北欧・スウェーデンへの移住を現実的に考えてみた

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マルメのレストラン
北欧の中でも美しい国の一つがスウェーデンで、
移住してみたいという率直な気持ちが昔からあった。

あわよくば永住権や、
それに近い性質のビザも取得したいと。


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現実的にスウェーデン暮らしを考えると

興味がある一方で、
なにしろ北欧なので冬の寒さは厳しく、
一年中住むということになると
冬の間の生活がなかなか厳しいものになることが予測される。

たとえば、年間の平均気温の推移を見てみると、
もっとも寒い2月の時期に
ストックホルムでは最低気温が-5.3度、
ヨーテボリは-1.9度、
マルメは-3度となっている。

これは1ヶ月の平均なので、
寒波が来たりした時期はさらに冷え込む。

ちなみに、ストックホルムの
2月の最高気温の平均は-0.6度なので、
平均的な日なら一日中零下の気温で生活することになる。

さすが北欧の冬。

私は日本にいる時も
関東地方よりも北に住んだことがないし、
その後はマレーシアとかフィリピンとか、
そういった赤道の近くの国に住んでいたので、
そもそも北海道のような
厳寒の冬の暮らしという概念自体がない。

去年は久しぶりに
気温5度のカナダとかアメリカとか、
秋のプラハとか、そういった場所に行ったので
寒いという感覚はかなり戻ってきたが、
それでも真冬の北欧に比べたら
まだまだ甘いと言わざるを得ない。

そして、気温5度のオタワであっても
凍死するのではないかと思うほどだったので、
真冬のスウェーデンに対応できる自信がいまいちない。

しかも北欧の冬といえば、
日照時間が短くて気分がふさぎこむことで有名。

うつ病の発症率が高く、
それを防ぐためにビタミンDのサプリを
冬の間は服用する人が北欧では少なくないと聞く。

たしかに朝起きた時に、
カーテンを開けても外が真っ暗なのは気が滅入る。

まして、一日の大半が暗いとなると・・・。


と言っても、実際問題として、
そんな寒い場所にも人間は住んでいるわけだし、
私も以前は東京の寒さに
耐えることができていたわけなので、
住んで生活できないことはないはず。

そう考えてみると、
例えばストックホルムに移住をするとか、
あるいは別に首都に住む必要はないわけなので
デンマークの近くにあるヘルシンポリに住んで
自由に国境を越えながら生活をするとか、
マルメやヨーテポリのようなエリアに住むとか、
選択肢は様々広がっている。

少なくとも、
冬限定で営業している
氷のホテルに住むようなことはあり得ないし、
そう考えると、有力な選択肢が
ユッカスヤルビのような町ではないことは確かにしても、
ストックホルム以外の選択肢も
なかなか魅力的なものが多い。


寒さ以外にも壁が

ストックホルムの交差点
スウェーデン移住をするために
絶対にクリアしなければいけない壁として
ビザの問題がある。

これはヨーロッパであるとか、
その他の先進国に住みたいとなれば、
必ず立ちはだかってくる高く厚い壁。

現状、スウェーデンや
その他の北欧に暮らしている日本人の多くの場合は、
就労ビザであったり、
あるいは配偶者ビザを取得していることが多い模様。

つまり、現地で適法に働く許可を得るか、
もしくは向こうの人と結婚することによって、
住む権利を確保するという二つのパターン。

あとは留学というパターンもあるが、
これらのどれにも当てはまらないということになると、
話は一気に厄介になる。

私の場合は自分でビジネスを行っているので、
雇用されて働くのは選択肢としてあり得ない。

確かにスウェーデンに移住をしたいが、
サラリーマンに戻ってまで
住む場所を変えようと思ったことは一度もないし、
今後もそういった気持ちは毛頭ない。

こうなってくるとかなり厄介で、
さらに言うとスウェーデンで起業をするわけではないので、
経営者としてビザを取ることもできない。

かといって、
住みたいというだけの理由で
結婚相手を探すわけにもいかず、
当然ながら配偶者ビザとも
縁がいないという前提で考える必要がある。

こうなってくると、
涙を飲みながらスウェーデン移住を
断念せざるを得ないというのが、
今現在の結論。


ただし、永住権の条件はゆるめ

夏のストックホルム
スウェーデンの永住権を取得する条件として、
就労用の滞在許可証等を取得して
合法的に4年以上住む必要がある。

この部分の難易度は低め。

何年住んでも永住権が得られないのは普通のことだし、
香港の場合だと期間は7年。

それに比べると、
半分程度の期間で永住権を取得できる機会が訪れることになる。

もちろんビザの制度は今後も変わっていくし、
もしかしたらスウェーデンに住めるチャンスが出てくるかもしれない。

さらに言うと、
丸々一年間通しで住むことはできないとしても、
移住という形ではなくて、
ショートステイという形で滞在をするのも選択肢としてはあり。

例えば、90日の間であれば
ノービザで滞在することができるわけなので、
気候のいい間にスウェーデンに行って、
移住ではなくちょっとしたショートステイぐらいの感じで
楽しむのもありではないかと思う。

