![ブカレスト](https://ijuusya.com/uuIMG_6311.jpg)
マレーシア・フィリピンに住んで少々アジア疲れが出てきたので、
そろそろヨーロッパの中で移住しやすい国はないかと
来年住む場所を探してみることにした。
問題となるのは、とにかくビザ。
住みやすい国であっても、
この課題をクリアしなければ絵空事にしかならない。
基本的にヨーロッパの大部分の国はシェンゲン協定によって、
日本人は6ヶ月の中で計90日までビザなしで滞在できる。
住むとなるとこれでは足りない。
しかし、私は移住すると行っても現地で就労するわけでもなく、
もちろん国際結婚してビザが取れるわけでもない。
30代なのでリタイアメントビザも取れない。
そうなると、ヨーロッパの移住しやすい国とは
ビザが取りやすい国という意味になる。
しかも1年後には別の国に行く可能性が高いので、
その間だけ使えればいい。
まずはフランス、ドイツ、イギリス、イタリア等の
主要国の移住条件を調べてみた。
やはり条件に合う国はない。
比較的希望が持てるのはドイツのSOHOビザ。
とは言え、リサーチを進めていくと
取得にはかなり手間がかかりそうな気配が・・・。
しかもドイツは治安も悪化し、
住みやすさは衰えているという印象がある。
現地の住環境の今を確認するため、
ミュンヘンやフランクフルト、ニュルンベルクに行ってみた。
![ミュンヘンのバイエルン国立歌劇場](https://ijuusya.com/tyIMG_0572.jpg)
きれいな街並みの部分もあるが、
一部エリアは貧困化が進んでいるのが目についた。
ドイツやオランダ、フランスのような
経済が強い国の方が移民の影響もあって
治安悪化の方向性に引っ張られている。
他方、南欧のポルトガル、スペイン、マルタについても
同様にビザの規定を調べてみた。
こちらもどうも厳しい。
ポルトガルは住みたい理由次第という
可能性はありそうな内容だったのだが、
手続きが面倒ということなのでパス。
たった1年住むために面倒な手続きなんてしていられない。
結論として、
ヨーロッパに移住しやすい国なんて見つからなかった。
住環境として住みやすい国はいくつもあるのだが・・・。
そもそも先進国である上に、
アフリカや中東から移民がやって来るのが
社会問題になっている地域。
外国人がむやみに入ってこないように
しっかり監視している状態なのだから、
そう簡単に都合のいいビザが取れるはずがない。
薄々予期はしていたが、
その通りの結果になってしまった。
個人的にはアジアとヨーロッパの2つの軸を持って
それぞれの国を行き来するのがいいと思っているのだが、
1年ごとに移住というのは難しそう。
こうなったら、
半年に90日以内のペースでヨーロッパを楽しんで、
残りは他の地域で過ごすという策しかない気がしてきた。
→当サイト執筆者、伊田武蔵が
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追記:新しい希望
ギリシャやスペイン・アイスランド等でヨーロッパが経済危機を迎えたことによって、
ビザについて新たなチャンスが生まれている。
というのも、一定額の投資をすることによって
5年間の滞在許可や永住権を交付する国が続出しているため。
たとえば、ポルトガルやスペインでは
5万ユーロの不動産購入を条件にビザが取れる。
当初、スペインはもっと低い条件で企画していた。
具体的には16万ユーロだったとされている。
しかし、ヨーロッパの多くの国はシェンゲン協定により
国境の行き来が自由になっている。
スペインが勝手なことをすると、
他の国にまで望まぬ移住者が殺到することになる。
たとえば、ドイツやフランスのような経済的に強い近隣諸国は
貧しい移民に手を焼いている。
16万ユーロとなれば約2,000万円。
これには利害関係のある周辺各国から批判が集まり、
結局50万ユーロにまで基準が上がった。
ポルトガルもスペインも住みやすそうな国であり、
英語があまり通じないという懸念点はあるものの、
移住先としての魅力は十分過ぎる程に持っている。
リスボンならヨーロッパの中では冬でも比較的温暖で、
その意味での暮らしやすさもある。
