![グラーツの広場](https://ijuusya.com/tyIMG_3714.jpg)
ヨーロッパの中でオーストリアの物価はどのくらいの水準か?
一般的なイメージとしては、
ドイツよりは安いが東欧よりは高いというところ。
しかし、現地を訪れて感じたのは
意外にその予測が外れているということ。
今回調査対象となったのは、首都ウィーンを始め、
グラーツ、インスブルック、ザルツブルクといった主要都市、
そしてザルツカンマーグート地方のバートイシュルとハルシュタット。
全6都市が対象となった。
例によって今後の移住の可能性も旅の中で探るため、
物価についても暮らすことを念頭に置いた部分と、
純粋に旅行者としての感想の両方がある。
スーパーに行ってみると
![ウィーンのMELKUR](https://ijuusya.com/tyIMG_3913.jpg)
まずは、オーストリアの主要スーパーを周って
現地で調べてみた平均的な商品の価格について。
なお、今回の調査対象となったスーパーは、
現地で大手として名を成しているところ。
具体的にはSPARやBILLA、LIDL、MELKUR。
スーパーについては、
ウィーンの他にインスブルックやグラーツ、
ザルツブルクでリサーチをしてきた。
ハルシュタットは小さな町で、
湖畔を訪れる観光客目当ての商売になっており、
商品も観光地価格。
たとえば、SPARの系列店も中心部のマルクト広場近くで見たが、
水やビールは3ユーロと通常の店とは明らかに異なる価格帯だった。
そのため、参考にならないので割愛している。
以下はあくまで一般的なスーパーの物価の目安。
オレンジ→キロ1.99ユーロ
イチゴ→キロ3.99ユーロ
りんご→キロ2.49ユーロ
トマト→キロ1.99ユーロ
サンドイッチ→1.99ユーロ
コカ・コーラ→330mlで1.09ユーロ
ピクルス→1.99ユーロ
ケロッグのシリアル→3.29ユーロ
1.5リットルのミネラルウォーター→0.25ユーロから
グレージプジュース→2.39ユーロ
マンゴージュース→2.59ユーロ
レッドブル→1.39ユーロ
スパークリングワイン→2.49ユーロから
赤ワイン→2.79ユーロから
パン→0.15ユーロから
クロワッサン→0.49ユーロ
チョコデニッシュ→0.59ユーロ
HEINZのケチャップ→3.49ユーロ
250グラムのチョコボール→1.95ユーロ
100グラムの板チョコ→0.79ユーロ
アイス→1.3ユーロから
![ウィーンのBILLAのりんご](https://ijuusya.com/tyIMG_1167.jpg)
![グラーツのSPARのトマト](https://ijuusya.com/tyIMG_1168.jpg)
![ザルツブルクのLIDLのサンドイッチ](https://ijuusya.com/tyIMG_1204.jpg)
![インスブルックのスーパーのピクルス](https://ijuusya.com/tyIMG_1208.jpg)
![ウィーンで見かけたスパークリングワイン売り場](https://ijuusya.com/tyIMG_1214.jpg)
![バートイシュルのMELKURのパン売り場](https://ijuusya.com/tyIMG_1217.jpg)
![グラーブにあるBILLAのアイス売り場](https://ijuusya.com/tyIMG_1223.jpg)
ヨーロッパの一般的な傾向に違わず、
食料品は軽減税率の影響もあって安い。
これはワインについても言えること。
今回のオーストリアの旅は
ドイツを訪れてからとなった。
結果、ドイツと大きく物価が変わらない印象を受ける結果に。
レストランの価格
![ウィーンで食べた鶏肉料理](https://ijuusya.com/tyIMG_8976.jpg)
旅行者としても生活者としても、
レストランの価格は生活費に大きく関わってくる。
東南アジアで暮らすようになってから
自炊する気は完全に失ってしまったので、
仮にインスブルックやウィーン、グラーツで暮らすことになっても
その姿勢は変わりそうにない。
では、オーストリアの一般的なレストランの価格はどの程度なのか?
