに実践しても問題が起きなかった。
まず、現実的な話をすると、
外国に住むためには原則としてビザが必要で、
先進国ほど取得が難しい。
アメリカやカナダ、ヨーロッパはもちろん、
オーストラリアやニュージーランド、シンガポールも
今では富裕層以外の受け入れについて難色を示している。
カナダに至っては、
投資移民ビザまで廃止してしまった。
これは文字通り一定額以上のカナダへの投資額を満たせば
ビザを付与するというもの。
富裕層の呼び込みに有効な手段で、
主に中国人がこの投資移民ビザを取得した。
結果、特にバンクーバーで顕著だったように
現地社会が大量の中国人を受け入れることになったのだが、
その効果とマイナス面を考慮した結果として
カナダ政府が投資移民ビザの廃止を決めた。
先進国に移住したければ、
お金さえあれば簡単とも限らない。
もちろん資産がなければ、なおさら難しくなる。
逆にフィリピンやマレーシアなら当面はビザなしでも暮らせるし、
ビザを取るのも比較的簡単。
たとえばフィリピンの場合は1年までは
観光ビザの延長という方法で暮らすことができる。
私も当初はこの方法でフィリピンに住み始めた。
それ以前にはマレーシアで暮らしていたので、
海外生活2番目の国がフィリピン。
移住後に永住権のクオータビザを取ることにしたが、
先進国に比べて大幅に資金が節約できる。
クオータービザなら5万ドルを海外から送金すれば取得可能。
このお金は手続き後にフィリピンから他の国の銀行に
戻すこともできる。
つまり、ビザのために不利な案件に投資する必要もないし、
あるいはタイのエリートカードのように払いきりでもない。
5万ドルを数ヶ月フィリピンで寝かせておくことにはなるが、
手続きが終わったらそのお金は自由になる。
これは裏技のような方法でも何でもなく、
フィリピン国内での消費や定期預金への預入が
義務付けられていないため、正当な方法。
マレーシアは90日まではノービザで滞在でき、
一度他の国に出国すれば次の90日が始まる。
この方法で一年は住める。
MM2Hという退職者ビザも
50歳未満なら1500万円、
50歳以上で900万円程度の金融資産があれば取れる。
ただし、基準額を引き上げる話も出ているので、
いつまでこの条件が続くかは分からない。
私が初めて海外移住をした時に手続きが簡単だったのは、
とりあえずビザなしでマレーシアへ行ったから。
結局、1年ほど住んでからMM2Hの申請をしたが、
取得できたのは暮らし始めてから2年が経ってから。
終わりの方はMM2Hの申請を証明する書類を見せないと
パスポートコントロールを通してもらえなくなった(苦笑)。
こうしてマレーシアの退職者ビザと
フィリピンの永住権を取得したが、
ニュージーランドやオーストラリアで
投資家ビザを取るよりもずっと格安で手続きも簡単だった。
こんな感じで、
ビザなしでとりあえず海外移住をスタートできる国もあるし、
私もこの2つの国に住んだ。
住み始めてからビザを申請するという方法を取れるのは
世界的に見ても例外と言える。
逆に言えば、
ビザを取るために資産の証明や
一定額の定期預金を移住先の国で用意し、
諸手続きをへてようやく日本から引っ越すのが通常。
かなり心が折れそうな方法だし、
また別の国に住むとなるとハードルがぐっと上がる。
それだけコストと労力をかけてビザを取るわけなので。
また、ヨーロッパには特殊な事情がある。
というのも、ヨーロッパの大部分の国が加盟している
シェンゲン協定によって、域内の人の行き来において
原則としてパスポートチェックがないため。
たとえばドイツとフランスの間の国境を超える際、
普通ならパスポートにスタンプを押される。
しかし、両国がシェンゲン協定に加盟しているため、
パスポートがチェックされることもなく簡単に行き来できる。
ということは、どこかの国でビザを取れば
ヨーロッパの大半の国(シェンゲン協定加盟国)なら
自由に移動できるどころか、滞在もできる。
たとえばオランダやドイツは
日本人の小規模事業者・個人事業主が
SOHOビザ等を取って移住しやすい国として知られる。
とりあえず、そこでビザを取っておいたらどうなるか?
特殊な例ではあるが、
このような事情を抱えているのがヨーロッパで、
他の地域とは少々違ったアプローチも可能となっている。
当初の予定では、
私は1年単位で転々としながら海外移住をする予定だった。
しかし、ビザの関係でそれが現実的ではなく、
あまりにデメリットが大きいと感じ始めた。
そのため、今後は定住するのではなく、
拠点を持たずに移動し続ける方法を取ろうかと検討している。
要するに自宅を世界のどこにも持たず、
ホテルを周って暮らすという方法。
一見すると無茶な感じはするが、
各国で1年滞在できる資格を確保するよりは
はるかに容易で現実的というのが調べて到達した結論。
他の方法がないかと調べてきたが、
海外移住者を受け入れる国としても
それなりのメリットが必要。
その最たるものはお金を持っている人を誘致して
自国に利益をもたらしてもらうというもの。
先程の投資移民ビザの話の通り、
カナダはすでにこの点についても厳しい姿勢を取り始めているが、
やはり資産家や、雇用を生む事業家を生みたいというのは
各国に共通する思惑ということになる。
シンガポールやオーストラリアにおいては、
国内で数千万から数億円の投資や起業をすれば
ビザが取れるという仕組みがあるぐらいなわけで。
こういうハードルの高い国も旅行者として訪れる分には
いともたやすく入国できる。
あとは期限内に次の国に移ればいいだけなので、
その方がはるかに楽。
海外移住(定住)にこだわるのではなく、
今後はそうしたスタイルに移行しようかと考えている。
ひとまず人気の高いマレーシアやフィリピンは経験したし、
当面は広く浅くでそれぞれの国を見てみようかと。
海外に移住するのは本当に難しいのか?
日本を出て海外に住むようになってから
「海外に移住したい」という話をよく聞くようになった。
同時に、
「英語が苦手で・・・」
「海外での部屋選びで失敗しないか不安」
「他の国での生活を想像できない」
「下見で何を確認したらいいか分からない」
「移住後の仕事やお金が問題」
等々の様々な不安や悩みも耳にする。
そこで、10年以上海外で暮らし、
4ヵ国に住んできた経験を凝縮した電子書籍、
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