フィリピン移住に失敗する典型例をマニラ在住者として語る

セブの海

どうしても海外生活に失敗する人はいる。

マレーシアに住んだ時もそれは感じたし、
フィリピンに移住しても同じ思いがある。

特にフィリピンの場合には色々と落とし穴があるので、
人によっては合わないと感じることがあるかもしれない。

ただ、そのリスクを知っていれば、
部屋選び等でリスクを回避できることもある。

失敗の理由について代表的なものを見てみよう。

フィリピンは場所によって別世界

マカティのグリーンベルト

私が移住後に住んでいるマカティ(マニラ内の街)は、
フィリピンの中でも一番のオフィス街。

外国人が安心して住めるように治安も良くなっている。

たとえば、こうした地域を下見の時に訪れ、
移住してから家賃の安い地域に住んだらどうなるか?

マカティではなくても、
フォートボニファシオを中心に

マカティの隣のグローバルシティもきれいに整備されている。

こちらはオフィス街というよりは
住宅地と商業エリアとしての位置づけ。

マカティやグローバルシティを前提にしつつ、
もっと所得水準の低い人が住むエリアで部屋を借りたら?

そこはまったく別の国のようになる。

たとえば、歩いている人の服装もぜんぜん違う。

マカティなら小ぎれいな格好の人が多いが、
場所によっては明らかに豊かには見えない人しかいないことも。

私もマラテ・エルミタ地区のホテルに泊まった時には
フィリピンに移住して失敗だったかもしれないと思った。

この地域はマニラの中でも治安が悪いのだが、
事前情報がなかった当時でも身の危険を感じた。

何も知らずにこうした地域に住んでしまうと、
それは後悔することになるだろう。

物価への過剰な期待

フィリピン料理
物価が安いからフィリピンへ移住してくる人もいるし、
月に10万円以下で暮らすこともたしかに可能。

しかし、それは住む場所を選ぶ。

マカティで普通のレストランに行く生活なら
月に10万円の生活費では到底無理。

15万円でもあまり余裕はないだろう。

外国人向けの物件でないと治安の面で不安だが、
あまりいいところに住むと家賃が高いだけではなく、
周囲のレストランも高い。

私の住んでいるところだと、
近くに普通のスーパーもない。

高級スーパーしかないので、
普段の買い物もそれなりに割高になる。

部屋選びに失敗すると、
生活コストは安くはなくなる。

これはフィリピンの物価が高いということではなく、
フィリピンの中で良い暮らしをすることになるから。

現地の人は時給100円で働いていたりするが、
それと同じ生活を日本人がするのは難しい。

これを前提にしていないと移住に失敗する。

物価の安さを理由にするなら、
治安との兼ね合いも考えた部屋選びが必要になる。

特にマニラは安全なエリアと
危険な場所の差が大きい街。

安全をお金で買う部分もあるので、
平和なのが当たり前とは思わないほうが妥当。

セブやダバオだと、マニラに比べると治安面の地域差は小さい。

人が思うように動かない

移民局の窓口
フィリピン人は東南アジアの中では比較的よく働く。

とは言え、日本のようなサービス水準にはない。

愛想のいい人が多いので勘違いしてしまうこともあるが、
サービス全般のレベルが高いわけではない。

注文したミネラルウォーターが時間通りに来ないとか、
翌日になっても到着しないとか、
そんなことはよくある。

そもそも事務作業を正確に遂行する能力は
アジアの中でも低い部類に入る気がしている。

これは正確さが特に求められる銀行においても言える傾向。

まして他の店においては
問題なく予告通りのサービスが受けられるとは、
思わないようになっていった。

マニラで暮らす期間が長くなるほどに
その傾向は強まっている。

安い分だけサービスの質も低いことを承知しておかないと、
ストレスが溜まって仕方ないがない。

費用対効果で言えばいいのだが、
日本レベルを当然の基準において移住してくると
フィリピンでの生活は低い。

この辺の要求は下げていく必要がある。

ここまで共通で言えるのは、
フィリピンはどの地域に住むかというのが重要ということ。

それによって生活費も変わるし、
提供されているサービスの質も違う。

当然、外国人向けサービスは質も値段も高い。

フィリピン人向けなら価格は安いが
内容に問題があるかも知れない。

どのような目的で移住するのか、
予算も見ながらその辺を考えておかないと
失敗することになるだろう。


女性関係の失敗

日本人の(主に中高年の)男性がフィリピンで痛い目を見やすいのは
やはり女性関係のトラブルだろう。

フィリピンは世界中でもっとも困窮邦人が多い国。

困窮邦人というのは、
海外移住後、経済的な意味で生活が成り立たなくなり、
帰国しようにも帰りの旅費もなくなった人を指す。

この困窮邦人の過半数をフィリピンが占めている。

正確な統計はないが、
耳に入る情報から判断する限り、
基本的に女性問題が原因。

典型的なのは、
フィリピンに移住後、貢ぎすぎてしまうパターンと、
フィリピン人女性やその家族に騙し取られて失敗するパターン。

後者の場合には、結婚後の場合もある。

フィリピンは法律上、
外国人が土地を購入することができない。
(区分所有の場合は別)

そのため、日本人が移住しても
現地で土地や戸建て住宅は買えないので、
代わりに現地人の彼女または奥さん名義で購入し、
一緒に住む約束をする場合がある。

とは言え、お金を出したところで
登記の名義人になっているわけでもないし、
家を追い出されたらそれまで。

フィリピンは家族・親族の結びつきが強く、
お金を持っている人に平気でたかる人も少なくない。


こうして資産を失い、
経済的な問題を抱えてしまう人がいるし、
困窮邦人は極端な例にしても、
それなりの失敗をして日本に帰国する人は
より多数にのぼるだろう。


海外に移住するのは本当に難しいのか?


日本を出て海外に住むようになってから
「海外に移住したい」という話をよく聞くようになった。

同時に、

「英語が苦手で・・・」

「海外での部屋選びで失敗しないか不安」

「他の国での生活を想像できない」

「下見で何を確認したらいいか分からない」

「移住後の仕事やお金が問題」

等々の様々な不安や悩みも耳にする。

そこで、10年以上海外で暮らし、
4ヵ国に住んできた経験を凝縮した電子書籍、
『「いつか海外に住みたい」を手の届く現実にするための本』
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