遺伝による能力の限界は思っている以上に大きい


努力できるかどうかは遺伝子によって決められている。人柄でも環境でもなく、生まれる前から才能があるかどうかに決められている。

小学生の子供が教師に向かって口にしたら、長々と説教された上に親にまで連絡が行きそうな話だが、科学的にはこのような話が現実だと言われている。


日本人は努力を美化する風潮にあるし、ある程度才能がなくても頑張ればどうにかなると思っている節がある。

しかしながら双子の研究をしていくと、どのように遺伝が能力に関係しているのかということがわかるようになる。

というのも、一卵性双生児と二卵性の双子を比べれば、DNAがどれだけ彼らの能力や知性、更に言えば性格に影響を及ぼすかということは、その違いから割り出すことが出来る。

一卵性双生児であれば遺伝子というのは全くの同一で、逆に二卵性であれば通常の兄弟、姉妹と同じようにDNAは当然一致しない。

こういった差分を取ることによって、遺伝子が私たちに及ぼしている影響というのを窺い知ることが出来る。

こういった研究によると、一部の能力というのは著しくDNAの影響を受けているということがわかる。

例えば音程というのは、80%程度は遺伝によって育まれるもので環境要因、つまり努力であるとか、どういった教育を受けるかとかそういったことは20%程度しか影響しない。

更に言うと、音楽の才能というのはもっと顕著で約92%が遺伝によって決まるとすら言われている。

仮に才能がない人が音楽家になろうと思ったら、もはや絶望的ということに・・・。


同じ芸術分野においても、美術の場合は随分とこの比率は下がって、約56%。

執筆になると83%が遺伝の影響を受けるとされる。

他にも数学やスポーツの業界においては80%以上がDNAによって決まってくるし、病気に目を向けると統合失調症になりやすいかどうかというのも、80%以上は遺伝の要因によって決まってくる。

こうして見てみると、努力をすれば報われるというのは如何に幻想であるのかがよく分かる。

最初から才能のない人がいくら音楽の業界で頑張ったところで、その世界で花を開く可能性は限りなく低い。

もちろん音楽の王道に行くのではなくて、もっと奇抜な方向に移っていくとか、もしくは他の要素を組み合わせれば成功出来る可能性はある。

逆に王道のクラシックの世界でやっていくことは才能がない人には難しい。

新ジャンルを開発することによって生き残るとか、あるいは奇抜なパフォーマンスによって独自の世界観を生み出し、そのことによってファンを魅了するとか。

もしくは音楽をライブ等で聞かせるだけではなくて、他のジャンルと組み合わせて、そもそも音楽を使用するシチュエーションを新しく定義し直すとか、そういったことによって上手くいく可能性というのは秘めているので、そもそも音楽にかかわること自体が間違っているという訳ではない。

しかしながら、才能がなければ食っていけないような競争の激しい市場に参入するのであれば、自分の遺伝子がそもそもそちらの方向に適しているのかどうか、ということを問われることになる。

実際、陸上の選手等であれば努力の限界を自分で見抜いたうえで、もはやもう筋肉の質が違うとかそういったことで壁に当たることもある。

逆に言うと努力したことがない人の場合は、頑張ればどうにかなるだろうと気やすく考えているので、才能なんて大したことがないとか、頑張ればそれによって報われるとかそういった見当はずれなことを臆面もなく口にすることが出来るようになる。

しかしながら、本当に何かを追及したことのある人の方が、才能による限界というのがあることを知っているのではないかと思う。


しかも、その努力できるかどうかも遺伝子によって規定されている。根性論を持ち出したところで、生まれ持った能力として頑張れない人がいることになる。

才能のなさを努力でカバーするのは少年漫画の王道ストーリーだが、実は努力も遺伝子による才能だったという身も蓋もない話。NARUTOのロック・リーは忍術は使えないが、その分努力の天才だと師匠のマイトガイから讃えられていたが、実際に彼は才能に恵まれた天才だったことになる。


逆に考えると、頑張ろうとしても頑張れない人がいることになり、その場合にはあきらめるしかないことに。

社員を採用する側なら、仕事の適性だけではなく、努力できるかどうかも遺伝子で規定されていることを前提に考えないといけない。人並みに頑張ればやり手になれそうでも、その人並みに頑張れるかどうかも才能なのだから。


ちなみに付け加えておくと、性格に関しては遺伝によって受ける影響というのはだいたい30%から50%程度のことが多いので、半分からもう少しの部分は環境要因によって決まってくる。

したがって各種の能力に比べると、DNAの影響というのはそこまで大きいわけではない。



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執筆者、伊田武蔵
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