
マレーシアに住んでいる時には、年越し蕎麦を食べたことがなかった。
Ishin Japanese DiningやNobu、笹川等様々な和食レストランはあったし、蕎麦を出す店が無かったわけではないのだが、あえて食べようという気持ちにならなかった。
というよりも、日本にいるときであっても一人暮らしを始めてから年越し蕎麦を食べたことは無いし、そもそも私は夜食の習慣がないので、夕食を食べてから何かを食べること自体が1年を通して何回かしかない。
まして蕎麦のような主食をわざわざ夕食後に食べようという発想が全くなく、これまで食べようと思ったことすら実家にいる時以外はなかった。
にも関わらず、今年はあえてマニラで年越し蕎麦を食べようと思っているのは、恐らくお餅やお雑煮があることを知ったため、そこら辺のイメージに引っ張られたらしい。
別に年越し蕎麦といっても、NHKの紅白歌合戦を見ながら夜中に食べようという訳でも無くて、昼食か夕食にでも食べればいいと思っている。
ちなみに蕎麦はかなりいろいろな効用がある健康食らしく、低カロリーでありながら栄養が豊富で美容効果まであるらしい。
どのような効果があるかと言えば、二日酔いの予防や疲労回復といったこともあり、含んでいるたんぱく質はバランスが良く、さらにリジンやトリプトファン、エチオニンなどのアミノ酸が多い事も知られている。
他にカルシウムや鉄、マグネシウム等のミネラルも豊富に含んでいて、植物繊維やビタミンまで含んでいる。
そういえば、東洋医学の医師が米や小麦粉といった主食を食べ過ぎるのは良くないという話をしていたのに対し、何故か蕎麦だけは別の扱いをしていた。
その医師が言うには、蕎麦は食べても大丈夫なので、むしろ毎食ご飯ばかり食べているよりは、出来るだけ積極的に蕎麦を食べることを推奨していた。
こういったところを見ても、蕎麦は主食の中でも別格らしい。
胃の働きを活発にしたり、脳梗塞や糖尿病を改善する効果もあるらしいので、かなり体にはプラスになるということ。
もっとも食べ過ぎるとアレルギーになることもあるので、程々にしておかないと大きなマイナスが生じる可能性もある。
幸いなことに、蕎麦に関しては海外で食べてもハズレではないことが多い。
ラーメンの場合には麺が伸び過ぎているとか、スープが全然出汁をとっていなくて味付けが雑とか、日本人としては全く美味しく食べられないクオリティのものが多いのに対し、蕎麦はそこまで大きく外しているものを見たことがない。
むしろ日本風の店構えをして、しっかりとこだわって作っている店があるぐらいで、海外で美味しく食べることが出来る日本食の一つ。
そういった意味で、海外在住者にとっても大切な日本の味となっている。
ということで、今年は大みそかの12月31日には、何年かぶりに年越し蕎麦を食べてみようと今から計画している。