![リスボンの交差点](https://ijuusya.com/tz3ttIMG_7398.jpg)
ポルトも住環境としては魅力的だったし、
海のあるナザレも無視できない。
ハンガリーはもっとハードルが低く、
25万ユーロの5年もの特別国債を購入すると
なんと永住権が取れる。
こんな話がある以上、
とりあえず現地に行かないわけにはいかないということで、
昨年にはポルトガルとスペインに行ってきた。
移住するならポルトガルの方が良さそうというか、
少なくてもスペインでもマドリッドはなさそうだった。
他にもアイルランドやイングランド、ポーランド、
スロバキア、チェコにも行ってきた。
そして今はポーランドにいるが、
先日までハンガリの首都、ブダペストに1ヶ月以上滞在していた。
![ブダペスト](https://ijuusya.com/taIMG_9623.jpg)
この国はヨーロッパの中でも物価が安く、
それでいて街は洗練されていて治安も良い。
食事は美味しいし、
5箇所ほどホテルアパートメントに泊まってみたが
快適な部屋だった。
これなら住みたい。
ハンガリーだとデブレツェンやエゲル、ペーチュにも行ってみたが、
長く暮らすならブダペストが圧倒的に有力候補。
都会の利便性だけではなく、
緑の多い住宅街もエリアによって存在し、
かなり環境が整っている。
しかもハンガリーの永住権を取ると、
事実上他のヨーロッパの国にも住める。
移住条件として、25万ユーロというのは
シンガポールやオーストラリアに比べると
圧倒的に低いハードル。
すでにフィリピンでも永住権は取得済みだし、
マレーシアのリタイアメントビザも持っている。
これでビザは打ち止めにするつもりだったが、
ヨーロッパへの移住の道を切り開くには
ハンガリーの永住権を取るか?
嬉しい悩みが出てきた。
ヨーロッパの生活費は意外に高くない
![ワルシャワ](https://ijuusya.com/taIMG_9580.jpg)
ハンガリーやチェコ、ポーランドといった東欧諸国は
東南アジアと比べても生活費が高いわけではない。
フィリピンとマレーシアでも3年暮らしたが、
外国人らしい暮らしを送るのであれば
東欧とほとんど変わらないコストで暮らせる。
移住の前の永住権取得費用は高いが、
普段の物価はところどころ東欧の方が安くすらある。
際立っているのはビールやワイン、そして食料品。
これらは税金の関係もあるのか、
東欧の方が安い。
このあたりには住みやすさを感じる。
ましてハンガリー産のトカイワインは、
三大貴腐ワインの一角を占めるもので、
甘みが強くて飲みやすい。
![トカイワイン](https://ijuusya.com/ta1tyIMG_9300.jpg)
ヨーロッパはなんとなく生活費が高そうだが、
それは国によってまちまち。
北欧やスイス、ルクセンブルク、イギリス等の
物価が高い国も実際に存在する。
しかし、東欧やポルトガルのように
月15万円もあれば暮らせる国も存在する。
ヨーロッパ移住に際しての唯一の課題だったビザ、
この点に関して光明が差してきたのは
大きな変化だと思っている。
今後の方針について考えなくては。
海外に移住するのは本当に難しいのか?
![](https://ijuusya.com/wp-content/uploads/m12_142017.jpg)
日本を出て海外に住むようになってから
「海外に移住したい」という話をよく聞くようになった。
同時に、
「英語が苦手で・・・」
「海外での部屋選びで失敗しないか不安」
「他の国での生活を想像できない」
「下見で何を確認したらいいか分からない」
「移住後の仕事やお金が問題」
等々の様々な不安や悩みも耳にする。
そこで、10年以上海外で暮らし、
4ヵ国に住んできた経験を凝縮した電子書籍、
『「いつか海外に住みたい」を手の届く現実にするための本』
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![](https://ijuusya.com/immigrate-book.jpg)
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