たとえばウィンナーシュニッツェルとサラダを食べた場合、
観光地に当たる各旧市街だと14ユーロ程度から。
肉料理+野菜の付け合せだとこれぐらいから。
飲み物代は別途となり、ビールで2.5ユーロから。
これはドイツと変わらないぐらい。
意外にオーストリアの物価はドイツに近づいている。
特にウィーンのように観光客が日々多数訪れる大都市では。
元々の歴史の経緯を紐解いても、
ミュンヘンのような南ドイツとの結びつきが強く、
南部のバイエルンはベルリンよりもウィーンの方が
文化的に近しいと言われるほど。
物価についても、
かなり近い性質を持っていることが判明した。
地元密着型の店については、
今回の旅ではいまいちよくわからなかった。
グラーツの中央駅近くには
ウィンナーシュニッツェルや鶏肉のグリルが
5.5ユーロというレストランがあったのだが、
価格が安すぎて逆に不安を感じた。
![ウィンナーシュニッツェル](https://ijuusya.com/tyIMG_4107.jpg)
他に同価格帯の店も見つからず、
なぜその店がそこまで安かったのかは不明。
なお、ドナーケバブだと
3.5ユーロから4ユーロぐらいのことが多く、
グラーツはザルツブルクやウィーンよりも
0.5ユーロから1ユーロ安いことが多かった。
カフェでケーキを食べると、
だいたい3ユーロから。
スイーツ大国とされる国だけあって、
ケーキは美味しい。
初めてウィーンを訪れた時の感動が甦る。
なお、有名なカフェ・ザッハーのザッハートルテは
グラーツの店舗で5.3ユーロ。
![ザッハートルテ](https://ijuusya.com/tyIMG_3836.jpg)
ウィーンやザルツブルクにも店があるが、
こちらが同価格かは分からない。
街中のジェラットリアは1.3ユーロからが多かった。
![ジェラート](https://ijuusya.com/tyIMG_3792.jpg)
インスブルックに入った時にはまだ寒く、
ジェラートを食べながら歩く人はほとんどいなかったが、
気温が上がると共に見かける頻度が増え、
私自身もグラーツでは何度か食べた。
ワイルドチェリーやレモン等の味を食べたが、
どれも外れはなかった。
観光にかかるコスト
![ウィーン旅行](https://ijuusya.com/tyIMG_1450.jpg)
オーストリアを旅行する時、
特にインスブルックとザルツブルクの場合には
少々変わった特徴がある。
インスブルックカードとザルツブルクカードが発行されており、
これを買うと市内交通と多くの博物館等の入場料が無料になる。
24時間だとインスブルックカードは33ユーロ、
ザルツブルクカードはハイシーズンで27ユーロとなっている。
なお、48時間や72時間のカードもあり、
それぞれインスブルックカードの
48時間は41ユーロ、72時間は47ユーロ、
ザルツブルクカードは48時間で36ユーロ、
72時間で42ユーロとなっている。
インスブルックからザルツブルクへの移動は
鉄道で14ユーロだった。
国内移動は陸路を使うと安いし、
主要都市は鉄道やバスで結ばれていて不便はない。
直前での購入でもさしつかえないため、
このあたりは便利なところだった。
ホテル代を見ると、ウィーンの5つ星ホテル、
DO & CO Hotel Viennaが33,138円、
4つ星ホテルのNovum Hotel Prinz Eugen Wienが9,799円。
ザルツブルクの5つ星ホテル、
Hotel Sacher Salzburgが51,691円、
4つ星のWolf-Dietrich Altstadthotel & Residenzが16,062円。
オーストリアのホテルの場合、
サウナが付いていることも多かった。
日本と違って男女共用であることが一般的で
水着の着用が必要なので、
サウナを利用する場合には
持参する必要がある。
近隣の国への移動費は安く、
たとえばウィーンからベルリンへは
LCCのイージージェットを使って4,000円代で飛べることもある。
ドイツやスロベニアと比べると
![ミュンヘンの教会](https://ijuusya.com/tyIMG_0789.jpg)
オーストリアの物価はドイツより安く、
スロベニアよりは大幅に高いというのが当初の予想。
しかし、実際はその差が近づいている印象。
ミュンヘンからインスブルックに移動しても、
言語も通貨も変わらず、物の価格帯も同じぐらいだった。
国内で移動したのか、
他の国に来たのかピンとこないほど。
グラーツからスロベニアの首都、リュブリャナに来ても同じ。
レストランの金額が10%ぐらい下がった気がしないでもないが、
ほぼ同じというくくりで問題ない程度の僅差。
このあたりの陸続きの国は
シェンゲン協定によって移動が自由になり、
パスポートの提示すら必要なくなったこともあり、
どんどん物価の差が解消されている感じがした。
しかも通貨まで同一なので、
なおさら障壁となるものがないのだろう。
こと外国人旅行者に関係する範囲においては、
各国の経済力による生活費の違いが
どんどん狭まっている印象を受ける。
ドイツもオーストリアもスロベニアも
使っている通貨はユーロなこともあり、
同じ基準で比較することでその印象はますます強まった。
一方、依然としてスイスとの物価の差は大きく、
ドイツやオーストリアとは一線を画している。
実際、スイスの住民が
週末にドイツやオーストリアへやって来て
食料品等をまとめ買いしていくのは定番の行動。
まだまだ国境による価格差は存在するが、
その一因はスイスが独自通貨のスイスフランを
維持していることが挙げられる。
スイス連邦統計局によると
フルタイムで働くスイス人の平均月収が
約70万円とのことだが、
しっかり生活費にも反映されている。
となれば、
平日はスイスで働き、
週末は物価の安い近隣諸国で過ごすのは
合理的な選択となるだろう。
海外に移住するのは本当に難しいのか?
![](https://ijuusya.com/wp-content/uploads/m12_142017.jpg)
日本を出て海外に住むようになってから
「海外に移住したい」という話をよく聞くようになった。
同時に、
「英語が苦手で・・・」
「海外での部屋選びで失敗しないか不安」
「他の国での生活を想像できない」
「下見で何を確認したらいいか分からない」
「移住後の仕事やお金が問題」
等々の様々な不安や悩みも耳にする。
そこで、10年以上海外で暮らし、
4ヵ国に住んできた経験を凝縮した電子書籍、
『「いつか海外に住みたい」を手の届く現実にするための本』
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![](https://ijuusya.com/immigrate-book.jpg)
電子書籍の目次等も掲載しているので、
プレゼントページへどうぞ。
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