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ヨーロッパのベストシーズンは一般に言われる夏ではない


ブダペストのドナウ川
一般的な解釈として、ヨーロッパのベストシーズンは、7月から8月の夏の間となっている。

この時期は旅行者が増えるシーズンで、ヨーロッパのバカンスの観光客が各国に押し寄せるタイミング。

私自身も、この時期にイングランドやアイルランド、そしてポルトガルやスペイン、東欧を訪れてみたこともあるし、それ以外にも冬や春、秋といった様々な季節にヨーロッパ各国を訪れたが、ベストシーズンが夏なのかと問われると、かなり疑問がある。


最高気温30度以上は街歩きには暑すぎる

リスボン
まず一つ目の理由は、国によっては気温が高くなり、町歩きには適さないこと。

例えば、7月に行ったポルトガルの場合、最高気温が30度を越えることもしばしばなので、東南アジアから飛んだ私としても、とても長い時間歩き回れる気温ではなかった。

私の場合は、それ以前にフィリピンで暮らしていたが、フィリピン生活においては外を長々と歩くことは基本的にはない。

それに対して、ポルトガルを縦断した時には、初めての町もいくつかあったので、コインブラやポルトのような大きな町の場合、どうしても観光のためにいろいろと動き回ることになり、体力をかなり消耗し、もっと涼しい時期の方がよかったと感じた。

日差しも強いので目が痛く、サングラスをしてしまうと、肉眼の時と色が違ってしまうので、それはそれで残念という問題があった。

ヨーロッパというと、日光に飢えていて、あまり太陽が出ないイメージを一部の人は持っているが、それは限られた国だけの話で、そうではないところも多い。

特に夏の場合は。

ただし、全ての国において、夏がベストシーズンではないのかというとそうでもなく、例えばアイルランドに行った時には、7月の半ばであっても雨が降ると1日の最高気温が15度程度になる。

晴れた日でも、長袖のシャツを着ていて丁度いいか、やや肌寒いくらいなので、ダブリンや北部にあるベルファースト、あるいは西部にあるゴールウェイなどの町を周るのであれば、気候の面ではハイシーズンの方がいいかもしれない。

もっとも、7月・8月のアイルランドは、直前になってホテルを取ろうとしてもかなり難しく、予約サイトを見ても、あるいは飛び込みで空いている部屋を探そうとしても、かなり苦労することになるので、この点は注意が必要。

当然ながら、ハイシーズンにおいてはホテル代にしろ、航空券にしろ料金が上がるし、予約を取るのも大変なので、そういった意味でも、多くの人がベストシーズンと思って行動するこのタイミングは、実は旅行者にとってかなり悩みどころでもある。


夜景が見られない時期も

ブダペストの夕暮れ
夏がベストシーズンではないのなら、春や秋に訪れたいと思う人もいると思う。

しかしながら、ここでも注意してほしいのは、春と秋では決定的に事情が違うところがある点。

ここではヨーロッパの中でも東欧を例に出すが、例えばチェコやハンガリー、ポーランドといった国の場合、5月や6月になると、夜9時頃にようやく日没になったり、夕日が見えるぐらいの時間となる。

つまり完全に陽が落ちるには、夜10時以降まで待たなければいけない。

チェコのプラハや、ハンガリーのブダペストは夜景が美しい町としても知られているし、ブダペストのゲッレールトの丘から見渡す夜景は、とても有名。

あるいは、プラハ城から一望する夜景についても、多くの人が憧れとして口にするが、こういった光景を見るには、相当遅い時間まで町中にいなければならず、安全面を考えて夜に出歩くのを控えようとすれば、なかなか夜景とは遭遇することができなくなる。

つまり春の中でも夏に近い季節になってくると、どうしても夜景を見られる時間が少なくなってしまう。

逆に言うと明るい時間帯が長くなるので、それだけ暗闇の中を歩く機会は減るし、安心して歩けるメリットはある。

さらに言えば、陽が長いおかげで長時間アクティブに行動できて、都合がいいと思う人もいるはずなので、そこら辺は事情に応じて考えていただければと思う。

7時とか8時とか、普通の時間帯に夜景を楽しみたいのであれば、10月ぐらいに行った方がそのニーズには答えてくれるので、基本的にヨーロッパの夜景は春よりも秋の方が簡単に見ることができる。


寒くないクリスマスを過ごしたいなら

リスボン
ヨーロッパでクリスマスを過ごしてみたいと思う人も多いはず。

一般的に言うベストシーズンとは少々違うが、ドイツでクリスマスを迎えてみたいとか、そういった話はよく聞く。

しかしながら、その一方でヨーロッパの冬は、多くの国において東京よりも寒い。

実際、私も真冬にヨーロッパの国を10ヶ国以上周ったことがあるが、基本的に寒さが厳しかった。

真冬の東京から全く同じ格好で行ったにもかかわらず、ロンドンでは寒さに震えていたし、基本的にどの町でも、あまり外ばかり歩いていたくはなかった。

しかしながら、その中でも比較的温暖だったのがポルトガル。

そこまで緯度が低いわけでもないが、西側の大西洋から暖かい風がやってくることで、セーター1枚分ぐらいの違いは出る。

ということで、ポルトガルのリスボンやポルトのような町であれば、ヨーロッパにしては比較的暖かいクリスマスを過ごすことができる。

とは言え、リスボンで私がクリスマスイブとクリスマス当日を迎えた時には、町中にほとんど人がいなくなり、ちょっとしたゴーストタウンのような不気味さすらも漂っていた。

もちろんそれまではイルミネーションが綺麗であったり、町の中心部ではちょっとしたイベントが催されたりしていて、とても賑やかでよかったのだが、クリスマス当日はむしろ町は閑散としているので、その点は注意が必要。

そういった意味で、私がリスボンでクリスマスを過ごしていて、唯一クリスマスらしいと感じたのは、ホテルの人がケーキを用意してくれたこと。

全くの不意打ちだったので、あの出来事は感動したし今でもハッキリ心に残っている。

後日リスボンを訪れた時も、あえてそのホテルを予約して、再び宿泊したほど。

ヨーロッパのクリスマスシーズンに向けてのイルミネーションについては、11月頃から本格化していくので、クリスマス当日だけではなくて、1ヶ月以上前からその雰囲気を楽しむことができる。

これはこれである意味、ベストシーズンなのかもしれない。


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執筆者、伊田武蔵

「旅をするように暮らしたい」

そんな思いで2011年に
下見なしで海外移住後、
フィリピンとマレーシアで
コンドミニアムを借りて住む。

その後、
今後の移住先候補の視察のため、
各国を周り住環境の研究をしながら
2年9ヶ月のホテル暮らし。

1年間の台湾生活を経て、
現在はタイでの暮らしを満喫中。

フィリピン永住権と
マレーシアのリタイアメントビザ、
タイランドエリートを取得済み。

8カ国に資産分散。

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