2013年の3月にはフィリピンのマニラに移住して、それから一年をマカティの賃貸物件で過ごした。
その中でニュースとしてたびたび耳にしたのは、災害系の話。
例えばボホール島はマグニチュード7.2の大地震に襲われて、死者を185名も出すことになった。
まだ行方不明者が9名いるということなので、合わせると200名近い犠牲者を出してしまったことになる。
ボホール島のチョコレートヒルズという観光地も一部傾斜が崩れてしまったり、あるいはフィリピンの中でも最古の教会が倒壊したり、そういった被害も出ている。
その後はあまり間隔をあけず、セブ島に台風ヨランダが到来して、こちらはさらに被害が大きく、死者が6千名以上、行方不明者がいまだに1700名以上いるということなので、合計すると8000名近くになってしまう。
損壊した家屋は約114万戸ということになるので、いかに被害が甚大だったかうかがえる。
その一方で、マカティは安全で結局一年住んでもこれといって災害というものはまったくなかった。
一応台風がきたという話は聞いたものの、では実際に台風らしい状況はあったのかというとそんなことはまったくなかった。
その日も普通に外食に出かけられる程度に雨が降っているだけで、風もほとんど吹いていなかった。
地震も一度も感じたことがない。
ということで、フィリピン全体としてみると地震や台風の被害を受けた都市ではあったものの、2013年のマカティに関しては自然災害による被害はほぼ受けていない。
もっとも、マニラの中でも一部の地域に関しては大雨で浸水したといった話は聞くので、このへんは同じマニラの中でも地域差がかなり大きい。
浸水や冠水に関していうと、どうしても低くなっているところに水がたまるのは当然のことなので、大体毎年同じ場所に水がたまるようになっていて、そういったところは当然ながら地価が安く、マニラにおいてはあまり豊かでなはいエリアが水害に見舞われることは多い。
こういった負のニュース以外に、フィリピンにうれしいニュースがなかったかというと、フィリピン人では初となるミスワールドが誕生したのが2013年だった。
こちらはインドネシアのバリ島で最終審査が行なわれたということで、そのなかで23歳のメガンヤングさんがフィリピン人として初の頂点に立ったということ。
さらにいうと、フィリピンの中では国民的英雄となっているマニーパッキャオがボクシングの世界に復帰したのも2013年。
彼はボクシング史上二人目となる6階級制覇を成し遂げたチャンピオン。
フィリピンではすでに伝説的な英雄となっていて、熱狂的な人気を誇っている。
彼の復帰戦はマカオで行なわれて、見事相手のブランドン・リオスに判定勝ちで勝利を収めている。
パッキャオの勝利は台風の被害にあった後のフィリピンに大いに希望と感動をもたらした。