海外移住の難易度は上がるのか?下がるのか?

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海外移住について2024年11月現在の状況、
そして今後の展望を大局的に見ると、
難易度を上げる要素と下げる要素が
それぞれ存在している。

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ビザの面ではハードルがやや上がる傾向

2020年から複数の国でビザ制度の変更が目立っている。

新型コロナの影響で一時的に新規受付を停止したビザが
数多くあっただけではなく、
今後の新規取得の要件を厳しくした例も複数ある。

たとえばマレーシアのリタイアメントビザ、MM2H。

こちらは私も取得済みのビザ。


申請者が35歳~49歳の場合を例に取ると、
要求される条件は以下の通り。

・金融資産
変更前:50万リンギット(約1,250万円)
変更後:150万リンギット以上(約3,750万円)

・マレーシアの銀行に入れる定期預金額
変更前:30万リンギット(約750万円)
変更後:100万リンギット(約2,500万円)

・月収
変更前:1万リンギット(約25万円)
変更後:4万リンギット(約100万円)


上記の条件を比べてみると分かる通り、
条件が以前の3〜4倍に厳しくなった。

さらに35歳~49歳の場合、
年間90日以上のマレーシア滞在が新たに条件に加わったため、
将来のためにとりあえずビザだけ取っておくわけにもいかなくなった。

他にも有効期限が10年から5年に短縮されている。

こうしてマレーシアへの移住のハードルは
大きく上がったと言わざるを得ない。


マレーシアの外国人誘致は中国人とイスラム教徒の
富裕層だけを相手にしても成り立つため、
いつビザのハードルが上がってもおかしくないと
以前から指摘してきたが、
残念ながら実現してしまった。

中国人からすると、
英語やマレー語が話せなくても
中国系住民が多いおかげで中国語だけで暮らせるのがマレーシア。

富裕層の中でも
語学力に不安が残る人にとって条件が良い。


イスラム教徒にとっては
同じイスラム教の国の中で気候が穏やかな国として
マレーシアは見られている。

気温が40度を超えることもある中東に比べれば、
最高気温が30度ちょっとのマレーシアは
避暑地になるので。


MM2Hはかなり極端な例だが、
他にも条件を厳格化したビザがある。

たとえば、2021年に
年齢条件が35歳以上から50歳以上に引き上げられた
フィリピンのリタイアメントビザ、SRRV。

あるいは2023年に
取得に必要な金額が1.5倍以上になった
タイランドプリビレッジ(旧タイランドエリート)。


2020年以前にさかのぼっても、
カナダの投資移民制度の廃止のような例もある。

ただし、この数年は従来型のビザの条件厳格化が
目立っている印象がある。


一方で明るい話として
デジタルノマドビザを出す国が増えている。

ただし、国によってはフリーランスや経営者は対象ではなく、
特定の企業に雇用されて給料を得ている必要がある等、
条件がまちまち。

今後の運用として
どの程度の信頼度が確保されるのか、
制度が継続するのか気になるところ。


テクノロジーが海外生活を容易に

ビザの傾向として移住の難易度がやや上がる一方で、
テクノロジーの進化で海外生活のハードルは
この10年で見ても大きく下がった。

たとえばairbnb、grab、DeepL翻訳等。


私が住んでいた当時のマレーシアのタクシー事情は劣悪で、
ドライバーがありもしない追加料金を
上乗せしようとするのは日常茶飯事だった。

それを断ると、
大声を上げたり、助手席を叩いて脅してくるのも
残念ながら珍しいことではなかった。

grabはUberのような配車サービスだが、
利用者からの評価がアプリ上で表示されるため、
かつてのように法外な料金をふっかけたり
暴力的な言動を取るドライバーは大幅に減った。

以前のようにトラブルを覚悟で
タクシーに乗らなければいけない状況が改善されたのは、
安全面でもストレスの面でも望ましい。



語学力に自信がない人にとっては、
Google翻訳やDeepL翻訳の精度が上がり、
10年前に比べても明らかに暮らしやすい環境になっている。

私が海外に出た2011年当時は、
Google翻訳と言えば意味不明な訳が出てくるのが当然で、
なんとか意味を推測しようとしなければいけなかった。

それなら頑張って英文を読んだほうが早かったこともしばしば。


しかし、今ではそれなりに意味の通じる翻訳をしてくれる。

Google翻訳でよく分からない時は、
より精度の高いDeepL翻訳を使えばいい。

これらの翻訳ツールの精度の向上は
英語だけではなく現地の言葉にも言えることで、
言語の壁はこの10年でだいぶ低くなった。



あるいは私が現在使っている海外送金サービスにしても、
日本を出た2011年当時は存在していなかった。

海外生活を便利にしてくれているアプリやツールを振り返ったら、
10年前には大半が存在していなかった。


テクノロジーの恩恵によって
海外生活のハードルが下がる傾向は今後も続くだろう。




ビザがネックなのか?

語学力をはじめとした現地での生活に不安があるのか?

どこに不安があるかで海外移住の難易度は
上がるとも下がるとも言える。

ただ、ビザの問題は
移住を考えるなら誰しも無視できない問題だし、
のんびり構えていると
住めるはずだった国が
いつの間にか手の届かない国になってしまうこともある。

いずれMM2Hビザを取得して
マレーシアに移住しようとしていたら取得条件が変わり、
機会を失ってしまった人達のように。

とは言え、
移住にはその人ごとにタイミングがあるので、
とにかく急げばいいものでもないのが悩ましいところ。


海外に移住するのは本当に難しいのか?


日本を出て海外に住むようになってから
「海外に移住したい」という話をよく聞くようになった。

同時に、

「英語が苦手で・・・」

「海外での部屋選びで失敗しないか不安」

「他の国での生活を想像できない」

「下見で何を確認したらいいか分からない」

「移住後の仕事やお金が問題」

等々の様々な不安や悩みも耳にする。

そこで、10年以上海外で暮らし、
4ヵ国に住んできた経験を凝縮した電子書籍、
『「いつか海外に住みたい」を手の届く現実にするための本』
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