海外移住は簡単?難しい?難易度の低い国・高い国を紹介


一般にイメージされるほど、
海外移住は難易度の高いものではなかったというのが、
実際にやってみた感想。

ただし、国によってはビザ取得が難しい場合や、
物価が高くて継続的に生活するのが厳しくなる場合も。

つまり、どの国を選ぶかによって、
難易度は大きく左右されることになる。

比較的簡単に住み始められる国もあるので、
その点も紹介していく。


難易度の高い国の例


日本人からイメージの良い国で、
海外移住先としても興味を持たれることが多い国の中で
現実問題として難易度が高い国にはシンガポールがある。

元々ビザが簡単に取れる国ではなかったが、
最近はよりいっそう条件が厳しくなっている。

より高度な人材を求めるようになっており、
世界の中でも有力な大学を卒業していないと
就労ビザの更新ができないケースも。

つまり、一度はシンガポール生活を始められても、
途中ではしごを外されるケースもある。


現地で働くのではなく投資家として移住する場合、
シンガポールなら億単位の資産が必要。

日本よりも1人当たりGDPが高い国なので、
標準的な経歴や資産の日本人を簡単に受け入れてはくれない。

なお、日本の一人あたりGDPが32,478ドルに対し、
シンガポールは52,877ドルとなっている。

一党独裁体制の国なので、
機動力に長けていることで知られているが、
それだけにビザや移民に対しても弾力的に動ける。

約540万人と人口は少ないものの、
それだけに動きは早い。


オーストラリアも難易度が上がった


オーストラリアも根強い人気を誇るし、
近年は環境保護や整備が行き届いた国としても知られる。

かつては物価が安くて老後の海外移住にも人気だったが、
現在はワーキングホリデーや就労ビザ以外で
オーストラリアに住むのは難しい。

ビザを取るのに数千万円台後半は必要になるので。

シドニーやメルボルンの生活費も東京より高く、
誰でも簡単に住めるような国ではなくなった。

時間の経過とともに、
オーストラリアも立ち位置を変えた。

こちらはシンガポールほどに
短期で激しくポジションが変わったのではなく、
どちらかと言えばゆっくりとした変化。

ただし、いまだにオーストラリアを
簡単に移住できる国と思っている人もいて、
情報がアップデートされていないこともしばしば。


年齡で難易度が大きく変わる国

チェンライのホワイトテンプル
タイは海外移住先の人気ランキングでも上位の常連だが、
年齡が50歳以上かどうかでビザ取得の難しさが極端に変わる。

50歳以上ならリタイアメントビザ(Oビザ)を簡単にもらえる。

年金の受給額や定期預金の最低額等が設定されており、
どれか1つを満たせばいい。

もっとも簡単な条件としては、
タイ国内に80万バーツ(270万円程度)を
定期預金として入れることが挙げられる。

これなら世界的に見ても
ハードルの低いリタイアメントビザということになる。


バンコクでもチェンマイでも、
日本人移住者が大量にいるだけに、
生活面でのハードルも低い。

何しろ不動産の仲介会社や薬局、病院まで
日本語が通じるところがあるので。

それだけ現地生活の難易度は低い。

特にバンコクの場合、
極端な話、英語もタイ語も分からなくても
どうにか生活できるような気さえする。


50歳未満だと話は別

50歳未満の場合には
タイ移住は一気に難しくなる。

というのも、リタイアメントビザの対象は50歳以上で、
この年齡要件を満たさない場合には
他のビザの可能性を探らなくてはいけない。

たとえば、就労ビザ。

この場合はタイ人を4人雇用し、
実態のある形で経営しなくてはいけない。

国によっては法人の登記さえすれば、
現実には何もしなくても就労ビザを出せる国もあるが、
タイの場合はこの点が厳しい。

特に外国人が設立した企業の場合は
行政からの抜き打ちでのチェックも入ると聞く。

また、ビザのためだけに
とりあえず適当にタイ人を働かせるだけでもだめで、
黒字化できない法人の場合には
翌年度の就労ビザの更新が拒否されることも。

真面目に経営している会社で、
なおかつ日本人1人につきタイ人を4人雇用しないと
就労ビザが取れないのは難易度が高い。


また、以前はあやしい学生ビザが発給されており、
語学学校からビザ取得に必要な書類だけを
取り寄せるエージェントが存在した。

ネット広告で何度か見たことがあるが、
こうしたやり方も最近ではチェックが厳しくなった。

たとえば、タイから旅行に行って戻ってきた際、
スワンナプーム国際空港のパスポートコントロールで
タイ語で自己紹介をするように求められたり。

語学学校に行っているのだから、
タイ語がまったく分からないのはたしかにおかしい。

こうしたチェックもあり、
あやしい抜け道でタイに移住するのは難しくなった。


ただし、一方で活路も

50歳未満でタイ移住希望の方に朗報なのは、
以前に廃止されたタイランドイージーアクセスや
エリートカードが復活したこと。

イージーアクセスは50万バーツを支払うと
様々な特典の1つとして5年分のビザがもらえる。

エリートカードは200万バーツで20年分。

この費用は戻ってこないので、
リタイアメントビザの80万バーツのように
いずれ引き出せるお金とは性質が違う。

50万バーツは200万円弱だが、
これは払ったらそれまで。

そこそこの費用がかかることになる。


これだけの費用をかければ
フィリピンなら永住権を取得できるので、
難易度が低いとは言えないだろう。


簡単に移住できる国

台南の橋
どの程度のスパンで海外生活を考えるかにもよるが、
とりあえず1年ぐらいで考えるのなら、
ビザなしや観光ビザで可能な国がいくつかある。

代表的なところで言えば、
台湾、フィリピン、マレーシア、カナダ。

台湾とマレーシアはビザなしで
90日まで滞在できる。

あとは期限までに入出国を繰り返せば
1年程度なら住むことが可能。


フィリピンの場合は
観光ビザを更新すれば最大で2年まで住める。

更新の手続きは、
マニラやセブ等の移民局に自分で行くか、
業者に代行してもらうかを選べる。

代行してもらえば、
わざわざ渋滞の中で移民局に行き、
悪名高いフィリピンの役所で手続きをする手間も省ける。


カナダはビザなしで半年滞在でき、
さらに半年の滞在延長が2回まで可能。

ということは、1年半住める。

先進国の中でも、
カナダのこの仕組みは異彩を放っている。


こういった国を選べば、海外移住は難しくない。

私も初めはマレーシア、次はフィリピンで、
当初はビザなしでの渡航だった。

結果的に、それぞれの国で
リタイアメントビザと永住権を取ったが、
こういった国を1年程度の単位で引っ越す選択肢もある。

その場合には、
日本を離れて暮らすのは、案外容易だったりする。


海外に移住するのは本当に難しいのか?


日本を出て海外に住むようになってから
「海外に移住したい」という話をよく聞くようになった。

同時に、

「英語が苦手で・・・」

「海外での部屋選びで失敗しないか不安」

「他の国での生活を想像できない」

「下見で何を確認したらいいか分からない」

「移住後の仕事やお金が問題」

等々の様々な不安や悩みも耳にする。

そこで、10年以上海外で暮らし、
4ヵ国に住んできた経験を凝縮した電子書籍、
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