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ヨーロッパは生活費が新興国並みに安い国が意外に多い


ブダペストのドナウ川沿いの歩道
一般的なイメージとして、ヨーロッパの生活費は高く、先進国であるため東南アジアの新興国、例えばタイやフィリピン、マレーシア、あるいはインドネシアといった国々とは比較にならないと思われがち。

しかしながら、現地に入って色々な国を視察してみると、意外にそうでもないことがわかる。

例えば、今現在私は各国でホテル暮らしをしているが、クアラルンプールに滞在するのと変わらないぐらいのコストで過ごすことができる国は、ヨーロッパの中にいくつもある。

さらに言えば、もっとコストを下げて住むこともできるし、アパートメントを借りて生活費を抑えれば、下手に東南アジアの一等地に住むよりも、かえって安かったりもする。

そういったことを考えてみると、なんとなくヨーロッパの生活費が高そうだから住むことが無理だと諦めるのは、あまりにももったいない。

物価が安いのは東西と南

リスボン
具体的にヨーロッパのどの国の生活費が安いかというと、まずは西側にあるスペインやポルトガル。

スーパーに行くと、ビールは1本40円ぐらいで売っているし、観光地となっている中心部はともかく、それ以外のエリアに行けば、一食千円もあればいわしの塩焼きと付き合わせの野菜、そして、マッシュドポテトやライスの乗ったプレートを頼み、ビールを飲むことができる。

ファティマのように、一部の町は中級ホテルでも3千円ぐらいで宿泊ができるし、ポルトガルはかなり物価が安いうえ、冬でも温暖なので、ヨーロッパの中でもうまく活用すると旅行や長期滞在の幅が広がる。

逆に夏は30度を越えるほど気温が上がり、さらに日差しも強いので、どうせ行くのであれば寒い時期で、ヨーロッパの他の国の気候が良くない時期に行くのがベストではないかと感じる。

私自身はクリスマスをリスボンで迎えたこともあるし、8月にポルトガルを縦断したこともあるが、そういった経験からしても、やはり冬の暖かさが生活費の安さ以外のこの国の大きな強み。


南欧の場合


南ヨーロッパでは、イタリアやギリシャが比較的物価が安い。

しかしながら、南欧よりもさらに物価が下がるのは東欧で、いくつかの国を回ってみた限り、チェコやハンガリー、ポーランド、ブルガリア、ルーマニアといった国は、ポルトガルとおおむね同じぐらいの生活費で滞在することができる。

これらの国々の物価水準は、もはや東南アジアと比べても遜色ないぐらい。

例えば、ブダペストやソフィアのように6千円程度で中級ホテルに泊まれる町が多い。

ブダペスト
ブダペストの街並み

東南アジアの新興国で汚いレストラン(屋台)に入れば、たしかに200円、300円で食事がとれるとしても、まともに外国人が落ち着いて食べられるようなレストランに行けば、千円程度はする。

東欧に関しても、やはり同じぐらいの金額でご飯が食べられるし、ピザのマルゲリータだったら500円ぐらいで食べられることが多いので、そう考えてみると、一般的に物価が安いとされている東南アジアより、一部のものはかえって安価で購入することができる。

今私が滞在しているポーランドのウッチという町では、メインストリートにあるジェラットリアで、現地通貨のズオティで2ズオティ、日本円にするとだいたい70円ぐらいでジェラートを買うことができる。

もし同じぐらいの質と量のものを仮にバンコクで買おうと思えば、最低でも300円はするので、こういった嗜好品関連は、むしろヨーロッパの一部の国の方が安い。


ヨーロッパの物価のイメージは間違っているのか?

ブカレスト
そうなると、一般的なヨーロッパの物価の認識は現実とずれているのかというと、必ずしもそういったことではない。

一言でヨーロッパと言っても、物価の高い国から安い国まで様々。

例えばスイスや北欧のノルウェー、スウェーデン等は非常に物価が高い国として有名だし、世界有数の生活費となる。

税負担も大きいし、滞在コストそのものも高い。

その一方で、安価な労働力を提供している東欧もヨーロッパに含まれるわけで、これだけ広いエリアをひとまとめで語ること自体に、そもそもの問題がある。

例えば、イギリスとルーマニアが同じぐらいの経済規模であるとか、発展のレベルであると思う人はいないはず。

あるいはポーランドにしても、EUに加盟してから大量の移民がイギリスを訪れ、そこで配管工や清掃員、ホテルのルームメイク等で働いている。

ヨーロッパは物価も賃金も違う国々が集まっているわけなので、上手に活用することで生活費や旅費を節約することはできる。


国によって倍の価格差はざら

例えば、コストの比較的高いロンドンは駆け足で見所を巡って早めに切り上げ、物価の安いポルトガルに行ったらのんびりとするとか、そういった暮らし方をすることも可能。

実際、標準的な観光客の行動であれば、ロンドンとリスボンではコストが倍ぐらい違う。

そうなってくると、両方を同じに扱わなくても、一方では節約をして、一方ではある程度財布のひもを緩める生活をしても、生活の質を高めながらそこまで浪費をする必要もない。

ヨーロッパの場合、どうしても長期で滞在する時にはビザが必要になるし、その部分が一番の問題でもあるが、とりあえず観光客であれば90日まではノービザで入国・滞在することができるので、それを上手に活用するのも一つの方法。

本格的にヨーロッパへ移住とか、90日以上のロングステイをしたい場合には、投資ビザを取るとか、現地で就労するとか、そういった方法になってくる。

最近はワーキングホリデーにポーランドが対象国として新たに加わっているし、年齢が若い場合には、そういった選択肢もある。

何にしても、ヨーロッパは生活費が高いので長く滞在できないという誤解を捨てると、人生の選択肢は広がるし、バンコクやマニラばかりが長期滞在先として注目される必要もない。

ユーラシア大陸を横断してずっと西の方に向かっても面白い国はあるし、私自身も最近は、東欧と東南アジアが2大拠点となっている。


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執筆者、伊田武蔵

「旅をするように暮らしたい」

そんな思いで2011年に
下見なしで海外移住後、
フィリピンとマレーシアで
コンドミニアムを借りて住む。

その後、
今後の移住先候補の視察のため、
各国を周り住環境の研究をしながら
2年9ヶ月のホテル暮らし。

1年間の台湾生活を経て、
現在はタイでの暮らしを満喫中。

フィリピン永住権と
マレーシアのリタイアメントビザ、
タイランドエリートを取得済み。

8カ国に資産分散。

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