もっとも、物価が非常に高い国なので、
ここでのんびりするのか、
それとも東欧でのんびりしておいて
北欧は足早に観光を済ませるような形にするのか、
こういったことも選択肢として色々と広がっていく。

ただでさえストックホルムを中心に
スウェーデンは物価が高く、
生活費も相応にかかる。

その分現地のスウェーデン人は
社会福祉が充実しているが、
短期の滞在者としては受けられる恩恵に対して
コストがかかりすぎるのも事実。

スウェーデン以外にも、
フィンランドやノルウェー、デンマーク等の
周りの国々にも興味があるので、
スウェーデン一国で90日を使い切るのは、
なかなか難しい。

友人の一人からも
北欧に一緒に行こうという話をもらっているので、
もしかするとそのタイミングで
一度相手に合わせるような感じで、
スウェーデンやその他の北欧の国を訪れ、
その感触を見た上で
今後の方針を考えていくかもしれない。

何にしても、
ビザなしで滞在するということになれば、
スウェーデン一つの問題ではなくて、
ヨーロッパ各国に影響するシェンゲン協定の問題もあるので、
そこら辺も総合的に考えながら対応していくことになる。


ビザの抜け道


スウェーデンがシェンゲン圏であるということは、
他のシェンゲン圏の国でビザを取っておいて、
スウェーデンに移住する手もある。

何しろ国境でのパスポートコントロールがないわけなので、
実質的に住むことが可能。

たとえばSOHOビザがゆるいベルリンにて
ドイツのビザを取得し、
ストックホルムに住むという
不思議なことがシェンゲン圏だと可能。

あるいはハンガリーやスペインで
投資ビザや投資永住権を取得する選択肢もある。

ただし、この方法を念頭に置くのであれば、
生活費の高い北欧に移住するには
それ相応の理由が必要になる。

大きなメリットがないのなら、
東欧やその他の物価の安い国のほうが
同じ金額でゆとりのある暮らしができるわけなので。

そう考えると、この方法を取るなら
スウェーデンに移住するより、
近場の東欧で普段は物価のやすさを享受しつつ、
たまにスカンジナビア航空なり
LCCのウィズエアーやエア・バルティックや
ユーロウイング等を使うなりして
北欧に遊びに行くほうが、
質の高い暮らしができる気がする。

スウェーデンも含めた北欧は
世界的に見ても手厚い福祉を始めとした
社会実験の場として機能しているので、
そういった場所で暮らすのも魅力はあるが、
一方で繰り返しの滞在ということでも十分な気もする。

どうにかスウェーデンで永住権を取って、
高度な福祉の恩恵にタダ乗りしたいわけでもないので、
住むという選択肢に固執する必要もないのかと。


スウェーデン移住のメリット・デメリットをまとめると


まずはメリットから。

本格的に腰を据えて住むのであれば、
世界有数の福祉国家としての恩恵に預かれる。

医療や学費はビザによっては無料。

また、社会制度の面でも最先端の国の1つなので、
未来のモデルの1つを間近で体感できるメリットもある。


自然が豊かな国なので、
気候の良い時期には
ハイキングやキャンプ、釣り、
トレイルランを楽しむこともできる。

森林率は約70%となっており、
自然に親しむ環境には事欠かない。

特に夏場は日が長く、
夜11時を過ぎても日が沈まない。


スウェーデンは家の気密性が高く、
冬でも暖かいだけではなくて防音性能も高い。

これは先日真逆の環境にあるベトナムで
騒音にうんざりした後の身としては魅力的に映る。

隣の音が気にならない家の作りなのは
部屋による当たり外れが少なくて嬉しい。


首都、ストックホルムを含めて
治安が良いというのも移住条件としては心強い。

ヨーロッパの中でもイギリスやフランスは
徐々に治安が悪化し、スラム化したエリアも増えている印象。

安心して住める国なのは
住環境を考える上で重要な要素となる。


他にも、スウェーデンにはIKEA、Volvo、H&M等
世界的な企業もいくつかあり、
雑貨でも有名。

いわゆる北欧デザインはセンスの良さと
素朴で華美になりすぎない魅力がある。


こうしたメリットがある一方、
スウェーデンに移住するデメリットとしては、
まず冬の寒さと明るい時間の短さがある。

そして、物価の高さ。

このあたりは条件が悪い。

住み始めてから後悔する可能性も十分あり、
数ヶ月程度のロングステイならともかく、
数年単位で住むなら冬にある程度の期間を
スウェーデンか近隣のノルウェー、フィンランド等で
過ごす経験をした方が準備として万全かもしれない。


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