ドミニカの市民権について


現在フィリピンで永住権の申請をしているが、世の中には永住権よりもさらに強い権利として市民権がある。

これは国籍をただ取得できるだけではなくて、選挙に投票をしたり、その国の福祉を受けたり出来るようになる。

永住権を取得して一定期間が経過すると市民権を申請すると取ることが出来るといったケースが多い。

ただし、日本の場合は国籍法という法律があって、国籍法11条により二重国籍が認められていないため、他の国の市民権を取ると日本人ではなくなることを意味している。

今回はドミニカ共和国の市民権を参考として見てみたいと思う。

ドミニカはサッカー等でも聞いたことがあるかもしれないが、カリブ海にある国で人口は約一千万人。

観光業にも力を入れていて、外国人観光客がだいたい一年で430万人ほど訪れ、観光収入だけで2011年には43億ドルを稼いでいる。

ドミニカ共和国は市民権を世界の中でも比較的簡単に取ることが出来て、単独で申請する場合であれば10万ドルを投資することになる。

これが夫婦の場合はもっと金額が上がって17万5千ドル。

さらに子供がいる場合であれば20万ドルになったり、申請をする子供の人数によっても変わってくる。

仮に単独申請ということで見てみると10万ドルの費用なので、日本円にすると約一千万円で国籍が買えることになる。

日本人の場合であれば、世界最強と言われているパスポートを持っているので、ドミニカに移住するということは通常は早々にはない。

もし節税等の事情であるにしても、普通富裕層はシンガポールや香港等に移住をするもので、ドミニカに市民権を取った人の話は私自身聞いたことがない。

ちなみに日本のパスポートの場合は、153の国及び地域でビザが免除されていて、なおかつ到着時にビザを取れる国がそれ以外に33カ国ある。

これに対してドミニカのパスポートの場合、ビザなしで訪れることが出来る国が約100か国ということなので、日本に比べるとだいぶ少ない。

つまり国籍を変更してしまうと、ビザなしで入れる国が三分の二になってしまうので海外旅行へのハードルが大きく上がる。

しかしながら、中国のようにドミニカ共和国より制限が厳しい国に住んでいる人の場合であれば、ドミニカの市民権を取ることによって自由度が上がるわけだし、国によっては二重国籍が認められている場合もあるので、そういった場合はセカンドパスポートとしてドミニカのパスポートを持つことも考えられる。

さらに言うと名前の変更等も出来るということなので、そこら辺を利用するためにドミニカの市民権を取る人もいるらしい。

二重国籍どころか、二重に法的・社会的な人格を保有することができるわけだが、なんだか闇が深い。

これまでであれば、私自身はマレーシアのリタイアメントビザとフィリピンの永住権を申請していたし、リタイアメントビザと永住権を比べてどちらが権利として強いかということを中心に考えてきた。

しかしながら、市民権も視野に入れてみると、さらに選択肢が広がっていく。

しかしながら、私は日本国籍を捨てるつもりというのはないので、どこかの国で市民権を取ることは今のところ考えてはいない。

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